注目のスタートアップ

施設向けAI警備システムを提供する「アジラ」が資金調達

company

2022年11月1日、株式会社アジラは、資金調達を実施したことを発表しました。

これにより、シリーズBラウンド調達総額は約6.4億円となりました。

引受先は、阪急阪神不動産株式会社のCVCファンドである「HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合」と、鎌倉投信株式会社とフューチャーベンチャーキャピタル株式会社(共同GP)が共同運営する「創発の莟1号投資事業有限責任組合」です。

また、阪急阪神不動産株式会社とは事業提携契約を締結しています。

アジラは、施設向けAI警備システム「アジラ」や、独自開発の行動認識AIを活用したソリューションの提案などを展開しています。

「アジラ」は、防犯カメラに映る人の行動をAIによって認識し、通常とは異なる行動(犯罪や事故など)を検知した際に即時通知するシステムです。

これにより、従来見逃していた迷惑行為や、不審な行動を早期発見し、事件・事故へのスピーディな対応を実現できます。

今回の資金調達と事業提携により、「アジラ」の拡販体制の増強、行動認識AIの高度化、コーポレートガバナンスの強化を推進します。

AI技術はさまざまな領域で活用されています。

とくに画像認識は、カメラという一般的なデバイスでありながら、さまざまなデータの取得や解析ができることが特徴的です。

さらに応用範囲が広く、工場における製品・部品の不具合検出、防犯カメラにおける不審者・異常行動の検知、交通量調査、スポーツにおける動作解析など、さまざまな領域で効率化や革新をもたらしています。

近年、国内では犯罪や迷惑行為などを未然に防止するため防犯カメラの設置が進んでいます。

たとえば、愛知県刈谷市では2003年度の刑法犯認知件数が4,500件を突破していたのですが、2011年度から街頭への防犯カメラの設置を進め、当初106台だった防犯カメラを、2017年には930台へと大幅に拡張しました。

これにより、2012年度の刑法犯認知件数が2,239件だったものが、2017年には1,200件へと大きく減少しています。

また、防犯カメラは自治体が設置するものだけでなく、企業などが設置するものもあります。

大型の施設ではスタッフの目が行き届かないこともあるため、防犯カメラを設置することで死角となりやすい場所を遠隔で監視できます。

一方で、警備業界は深刻な人手不足にあります。たとえば、2019年の有効求人倍率は全職種では1.45倍であるのに対し、保安では7.77倍となっています。

そのため警備業界では警備そのものを効率化する仕組みが求められており、AIを搭載した防犯カメラによって不審な行動や事故などを検知するシステムの導入が進んでいます。

AIはこれまで不可能だったシステムを実現しています。ビジネスによって非常に有効なシステムもあるため、導入を検討するとよいでしょう。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらも参考にしてください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI アジラ カメラ システム 施設 株式会社 画像解析 認識 警備 資金調達 防犯 防犯カメラ
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

Z世代向け結婚準備アプリ「ウェディングニュース」を運営する「オリジナルライフ」が4.8億円調達
2024年1月29日、オリジナルライフ株式会社は、総額約4億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 オリジナルライフは、Z世代向け結婚準備アプリ「ウェディングニュース」を運営しています…
ノーコードのガイド・ナビゲーションツールを提供する「テックタッチ」が日本政策金融公庫より2.5億円の新株予約権付融資を実行
2023年2月8日、テックタッチ株式会社は、日本政策金融公庫より新株予約権付融資として、2億5,000万円の融資を実行されたことを発表しました。 テックタッチは、ノーコードのガイド・ナビゲーションツー…
中古住宅リノベーションを手掛ける「ホームネット」が「みずほ銀行」と50億円の融資契約を締結
2022年10月25日、株式会社property technologiesは、グループ会社の株式会社ホームネットが、株式会社みずほ銀行の「DX推進サポートローン」にて50億円の融資枠を設定したことを発…
アート&クラフトECマーケットプレイス運営の「TRiCERA」が4,000万円調達
2019年9月26日、株式会社TRiCERAは、約4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 アート&クラフトECマーケットプレイス「TRiCERA(トライセラ)」を運営しています…
動物向けのiPS細胞由来再生医療等製品開発の「Vetanic」が1.5億円調達
2021年7月15日、株式会社Vetanicは、1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 日本大学と慶應義塾大学発のスタートアップ・ベンチャーで、動物向けのiPS細胞由来再生医療等製…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集