年に60日稼働するだけで年収2,000万円。楽して儲かる夢の「農起業」の始め方

創業手帳

ブルーベリー観光農園で年収2,000万円を稼ぐ畔柳氏に、農起業のメリットと始め方について聞く


「年に60日稼働するだけで年収2,000万円稼げる仕事がある」などと聞かされたら「新手の詐欺か何かじゃないか」と疑ってしまいます。ところが、そんなライフスタイルを本当に実現させてしまっているのが畔柳茂樹氏です。

さらに衝撃的なのは、「年に60日稼働するだけで年収2,000万円稼げる仕事」というのが、「農業」であることです。「農業」と聞くと、いわゆる3K(キツい・汚い・危険)仕事で、「楽して儲かる」というイメージとは正反対の職業というイメージがあります。しかし、その「農業」こそが「楽して儲かる起業を実現させられる分野」であると畔柳氏は説きます。

そんな嘘のような本当の話について、創業手帳の大久保が聞きました。

おかざきファーム畔柳氏

畔柳 茂樹(くろやなぎ しげき)株式会社ブルーベリーファームおかざき 代表取締役 農業起業家
早稲田大学政経学部卒。自動車部品最大手のデンソーに入社。40歳で事業企画課長に就任したが、ハードワークの日々に疑問を持つようになり、農業への転身を決意。2007年45歳で独立し、ブルーベリー農園を開設。
起業後は、デンソー時代に培ったスキルを生かし、ブルーベリー観光農園を開設。わずか60日余りの営業日で、会社員時代を大きく超える年収を実現。
2017年に初の著書「最強の農起業!」を出版。国内だけでなく、台湾やタイからも問い合わせが絶えない。
オンライン講座「成幸するブルーベリー農園講座」は参加者が延べ1427人受講、ブルーベリー観光農園が全国に83か所誕生。メディア取材・報道は140回超え。メインメッセージは「好きな仕事があなたの人生を変える」。

インタビュアー 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計150万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。 創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

※この記事を書いている「創業手帳」ではさらに充実した情報を分厚い「創業手帳・印刷版」でも解説しています。無料でもらえるので取り寄せしてみてください。

ブルーベリー「観光」農園で起業

ブルーベリー「観光」農園で起業

大久保:本日はよろしくお願いします。

畔柳:よろしくお願いします。

大久保:畔柳さんはブルーベリー観光農園を経営されているとお伺いしました。ブルーベリー観光農園とはどのような業態なのですか。

畔柳:はい。ブルーベリー観光農園とは、ブルーベリーを栽培し、収穫業務は自身でやらずにお客様に楽しみながら収穫してもらう「ブルーベリー狩り」として提供する業態です。

大久保:なるほど。収穫は自身でやらず、お客様にやってもらう。

畔柳:そうです。じつはブルーベリーを育てるのはコツさえつかめば簡単なんです。私も農業未経験者ですが、上手に育てることができました。

大久保:簡単なんですか。それは意外でした。

畔柳:はい。ブルーベリー農業は、栽培環境さえ整えれば手入れは簡単です。他方で、ブルーベリー農業の唯一にして最大のデメリットと言えるのが、収穫の手間がかかる点です。

小さい実を一つひとつ手で収穫するのはどうしても手間がかかります。だからこそブルーベリーは値段が高くなってしまうのです。

ところが、私のやっているブルーベリー観光農園では、お客様に収穫を「観光体験」として提供することで、ブルーベリー農業の最大のデメリットを逆に「付加価値」としてお客様に提供しています。客層は女性・家族連れが多く、地元でできる気軽なレジャーとしてご好評いただいています。

大久保:逆転の発想ですね。

畔柳:「ブルーベリー観光農園」という業態は、農園・お客様双方にとってメリットがあります。農園側のメリットは、ブルーベリー農業で一番のコストになる収穫の際の人件費がかからない点です。お客様側のメリットは、普通は買うと高いブルーベリーを安く、収穫を楽しみながら存分に食べられる点です。

