太陽光発電システムの第三者所有サービス「シェアでんき」と大容量・高出力蓄電池「Tesla Powerwall」をパッケージ提供するサブスクプランが開始

tips

2021年11月9日、株式会社シェアリングエネルギーは、「シェアでんき」と「Tesla Powerwall」をパッケージ提供する新サービスを発売することを発表しました。

シェアリングエネルギーは、太陽光発電システムの第三者所有サービス「シェアでんき」を提供しています。

シェアリングエネルギーが戸建ての屋根を借りるという形で太陽光パネルを設置することで、初期費用0円月額利用料0円で、日中の電気料金が無料となるサービスです。

Tesla Motors Japan合同会社のTesla Powerwall Certified Installer(Tesla Powerwall認定提供会社)に認定されたことにより、Teslaの提供する大容量・高出力蓄電池「Tesla Powerwall」と「シェアでんき」をパッケージで提供するサブスクリプションサービスを開始します。

SDGs(持続可能な開発目標)が示されたことにより、世界的にクリーンなエネルギーである再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みが推進されています。

日本の再生可能エネルギーにおいては太陽光発電が水力発電に次いで大きな割合を占めており、また年々その発電量を増加させています。

太陽光発電は設置スペースが確保できれば比較的導入しやすい設備であるため、投資家から資金を集め、巨大な太陽光発電システムを設置し運用するというメガソーラービジネスに参入する事業者も増加しました。

また太陽光発電システムの設置では、投資家から資金を募り住宅の屋根や敷地に太陽光発電システムを無償で設置・運用し、発電した電気を低価格で販売するという第三者所有モデルというビジネスモデルもあります。

また、資金力のある事業者の場合は投資家から資金を募る必要がないため、第三者所有モデルではなく、電力購入契約(PPA、Power Purchase Agreement)モデルと呼ばれることもあります。

この第三者所有モデルは米国で成長し、この事業を展開するSolarCity社は2015年には米国住宅用太陽光発電市場の1/3以上のシェアを占めたこともあります。

しかし太陽光発電システムの価格が下がったこともあり、消費者が、第三者所有モデルで太陽光発電システムを利用するよりも、ローンを組んで設備を導入したほうがお得であることに気づいたことにより、そのシェアは下がっていきました。

シェアでんきはこの第三者所有モデルやPPAモデルを参考にしたビジネスモデルを展開しています。

日本は米国と違って、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定の価格で買い取る「FIT制度」というものがあります。

このFIT制度は住宅用の固定価格での買取期間は10年と定められているため、「シェアでんき」では10年で採算がとれるようにしており、10年経過後は太陽光発電システムを契約者に無償譲渡することにしています。

またFIT制度は2022年4月からは、再生可能エネルギーの売電価格にプレミアム(補助金)を上乗せする「FIP制度」になるため、この段階でビジネスモデルの再構築が図られるものと思われます。

起業ではオフィス、電気、インターネットなど様々な契約が必要となります。なるべくコストを抑えた契約をしたいと考えるのが起業家です。また、環境・社会・ガバナンスに関するサスティナブルな取組みを行っている企業に投資するESG投資が注目されていることもあり、コストだけではなく中長期的な面を考慮するのもよいかもしれません。「冊子版創業手帳」では、オフィス契約の際の注意点などについて詳しく解説しています。

カテゴリ トレンド
関連タグ Tesla Powerwall シェアでんき シェアリングエネルギー テスラ 再生可能エネルギー 太陽光パネル 太陽光発電 株式会社 蓄電池 電気
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト

トレンドの創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

船舶の自動運転技術を開発する「エイトノット」が地域金融機関から資金調達
2022年12月19日、株式会社エイトノットは、広島ベンチャーキャピタルを引受先としたJ-KISS型新株予約権方式によるエクイティファイナンス、および池田泉州銀行から借入によるデットファイナンスを組み…
太陽光発電によるVPP事業などを手がける「アイ・グリッド・ソリューションズ」と「鈴与商事」が資本業務提携
2023年8月22日、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズは、鈴与商事株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 アイ・グリッドは、子会社である株式会社VPP Japanを通じ、流…
グローバル向け算数学習アプリを開発する「Mathmaji」が資金調達
2023年6月30日、株式会社Mathmajiは、資金調達を実施したことを発表しました。 Mathmajiは、グローバル向け算数学習アプリ「Mathmaji(マスマジ)」を開発しています。 現在β版を…
絵本の情報・通販サイトを運営する「絵本ナビ」が11億円調達
2022年5月10日、株式会社絵本ナビは、総額約11億円の資金調達を実施したことを発表しました。 絵本ナビは、絵本の情報・通販サイト「絵本ナビ」を運営しています。 100社を超える出版社の絵本の画像・…
腸内細菌の研究と栄養補助食品などを展開する「AuB」が3億円調達
2022年6月1日、AuB株式会社は、総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 元サッカー選手の鈴木啓太氏が社長を務め、アスリート特有の腸内細菌データの研究を行うスタートアップです。 4年間…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集