起業のやりがい10選|お金では得られない「本当の価値」とは?
お金を超える起業の魅力|やりがいを感じる10の理由
「起業って、結局お金のため?」と思っていませんか。
もちろん収入も大事ですが、実際に起業してみると“それ以上に得られる価値”がたくさんあります。
本記事では、起業経験者が口を揃えて語る「お金以外のやりがい」を10個紹介します。
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この記事の目次
なぜ“お金以外”のやりがいが大切なのか
起業する目的に「お金を稼ぐこと」を掲げても良いですが、お金以外のやりがいを見つけることも大切です。
なぜなら、お金だけをモチベーションに起業すると、うまくいかなかった場合に挫折しやすくなるからです。
例えば、稼げるからという理由で自分がやりたくないことを無理やり仕事にすると、精神的に苦痛を感じやすくなってしまいます。
しかし、お金以外のやりがいがあれば、仕事に対して前向きに捉えられるようになります。こうした理由から、お金以外のやりがいも大切といえるのです。
起業家が感じている「お金以外のやりがい」とは?
起業家にとってのお金以外のやりがいとは、どのようなものがあるのでしょうか。ここで、起業経験者が口を揃えて語る「お金では得られない10の価値」を紹介します。
1. 自分のアイデアや想いをカタチにできる
仕事を通して自分のアイデアや想いをカタチにできることは、起業家にとってお金以上の価値をもたらす場合があります。
これまでずっと頭の中で考えてきた「こういうことがやりたい」「このようなものがあればもっと便利になるのに」といった想いがあっても、会社員だと会社での仕事もあるため挑戦できなかった人もいるかもしれません。
しかし、起業して自分のアイデアや考えに基づいて新しい商品・サービスづくりに取り組み、実際に提供できるようになるのは、起業家ならではの醍醐味です。
2. 意思決定をすべて自分でコントロールできる
起業すると意思決定をすべて自分がコントロールできるというメリットがあります。
会社員の頃は上司からの指示に従って行動していた部分も多いですが、1人で起業すればすべて自分で行う代わりに意思決定をすべてコントロールできるため、誰にも縛られることなく自分の好きに事業活動が行えるようになります。
自分の選択によって生きていく判断が変わる感覚は、充実感に満ちたものといえます。働き方を自分の理想的なものに寄せられるのも大きな魅力です。
3. 自分の成長がダイレクトに返ってくる
起業して従業員を雇わず、自分で事業活動を進めていく場合、やることがすべて挑戦につながっていきます。
挑戦するごとに知識やノウハウも形成されていき、最終的にはその結果が売上げや顧客の満足度にも表れるようになります。
努力や工夫が売上げなどの目に見える形でダイレクトに返ってくるのは、起業家ならではの経験です。
また、自分が成長すればするほど事業の成長にもつながっていくため、自己投資のモチベーションも上がりやすくなります。
4. 人とのつながりが広がり、深くなる
お客様や取引先、競合他社、地域に住む人など、起業を通してつながった人の中には、自分の想いに共感してくれたり、応援してくれたりする存在もいます。
支えてもらうだけでなく、お互いに支え合う意識やコミュニティ意識が生まれることで、人とのつながりが広がり、深くなっていきます。
良好な人間関係の構築は仕事のモチベーションを高め、仕事に対する満足感も高まりやすいため、お金以外のやりがいも感じやすいです。
5. 社会に貢献している実感を得られる
起業した事業の内容にもよりますが、規模に関係なく仕事を通じて社会に貢献している実感も得やすいといえます。
例えば、環境に配慮した商品づくりを行うことで、環境問題の解決に少しでもつながっていると感じられます。
社会全体で見ればちょっとしたことかもしれませんが、それでも社会に貢献していることは事実です。
こうした社会に貢献している実感は、お金ではなかなか得られないものでしょう。
6. 「好き」や「得意」で勝負できる
会社員の頃は好きでもない仕事を任されることも多く、仕事のモチベーションが上がりづらい人もいるかもしれません。
しかし、起業することで自分の「好き」や「得意」で仕事をすることもできます。
好きなこと・得意なことを仕事にすると普通の仕事より情熱を注ぐことができ、モチベーションも上がりやすいです。
自分が熱中できる分野からほかの人に価値を提供することで喜ばれる体験によって、ほかでは得難い充実感も得られるでしょう。
7. 他者に影響を与える存在になれる
起業家になることで自分が発した言葉・行動が、周りの人や後輩、同業者にとって刺激になる場合もあります。
例えば、ホームページ制作で熱意ある言葉を掲載した際に、その言葉に対して周囲の人や後輩、同業者などから「頑張ろうと思えた」「○○さんのようになりたい」と言ってもらえるかもしれません。
こうした他者に影響を与える存在になれるのは、会社員でもなることはできますが、起業家はより一層自分の存在意義を実感できるようになります。
8. 家族や大切な人との時間を柔軟に取れる
会社員だとその企業の就業規則に則って、働き方が決まっていますが、起業することで働き方の自由度が高まり、家族や大切な人との時間も柔軟に取れるようになります。
時間の使い方を工夫すれば、子どもの学校行事にも積極的に参加できたり、家族の介護・看病をしながら働けたりします。
お金をたくさんもらえるよりも、家族や大切な人との時間を優先したい人にとっては起業家になるメリットは大きいでしょう。