年間60日稼働で年収2,000万円を稼ぐ

年間60日稼働で年収2,000万円を稼ぐ

大久保:なるほど。ブルーベリー農園のメリットはわかりました。ところで畔柳さん、失礼ながら、年間60日稼働するだけで年収2000万円って本当なんですか。

畔柳:本当です(笑)農園だけで年収2,000万円稼いでいますし、ブルーベリーから派生する売上もあるので、年収はもっとあります。

大久保:それは夢がありますね。

畔柳:ブルーベリー観光農園の営業は夏場の60日間稼働のみで終了です。時間の確保がしやすいので、空いた時間には他の仕事ができます。

私の例で言うと、空いた時間にはオンラインセミナーでブルーベリー観光農園の始め方をレクチャーしています。面白いことに、台湾やタイからもブルーベリー農園をやりたいというという引き合いがあるんです。

大久保:なるほど。副業もできるということですね。

畔柳:はい。私の場合、他にもカフェ経営をしたり、ジャムなどの加工品も販売しています。また、空き時間を生かして今後はハーブ農園にも挑戦したいと考えています。

デンソーの高い給与を捨て農業起業した経緯

デンソーの高い給与を捨て農業起業した経緯

大久保:畔柳さんは元々自動車部品メーカーのデンソーでお勤めだったとお伺いしました。デンソーでサラリーマンをやっていたほうが安定していてよかった、と思うことはありませんか。

畔柳:それはありませんね。私の場合、「起業して本当によかった」と思っています。

まず対人関係のストレスがほとんどないですし、収入も格段に多い。そして定年がない点も魅力です。

あとは、サラリーマンの時と比較して、自分の商品が必要とされているとダイレクトに実感できるという点もやる気・モチベーションにつながっています。

デンソーでサラリーマンをしていた際には年収も1,000万円程度いただいていましたが、その分ストレスが大きかった。あのまま続けていたら精神的にも参っていたかもしれないですし、その先に長く働けるかと言うとそうでもなかったと思います。

起業して大正解でした。

大久保:かつての畔柳さんのように、大きなストレスを感じながらサラリーマンを続けられている方も多いかと思います。そのような方に起業をおすすめしたいですか。

畔柳:はい。起業を一つの選択肢としておすすめしています。実際にオンラインセミナーや著書で、私の農業起業経験を共有する活動もしています。

ブルーベリー観光農園はまだまだ未開拓の市場ですから、必要としている方に広まってくれればいいと思ってやっています。じつはウォーレン・バフェットと並ぶ世界3大投資家のジム・ロジャースも「日本の農業の将来性がある」という旨、繰り返しメディアで発言しており、伸びしろが大きい市場です。

大久保:農業は環境の面でも魅力がありますよね。緑を見ているだけで癒される、という方も多そうです。

畔柳:おっしゃる通りです。私は農園の緑を見ているだけで幸せを感じます。果樹はポットで管理するので、泥にまみれてまで仕事をすることもありません。

都会の環境や人間関係で疲れてしまったような方が農業を始めて元気になったというケースはよく聞きますね。人が緑と太陽のある環境で働くということは、幸福感を感じたり、健康につながる要因であると感じます。

ブルーベリー観光農園が手間いらずの理由

ブルーベリー観光農園が手間いらずの理由

大久保:そもそもの話なんですが、ブルーベリー栽培はなぜ手間がかからないのですか。

畔柳ブルーベリーは野生種もあるぐらいで病虫害に強く、丈夫で育ちやすいという特徴があるためです。

大久保:元々育ちやすいんですね。

畔柳:はい。原産地米国の栽培環境を再現して育てれば、「勝手に育つ」という面があります。稲栽培であれば病虫害にかからないように対策したり、台風で倒れないように気をつけたりする必要がありますが、ブルーベリー栽培にはそのような苦労が比較的少ないです。

