注目のスタートアップ

不動産仲介業者向けDXツール「速いもんシリーズ」を提供する「iimon」が4億円調達

company

2022年7月28日、株式会社iimonは、4億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社ファブリカコミュニケーションズです。また、ファブリカコミュニケーションズとは業務提携契約を締結しています。

iimonは、不動産仲介業者向けDXツール「速いもんシリーズ」を提供しています。

不動産仲介会社の業務を自動化・効率化することを目的に、以下の5つのプロダクトを展開しています。

・物件入力・物件提案を加速させる物出ツール「物出速いもん」
・会社間流通サイトの物件詳細ページをワンクリックで物件入力サイトに入力する自動物件入力ツール「入力速いもん」
・会社間流通サイトの物件詳細ページや物件入稿サイト一覧ページからライバル会社の掲載状況を分析できる自動分析ツール「分析速いもん」
・不動産会社からの募集状況確認依頼をまとめる自動物確ツール「物確速いもん」
・会社間流通サイトの物件詳細ページのデータをPDF化・URL化し物件提案に活用できる物件データ変換ツール「変換速いもん」

ファブリカコミュニケーションズは、中古車販売業務支援クラウド「symphony(シンフォニー)」を開発・提供しています。

今回の提携により、不動産DXの推進を目的とした新たなサービスの共同開発を行っていきます。

今回の資金は、さらなる採用強化に充当します。

不動産業界はデジタルの活用が遅れており、レガシー産業と呼ばれていました。

もともと不動産取引では法律によって紙の書類でないといけないものもあったため、デジタルシフトが進まない状況にありました。

しかしコロナ禍によってさまざまな業界でデジタル化の重要性が高まり、不動産業界においても2022年5月18日に施行された宅地建物取引業法の一部改正により、重要事項説明書などへの押印が不要、書類・契約書の電子交付・保管も可能となり、ようやく不動産業界の本格的なデジタル化が進められるようになりました。

ところで、不動産業界には国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営するシステム「REINS(レインズ)」というものがあります。

この「レインズ」は業者専用の不動産データベース/検索サイトのようなものであり、全国の9割近い不動産業者が利用している非常に重要なシステムです。

しかしこのシステムの運用が開始されたのは1988年であり古いシステムでした。そのため使い勝手が良くないという意見が多く、2021年には基盤が改修された新システムが稼働開始しています。しかしそれでも使いにくいという声はなくなっていません。

iimonが提供している「入力速いもん」「分析速いもん」「変換速いもん」は、この「レインズ」の情報をワンクリックで入力・分析・変換するサービスです。こういった不動産業界における非効率を解消するサービスは、デジタル化が推進されるにつれ、さらに注目が高まっていくと考えられます。

経済産業省はもし2025年までに日本企業のDX化が成功しなければ年間最大12兆円の経済損失が発生する可能性があると指摘しています。DXは不動産業界に限らず、どの業界でも重要であるため、自社の課題を明確にし、最適なサービスを導入することが肝心です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ DX iimon ツール ファブリカコミュニケーションズ 不動産 不動産仲介業 入力速いもん 分析速いもん 変換速いもん 株式会社 業務提携 物出速いもん 物確速いもん 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

シェアオフィス「VENTURE MAFIA」展開の「AND SPACE」が1億円調達
2022年10月3日、株式会社AND SPACEは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AND SPACEは、シェアオフィス「VENTURE MAFIA」を展開しています。 高いデザイ…
精神科医が作るオンライン・カウンセリング「マイシェルパ」サービス開始
2021年2月4日、株式会社313は、「マイシェルパ」の提供を2021年2月4日から開始したことを発表しました。 「マイシェルパ」は、医療博士・精神科専門医が運営するオンライン・カウンセリング・サービ…
アジア最大級のクラウドインテグレーター「MEGAZONE」が「伊藤忠テクノソリューションズ」と資本提携
2022年4月13日、MEGAZONE株式会社は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社を引受先とする第三者割当増資を実施したことを発表しました。 これにより伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、M…
観葉植物と花のEC「アンドプランツ」を運営する「Domuz」が3億円調達
2024年7月24日、株式会社Domuzは、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Domuzは、観葉植物と花のEC「アンドプランツ」や、花卉産業向け卸マーケットプレイス「ハナイチ」(α版…
「テラーノベル」が10億円調達 縦型ショートドラマプラットフォーム「テラードラマ」をローンチ
2025年3月25日、株式会社テラーノベルは、10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、縦型ショートドラマプラットフォーム「テラードラマ」をローンチしたことを発表しました。 テラーノベル…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集