「自然電力」がVPP事業を行う子会社「Shizen Connect」を10月に設立

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2023年7月25日、自然電力株式会社は、100%子会社・株式会社Shizen Connectを2023年10月に設立することを発表しました。

Shizen Connectは、蓄電池や電気自動車(EV)、EV充電器などのエネルギー機器を集合制御し、発電所と同等の機能を提供する「VPP(仮想発電所)」事業などを展開し、2030年までに売上高100億円を目指します。

自然電力は、太陽光・風力・小水力・バイオマスによる再生可能エネルギー発電所の開発・資金調達・アセットマネジメントを手がけています。

2019年からはエネルギーテック事業に参入し、自社開発のEMS(エネルギー管理システム)により、マイクログリッドや、VPPの構築、EVのスマート充放電サービスなどを提供しています。

また、2018年から、IoT技術とAIを活用し、再エネ発電設備や蓄電池・EV・EQなどのエネルギーリソースを集合的に制御するアグリゲート・エネルギー管理システム「Shizen Connect(シゼンコネクト)」を開発してきました。

経済産業省のVPP関連の実証事業などを通じ、「Shizen Connect」の機能や精度の増強を行い、2023年5月には、国内最多の家庭用蓄電池メーカーとの協業によるVPPサービスを実現し、東京ガスの節電キャンペーンに採用されています。また、2023年7月には西日本鉄道の系統用蓄電池事業での活用も発表しています。


SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに持続可能でより良い世界をつくることを目指す国際目標です。「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」「気候変動に具体的な対策を」など17ゴールと169のターゲットを設定しています。

目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」は、化石燃料の使用による健康被害と地球温暖化の問題を食い止めるため、産業革命以後の人間生活を支えてきた化石燃料からの脱却を目指しています。

こうした背景から注目されているのが、太陽光・風力・水力などの枯渇することのないエネルギー、つまり再生可能エネルギーです。

そして再生可能エネルギーの普及によって重要性が高まっているのが、アグリゲーターという存在です。

アグリゲーターは、電力需要家の需要バランスを取りまとめ、効果的かつ安定的に電力エネルギーを提供する事業者です。

たとえば、太陽光発電は夜間に発電量が少なく、風力発電では風があまり吹かない時間帯や台風時などに発電量が少なくなり、需要と供給のバランスが崩れるケースが多いことが課題となります。

アグリゲーターが担う事業において、VPPは非常に重要な役割を担っています。

VPPとは、各家庭や事業所に設置された小規模発電施設を、ICT・IoT技術を用いて集約させ、1つの発電施設としてまとめて制御する技術です。

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