タクシー相乗りサービス「nearMe.Town」が三井不動産グループ「ShareTomorrow」提供の不動産MaaS「&MOVE」と連携

tips

2022年3月15日、株式会社NearMeは、三井不動産株式会社株式会社ShareTomorrowが提供する「&MOVE」と、自社が提供する「nearMe.Town」との連携を開始することを発表しました。

NearMeが提供する「nearMe.Town」は、湾岸エリアなど4区を中心に展開しているオンデマンド型シャトルサービスです。事前予約制のタクシー相乗りサービスとなっており、通常のタクシーよりも最大65%オフで利用することができます。

三井不動産・ShareTomorrowが提供する「&MOVE」は、複数の移動手段を組み合わせて提供するMaaSを不動産に導入する不動産MaaSです。第1弾として、2021年12月から三井不動産グループが開発・運営する商業施設・ホテル・マンションへの実証導入を開始しています。

フィンランドのMaaS Global社が開発するアプリ「Whim」を通じ、各施設の利用者の用途に合ったモビリティと料金プランを提供するサービスです。また、SNSにより目的地に関する情報も提供し、目的地への移動とそこでの行動を支援することを目的としています。

今回の両サービスの連携により、「Whim」を通じ、通常のタクシーと同じように希望する地点での乗り降りが可能な相乗りサービス(シェアードシャトル)の提供を行います。

これまで「Whim」で利用可能だったモビリティサービス(タクシー、カーシェア、シェアサイクルおよびアーバンドック ららぽーと豊洲の送迎サービスとして運行している無償のシェアード・シャトル)に加え、「nearMe.Town」の提供範囲である中央区、千代田区、港区、江東区の東京都内4区でサービスを展開します。

MaaS(Mobile as a Service)とは、バス、電車、タクシー、シェアサイクルなどあらゆる交通機関を、ITの力によってシームレスにつなげ、効率的に使えるようにするシステムのことです。

たとえば、MaaS先進国であるフィンランドのMaaSアプリ「Whim」では、電車・バス・タクシー・シェアサイクル・レンタカーなど様々な移動手段の予約・決済を一括で行うことができます。目的地までの移動手段・料金を複数提示され利用者は自身に合った経路を選ぶことができます。これにより移動手段の選択・構築・経路の設定について頭を悩ませることがなくなります。

またMaaSは公共交通機関やシェアリングエコノミーの利用促進に役立つため、全体的な温室効果ガス削減にもつながると考えられています。

ほかにも、MaaSは地方における高齢者などの移動難民の課題の解決にも資すると考えられており、過疎地域などでもオンデマンド乗合バスなどのサービスが展開されています。これはAIによってルートを最適化することによりコストを削減するため、収益性の低い過疎地域でも運行することが可能になっています。

NearMeは、こういったMaaSの実現のため、東京都内においてタクシーの相乗りサービスを展開しています。相乗りサービスはテクノロジーを駆使することにより、乗車人数を最大化・経路を最適化することでコストを削減することが可能となります。実証実験段階ではありますが、このモデルが上手くいけば他エリアへ展開されていくことになるでしょう。

スマートシティ構想など、社会課題を解決する取り組みでは、多くの事業者・自治体の連携が必要となる場合があります。そのため多くの企業・起業家と出会うことも重要です。「冊子版創業手帳」では、提携・連携できる企業を探すためのネットワークづくりのノウハウについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ トレンド
関連タグ &MOVE MaaS NearMe nearMe.Town ShareTomorrow Whim シェアード・シャトル タクシー モビリティ 不動産 相乗り 移動
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

資産として保有できさらに相互利用可能な物件をシェア購入できるプラットフォームを提供する「NOT A HOTEL」が28億円調達
2023年2月28日、NOT A HOTEL株式会社は、総額約28億円の資金調達を実施したことを発表しました。 NOT A HOTELは、自宅や別荘のように資産として保有でき、相互利用可能な物件を年1…
個人のお金に関する情報をオープンにする「OpenMoney」運営の「JUKKI」が6,000万円調達
2022年2月9日、株式会社JUKKIは、総額約6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 個人のお金に関する情報をオープンにするサービス「OpenMoney」を運営しています。 登録する…
不動産の脱炭素とESG価値創出を実現する「EaSyGo」運営の「GOYOH」が資金調達
2021年10月26日、株式会社GOYOHは、資金調達を実施したことを発表しました。 不動産の脱炭素とESG価値創出を実現するサービス「EaSyGo」を提供しています。 ESGに即した不動産の活用方法…
船舶の自動運転技術を開発する「エイトノット」が1億円調達
2022年2月15日、株式会社エイトノットは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 船舶の自律航行(自動運転)技術や、環境に配慮したEVロボティックボートによるオンデマンド型水上交通の開…
次世代型電動車椅子「TRANSELLA」(仮称)開発の「LIFEHUB」が1億円調達
2022年3月1日、LIFEHUB株式会社は、総額約1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 次世代型電動車椅子「TRANSELLA(仮称)」を開発しています。 車椅子でありながら、歩く、立ち上…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集