注目のスタートアップ

長距離ワイヤレス給電技術の社会実装を目指す「エイターリンク」が20.6億円調達

company

2024年5月9日、エイターリンク株式会社は、総額20億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

エイターリンクは、米・スタンフォード大学発のスタートアップ企業です。

ファクトリーオートメーション(FA)、ビルマネジメント、医療の3つの領域に対し、マイクロ波ワイヤレス給電技術の応用を目指しています。

2024年3月に空間伝送型ワイヤレス給電システムソリューション「AirPlug」のビルマネジメント領域における詳細発表を行い、それと同時に一般販売を開始しています。

今回の資金は、ビルマネジメント領域における「AirPlug」の量産や営業拡大、FA領域におけるプロダクト開発や量産体制の立ち上げ、医療を含めた新たな領域における研究開発や事業立ち上げに充当する予定です。


ワイヤレス給電技術は、電線やケーブルなどの接続なしに電力を送る技術のことです。

現在は、スマートフォンやスマートウォッチなどのデバイスでワイヤレス給電技術が実用化されていますが、これらの技術は近距離のワイヤレス給電技術であり、充電パッドにデバイスを接触させる必要があります。

この技術はケーブルを差し込む必要がなく、デバイスから端子をなくすことができるため、対し防水・防塵といったメリットがありますが、一方でケーブルを利用する充電と同じように充電場所に制約があるという課題は抱えたままです。

もし長距離のワイヤレス給電技術が実現されれば、より電子機器は自由になり、さらなるイノベーションのもとになると考えられています。

たとえば、リチウムイオン電池を搭載するドローンは、機体の小型化・軽量化のため長距離航行に課題を抱えています。長距離ワイヤレス給電が実現されれば、飛行するドローンに直接電力を送ることが可能となり、小型ドローンでも長距離飛行が可能となります。

エイターリンクが発表したビルマネジメント向けの空間伝送型ワイヤレス給電ソリューション「AirPlug」は、最大17m以上の給電距離のほか、移動体に対しても給電可能な低い角度依存性を特徴としています。

この技術は、配線をすることなくオフィス内に複数のセンサーを配置することで、より人間に近い場所のデータの取得を可能にし、このデータをもとにしたビルシステムの統合制御などに活用することができます。

革新的な技術を実用化するには資金調達が非常に重要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AirPlug BtoB FA エイターリンク エネルギー システム ソリューション ビルマネジメント ファクトリーオートメーション ワイヤレス給電 供給 医療 技術 株式会社 空間 資金調達 長距離 電力
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

家具のサブスク運営の「クラス」がオフィス家具・什器の「交換し放題サービス」をスタート
2020年1月27日、株式会社クラスは、「交換し放題サービス」をスタートすることを発表しました。 このサービスは、自由に家具・什器・家電などを組み合わせ、何度でも交換できるサブスクリプション・サービス…
「丸井グループ」とコレクター向けフリマアプリ「magi」を運営する「ジラフ」が資本業務提携
2022年7月22日、株式会社丸井グループは、株式会社ジラフと、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 ジラフは、トレーディングカードやスニーカーなどの売買に特化したフリマアプリ「magi(マ…
「ラディウス・ファイブ」がポートレートや遺影など人物写真を高画質化するAI「Face Refiner」をリリース
2022年3月17日、株式会社ラディウス・ファイブは、「Face Refiner(フェイス リファイナー)」をリリースしたことを発表しました。 「Face Refiner」は、人物写真をAIによって高…
飲食店と卸売業者をつなぐ受発注プラットフォーム「クロスオーダー」提供の「クロスマート」が2.7億円調達
2021年2月22日、クロスマート株式会社は、総額2億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 飲食店と卸売業者をつなぐ受発注プラットフォーム「クロスオーダー」を運営しています。 受発注…
二酸化炭素の回収・貯蔵技術を開発する「JCCL」が2億円調達
2023年8月16日、株式会社JCCLは、総額2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 JCCLは、二酸化炭素(CO2)の回収・貯蔵技術を開発する九州大学発スタートアップです。 独自のアミン含有…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集