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感覚共有技術「BodySharing」の研究開発・事業開発を手がける「H2L」が資金調達

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2023年3月30日、H2L株式会社は、トヨタ紡織株式会社をリード投資家とする資金調達を実施したことを発表しました。

H2Lは、感覚共有技術「BodySharing」の研究開発と事業開発を手がけています。

キャラクー・ロボット・他人の身体とユーザーのさまざまな感覚を相互共有する技術です。

共有できる感覚は、視覚・聴覚だけでなく、身体の位置覚、重量覚、抵抗覚などさまざまです。

筋肉の膨らみから固有感覚を検出する技術と、多電極の電気刺激を腕に与えて固有感覚を伝える技術に強みを持っています。

現在はこの技術を活用し、リモートワーク、農業、スポーツなどの分野で事業を開発しています。

今後も幅広い分野への応用を目指しています。

今回の資金調達により、H2Lはトヨタ紡織と連携し、固有感覚の伝達による、より快適な車室空間の創造を目指します。


人間や動物は、外界を感知するための感覚機能によって世界を感じています。

感覚の分類は視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感が有名ですが、現在は皮膚感覚、内臓感覚、平衡感覚、固有感覚などさまざまな感覚があることがわかっています。

このように人間はさまざまな感覚で世界を感じていますが、インターネットの世界は視覚と聴覚以外の感覚をほとんど使いません。

テレワークによって視覚・聴覚に依存したコミュニケーションをとるようになったことで、それ以外の感覚の重要性に気づいたという人も少なくありません。

もし感覚を他人やコンピューターと共有できるようになれば、デジタルと人間の関わりはより拡張されることになるでしょう。

近年はVR(仮想現実)などのxR技術が注目されていますが、こうしたVRではよりリアルな体験をユーザーに提供するため、感覚情報を電子メディアで扱うためのディスプレイの開発や、センサー入力を感覚量としてフィードバックする人工感覚の開発などが進められています。

また、高精度なロボットを実現するには、ロボットに感覚を実装することが重要であるとも考えられており、感覚共有の研究はさまざまな領域で進められています。

H2Lは、身体の位置や、抵抗、重さなどを感じる感覚である「固有感覚」を検出・伝える技術に強みを持っています。

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