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2024年1月23日電・発電デバイスに向けたカーボン新素材を開発する「3DC」が2.5億円調達

2024年1月23日、株式会社3DCは、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
3DCは、革新的カーボン新素材「グラフェンメソスポンジ(GMS)」の開発・製造・販売を行う、東北大学発ベンチャー企業です。
炭素1原子分の厚みでスポンジのような三次元構造を備えた素材です。
ゴムのように弾性変形する柔軟性を特徴としています。また、優れた多孔性、導電性、耐食性を有しており、炭素素材が抱えている寿命と性能のトレードオフ問題を解決する材料として期待されています。
2024年以降の本格的な市場参入に向け、国内外の電池・電池材料・キャパシタ・自動車メーカーなどと協力してGMSの導入実証を進めています。
今回の資金は、GMSの製造体制の構築に充当します。
リチウムイオン電池は、スマートフォンやPCといった電子機器や、家電、電気自動車(EV)など、さまざまな機械・分野で利用されている充電式電池(二次電池)です。
他の一般的な二次電池と比べた際のメリットは、高いエネルギー密度を持っており、電池の小型化が可能であること、寿命が長いこと、廃棄の際の環境負荷が低いことなどが挙げられます。
しかしながら既存のリチウムイオン電池は、過充電・過放電・高温環境などの条件下で発火や爆発のリスクがあること、リチウムといった希少な資源を利用していること、充電に時間がかかることといった課題を抱えています。さらには、電子機器などの性能向上に伴い、リチウムイオン電池へのスペック要求も高くなってきており、容量向上、充電時間短縮、寿命向上など、さらなる高性能化が求められています。
カーボン素材は電池の構成要素として必須かつ重要なものです。しかし従来のカーボン材料は、寿命と性能においてトレードオフの関係にあり、電池の高性能化や次世代電池の実現においてひとつの障害となっています。
東北大学が2016年に発表したカーボン新素材「グラフェンメソスポンジ(GMS)」はこうした従来のカーボン材料の問題を解決する機能性を有しており、3DCは、GMSの社会実装に向けて取り組みを進めています。
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