また、1年ごとに植えなければいけない稲や野菜と異なり、樹がある限り収穫できるという点もメリットです。さらに、肥料の入れ替えや水やりは専用の機械にセットして自動化することも可能です。

大久保:「農業」と聞くと大変そうなイメージがありますが、自動化できれば負担も軽そうです。

畔柳:繰り返しにはなりますが、一番手間のかかる収穫の部分も「ブルーベリー観光農園」という業態として提供すれば、農園側がやる必要もなくなります。

以上のような理由から、ブルーベリーは農業の初心者・起業向きの作物と言えます。

ブルーベリー観光農園の始め方

ブルーベリー観光農園の始め方

大久保:ブルーベリー観光農園で起業するには何から始めたらいいのでしょうか。

畔柳:まずは私の著書やオンラインセミナーでブルーベリー観光農園起業の全体像・ノウハウをつかんでいただければと思います。

次にやるのは立地確保です。集客がしやすい郊外に土地を確保するのがおすすめです。

大久保:起業当初は資金集めが課題になるかと思いますが、そのあたりはどうですか。

畔柳:今は公的融資で金利が安いものがあったり、資金調達はしやすいです。

大久保:資金調達にあたり、事業計画などは必要なのでしょうか。

畔柳:今の農業は、事業計画を作らなくても昔ながらのやり方や補助金でなんとなく成り立ってしまっているという面があります。

しかし当然ながら、事業計画は作っておいたほうがいいです。そのほうが融資してもらえる確率は上がります。普通の会社でやっている事業計画の作り方を持ち込むだけで大丈夫です。サラリーマン経験がある方にとっては簡単だと思います。

大久保:ビジネス経験が農業でも生きるわけですね。

畔柳:資金の準備ができたら、苗木や資材などを購入します。養液栽培というシステムを使用しますが、苗木の手配から栽培設備工事まで資材業者がすべて請け負います。

そしていよいよ栽培です。栽培といっても、水と肥料を機械で自動で流しておけばよく、毎日世話をしなくても大丈夫です。

収穫は2年目以降になりますので、起業の助走期間として、1、2年は週末に栽培しておくという方法もあります。

大久保:なるほど。1年目は収穫できずに収入がないから、最初は副業として始める、ということですね。

畔柳:はい。そのやり方をおすすめしています。ブルーベリーの収穫時期が近づいてきたら、「ブルーベリー観光農園」としてPR・集客を開始します。ホームページ作成、グーグルマップの設定は必須です。

ブルーベリーの写真はいわゆる「インスタ映え」するので、Instagramのアカウントも開設し、運用を開始しましょう。Instagramで広告を出稿するのもおすすめです。ブルーベリー観光農園は利益率が高いので、インスタグラムで多少お金をかけても成り立ちます。1件のお客様獲得で家族や友人3名程度が来園されます。

大久保:確かに、Instagramとブルーベリーの相性はいいでしょうね。

畔柳:これは上級向けですが、メディア向けのPR活動もおすすめです。ブルーベリー観光農園は絵になるので、テレビや新聞にも比較的取材されやすいです。

大久保:今日は年に60日間稼働するだけで年収2,000万円稼げる「農起業」という選択肢について畔柳さんにお伺いしました。畔柳さん、ありがとうございました。

最強の農起業!書影
最強の農起業! かんき出版
年間60日営業するだけで年収2,000万円を稼ぐ農起業のやり方・ノウハウが詳述されている本書は、「起業したいけど何をしたらいいかわからない」という起業志望の方や、「サラリーマンとして今後生きていくビジョンが見えない」という人生にお悩みの方などにおすすめです。

創業手帳の冊子版では、農起業にも必要となる資金調達のポイントをはじめ、さまざまな情報が掲載されています。ぜひ創業時のサポートにお役立てください。
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(取材協力: 株式会社ブルーベリーファームおかざき 代表取締役 農業起業家/畔柳 茂樹
(編集: 創業手帳編集部)

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