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2023年12月15日令和6年度税制改正大綱
令和6年度税制改正大綱が12月14日の総務会で了承されました。
大綱では「賃金上昇は、コストでなく、投資である成長の原動力」と位置づけ、賃上げ促進や、国内投資促進を重点的に措置しています。
賃上げ促進税制
控除率の上乗せについて、さらに高い賃上げ率の要件を創設します。従来の4%に加え、5%・7%の賃上げを促進します。
また、赤字決算の中小企業も賃上げに取り組めるよう、新たに繰越控除制度を創設します。当期の税額から控除できなかった分を5年間繰り越すことを可能にし、構造的・持続的な賃上げを後押しします。
投資促進
半導体、電気自動車等、国として長期的な戦略投資が不可欠となる分野を選定し、10年にわたって法人税を減税する「戦略分野投資促進税制」を創設します。特許権や人工知能(AI)分野の著作権で得た所得に対して30%の所得控除を認める「イノベーションボックス税制」も創設し無形資産投資を後押しします。
その他
子育て世帯等に対する住宅ローン控除の拡充といった、子育て世帯への支援を手厚くする政策税制も盛り込まれました。
令和6年度税制改正の基本的な考え方は、長く続いた日本のデフレ構造からの脱却に伴う物価高に直面し、生活や事業活動に不安を抱えている人びとに向け、デフレ脱却の歩みを止めることなく、賃金上昇などを促進し、より多くの国民が享受できるようさらに拡げていくことにあります。
こうした考えのもと、令和6年度税制改正では、物価上昇を上回る賃金上昇の実現を最優先の課題としています。ほかにも、所得税・個人住民税の定額減税により、目に見える形で可処分所得を伸ばし、賃上げ促進税制の強化によって賃上げに挑戦する企業の裾野を広げます。
中小企業は6割が赤字企業であり、税制措置のインセンティブが働かないという課題があります。したがって、令和6年度税制改正では、従来の賃上げ要件・控除率を維持しつつ、新たに繰り越し控除制度を創設し、これまでこの税制を活用できなかった赤字企業に対しても賃上げに挑戦できる環境を整備します。
具体的には、賃上げ促進税制の税制控除の額について、当期の税額から控除できなかった分を5年間の期間にわたって繰り越すことを可能とします。さらに賃上げ実現のため、繰り越し控除する年度については、全雇用者の給与等支給額が対前年度から増加していることを要件とします。
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