注目のスタートアップ

飲食店の余った料理とユーザーをつないで食品ロスを削減する「TABETE」展開の「コークッキング」が1.1億円調達

company

2022年1月31日、株式会社コークッキングは、総額1億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

フードシェアリングサービス「TABETE」を運営しています。

中食・飲食店舗において、まだおいしく安全に食べられるのに、閉店までに売り切ることが難しく廃棄されそうな料理・食品と、ユーザーをマッチングすることで、店舗の売上に貢献するだけでなく、食品ロス(フードロス)削減を行うサービスです。

クレジットカード決済を済ませてから店舗に引き取りに行く仕組みであるため、ドタキャンや店舗での金銭のやり取りは発生しません。

2022年1月現在、登録店舗数は約2,000店舗、登録者数約49万人を突破しています。

今回の資金は、組織体制の強化、「TABETE」のサービス改善、新規店舗・新規ユーザーの獲得のための施策、既存ユーザーのエンゲージメント向上のためのセールス・マーケティングの強化などに充当されます。

食べることができるのに捨てられてしまう食品のことを、食品ロス(フードロス)と呼びます。

食品ロスはもったいなく、環境にも悪い影響を与えますが、日本では年間約570万トンもの食品ロスが発生しています。

食品ロスには“事業系食品ロス”と“家庭系食品ロス”の2種類があります。

事業系食品ロスのほうが廃棄量が多く、全体のうち年間309万トンを事業系食品ロスが占めています。

また事業系食品ロスは、食品製造業、外食産業、食品小売業、食品卸売業に分けられます。

外食産業と食品小売業を合わせると167万トン(全体の約30%)であるため、非常に多くの廃棄がここから発生しているのがわかります。

外食産業・食品小売業では、閉店が近いのに売れ残っている料理・食品などが食品ロスにあたります。

こういった衛生上の問題からまた明日売るわけにはいかない料理・食品は閉店後に捨てられてしまうこととなります。

「TABETE」はこのような料理・食品を、既存の価格よりも安くアプリ上に掲載することで、引き取ってくれるユーザーとマッチングするサービスです。

消費者へのSDGsの意識が浸透してきたことで、食品ロスに関する取り組みを行っている飲食店・小売店がポジティブに評価されるようになってきました。

サービス開始当初は、売れ残りとして掲載することは恥であるといったプライドの問題などがありましたが、時代の流れによりそういった考えも減ってきているようです。

今後もSDGsの流れは加速していくと考えられるため、食品ロス削減など新たな取り組みを経営戦略に組み込んでいくことが重要です。

食品ロス削減など、SDGs周りには多くのビジネスが眠っています。消費者の意識の変化も激しいため、市場を分析することの重要性はさらに高まっています。「冊子版創業手帳」では、自社の強み・弱み、市場の機会・脅威を分析するフレームワークを掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ シェアリング フード フードロス マッチング 削減 株式会社 食品 食品ロス 飲食店
関連記事はこちら

コークッキング 川越 一磨|フードシェアリングサービス「TABETE」で食品廃棄が無い未来を創る。

飲食開業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

AI与信審査技術の開発やAI定性与信審査SaaSを展開する「H.I.F.」が6.6億円調達
2022年8月31日、H.I.F.株式会社は、総額6億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 H.I.F.は、AI与信審査技術の開発・提供や、法人版後払い(保証付)サービス「Fimpl…
中小企業向けの新型M&Aサービス「M&Aバザール方式」を運営する「M&Aバザール」が8,500万円調達
2023年12月4日、株式会社M&Aバザールは、総額8,500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 M&Aバザールは、中小企業向けのM&Aサービス「M&Aバザール方式」を開発・運営しています。…
がんの根治を目的とした天然型マイクロRNAの核酸医薬を開発する「PURMX Therapeutics」が8.5億円調達
2022年5月31日、株式会社PURMX Therapeuticsは、総額約8億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 PURMX Therapeuticsは、難治性疾患の治療のため、…
店舗・EC向けビジネス向けWebメディア「OREND」や業務用食材・什器のマッチングプラットフォーム「OREND STOCK」を手がける「ステップ・アラウンド」が協調融資により4,000万円調達
2023年7月31日、ステップ・アラウンド株式会社は、株式会社日本政策金融公庫、他1行との協調融資により、4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ステップ・アラウンドは、店舗・EC向け…
問い合わせ管理クラウド「Re:lation」提供の「インゲージ」が5.8億円調達
2022年3月31日、株式会社インゲージは、総額5億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 インゲージは、問い合わせ管理クラウド「Re:lation(リレーション)」、社内外のメールを…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集