注目のスタートアップ

プラントベースドフード製造の垂直統合システムを開発する「ディッシュウィル」が資金調達

company

2023年11月30日、株式会社ディッシュウィルは、資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、独立系シードVCであるHAKOBUNEと、TPR株式会社です。

ディッシュウィルは、コンテナファーミングで大豆を育て、加工し、プラントベースドフードをつくる垂直統合型システムを開発しています。

工場間での物流費や、縦割りの業界構造で発生する中間差益などを削減することで生産コストをコントロールし、世界のあらゆる場所において、植物工場による大豆の生産から、プラントベースドフード製造を実現することを目指しています。

引受先であるTPRは、自動車用ピストンリングなどを製造・販売するメーカーです。シリンダーライナーの製造では世界首位の企業です。

TPRとは、植物工場の可能性模索のため技術提携契約を締結し、自動車産業の製造技術をアグリテックにも転用する試みを開始します。

今回の資金調達により、自社工場の新設や海外での製品販売をスピーディに進めていく計画です。


世界的な人口増加の影響により、早くて2025年~2030年ごろにはタンパク質の需要が供給を上回り始めると予測されています。これをタンパク質危機と呼びます。

現在、世界の多くの国では、主に牛肉や豚肉などの畜産物がタンパク源として供給されています。しかし既存の畜産システムは環境、農地面積などの課題を抱えており、イノベーションが求められています。

こうした背景から、植物由来原料を利用した食品、プラントベースドフード(Plant-Based Food)が注目されています。中でも肉の食味などを再現したものは、代替肉・植物肉などと呼ばれ、すでに世界で市場の一角を担いつつあります。

プラントベースドフードの製造のためには、インゲン豆や大豆などの原料が利用されます。

ディッシュウィルは、植物工場とプラントベースドフード製造を垂直統合したシステムにより、どのような環境でもプラントベースドフードに必要となる原料の生産を可能にし、食品を供給できる体制の実現を目指しています。

株式会社ディッシュウィルのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ディッシュウィル 代表取締役 中村明生氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

植物工場などの新設が主な目的です。ご出資頂いたTPR様と協力し、エネルギーを自ら生み出しながら継続的に食品を生産できる工場が今後のテーマです。

・今後の展望を教えてください。

海外へ自社の一連のサービスを広げていく予定です。

・読者へのメッセージをお願いします。

創業前に創業手帳を頂き、税理士さんや社労士さんなどもご紹介いただきました。今もお世話になっていますし、創業期の右も左もわからない時の灯台になっていただきました。

事業の大きな拡大のためには資金調達が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB アグリテック タンパク質危機 フードテック プラントベースドフード 大豆 株式会社 植物工場 統合 製造 資金調達 農業 食品
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

地域スポーツ応援プラットフォーム「SOCIO」を運営する「スポーツネーション」が資金調達
2023年5月17日、株式会社スポーツネーションは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、三菱UFJ信託銀行株式会社です。 スポーツネーションは、北海道札幌市において、プロスポーツチームの…
BPOサービス「一括請求サービス」を提供する「インボイス」が「千葉興業銀行」とBPOサービスにおいて業務提携
2023年5月31日、芙蓉総合リース株式会社の連結子会社である株式会社インボイスは、株式会社千葉興業銀行とBPOサービスの提供を目的とした顧客紹介に関する業務提携契約を締結したことを発表しました。 イ…
次世代の提携クレジットカード「Nudge」を提供する「ナッジ」が資金調達
2022年10月12日、ナッジ株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 この資金調達により、2020年2月の創業からの資金調達総額は35億円超となります。 ナッジは、次世代の提携クレジットカ…
D2Cアンダーウェアスタートアップの「ONE NOVA」が4,500万円調達
2021年11月17日、株式会社ONE NOVAは、総額4,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アンダーウェアブランド「One Nova」と、全世代型吸水ショーツブランド「sponge…
誰でも弾ける楽器「インスタコード」を体験できるショールームが秋葉原の「SEEKBASE」にオープン
2021年5月7日、InstaChord株式会社は、2021年5月14日から16日までの3日間、「インスタコード」を体験できるショールームを、JR秋葉原駅高架下の商業エリア「SEEKBASE」にオープ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集