9. 常に挑戦し続けられる環境にいられる
会社員は安定した環境の中で仕事に取り組むことになりますが、起業家になると安定がない、またはあっても会社員に比べて不安定な部分が大きいです。
一見ネガティブに捉えられるかもしれませんが、いつでも新しいチャレンジができるのは起業家ならではの魅力といえます。
起業すると退屈な時間はなく、失敗をすることもあるかもしれませんが、失敗したとしても自己成長につながり自分の可能性もどんどん広がっていきます。
こうした挑戦し続けられる環境は、起業家ならではの魅力です。
10. 後世に残るものをつくれる
形のある商品・サービスや新しい仕組み・文化・考え方など、起業することによって自分がこれまでに取り組んできた事業を通して後世に残るものをつくれる可能性があります。
今現在だけでなく、将来的にも注目されるものをつくり出すことは大きなやりがいにつながるはずです。
また、どれほど規模が小さかったとしても、社会の一部として足跡を残すことはお金で買うことはできません。
お金にも代えられない価値を持てるのは、起業家になる魅力となります。
やりがいを感じるタイミングとは
起業におけるやりがいは、起業した瞬間に感じるものではなく、基本的に経験を積み重ねていったことで感じられることが多いです。
ここでは、実際にどのようなタイミングでやりがいを感じられるのか、よくある場面を10個紹介します。
お客様から感謝された時
自分が取り組んできた事業において、お客様から直接感謝の言葉をもらったり、口コミなどで感謝されたりすることもあります。
お客様から感謝されると「やってきて良かった」と感じる人は多いです。
心理学者のマズローによる欲求段階説において、他人から感謝されることでも誰かに認められたい「承認欲求」が満たされるとしています。
売上げ自体はそれほど多くなかったとしても、感謝されることでやりがいを感じられるでしょう。
目標が達成された時
大小問わず、目標が達成されると「頑張ってきて良かった」とやりがいを感じられます。
会社員も目標を達成するために頑張りますが、起業家は自分で立てた目標に対して、自分の力で達成を目指すことになります。
この頑張りが報われたとき、大きなやりがいにつながるはずです。
また、目標を達成できたら「次も頑張ろう」「もっと上を目指していこう」という前向きな気持ちにもなれます。
アイデアが形になった時
頭の中で考えていたアイデアを実際につくってみて、商品・サービスとしてリリースした瞬間、達成感や喜びを感じられます。
ゼロから価値を生み出せた喜びは、ほかで感じる喜びとはひと味違うはずです。
また、そのアイデアが多くの人にとって利便性や快適性などをもたらすものだった場合、多くの人から感謝され、さらなるやりがいにつながっていきます。
困難を乗り越えたあとに成果が出た時
起業後は業績不振に陥ったり、手元のお金が少なくなったり、人間関係がうまく構築できずに悩んだりすることもあります。
しかし、こうした困難を乗り越えた先でしっかりと成果が出た時に、「悩んだこともあったが、続けてきて良かった」と大きなやりがいを感じられます。
また、困難を乗り越えたことで自分の経験値・実績となり、自分の成長も感じられるでしょう。
困難を乗り越えることは決して簡単なことではありませんが、乗り越えた先には大きな成果を得られると信じて努力することが重要です。
仲間や取引先と信頼関係が築けた時
起業家は1人というイメージがあるかもしれませんが、同じコミュニティの起業家仲間や一緒に事業を手がけてくれる仲間も存在します。
また、事業を手がけていく中で取引先との関係も構築されていくものです。
そのような中で仲間や取引先と信頼関係が構築されたときに、大きなやりがいを感じられます。
例えば、壁が立ちはだかった時に「一緒に頑張ろう」と言ってくれる仲間ができたり、初めての取引先からリピートをもらえたりした場合に、やりがいを感じやすいです。
信頼の積み重ねによって、「1人ではない」ことを認識できます。
自分自身の成長に気づけた時
一つひとつは小さな積み重ねだったとしても、気付いた時には自分の大きな成長につながっている場合もあります。
この成長に気付いた時、大きなやりがいを感じられるはずです。
例えば、「以前と同じ流れで仕事をしていたのに以前より20分早く終わらせることができた」「人見知りで営業をするのが怖かったが、徐々に自信を持てるようになった」といった成長が挙げられます。
成長していることに気付けると自信にもつながるので、さらに大きなやりがいにもつながります。
お金では買えない経験ができた時
起業したことによって、普通の会社員よりも特別な経験ができる機会も多くなります。
例えば、メディアから取材を受けたり、大きなイベントに登壇する機会があったり、憧れの人と実際に会ってコラボレーションを果たしたりするなどです。
こうした経験はお金を払ってもなかなかできないものばかりです。起業したことで得られる特別な経験によって、大きなやりがいにもつながります。
また、お金では買えないような経験をたくさんすると、人生の視野も広がっていきます。
誰かの人生に変化を与えたと実感した時
自分の言動や生み出した商品・サービスなどを通じて、誰かの人生に少しでも変化を与えられたと実感した時も、やりがいを感じる瞬間です。
例えば、お客様から「このサービスを使ってこれまでの生活が一変した」と言ってもらったり、起業家を目指している人から「自分もあなたのように挑戦してみたいと思った」と言われたりすると、「自分がこれまで行ってきたことは間違っていなかったんだ」と感じられます。
単なる仕事に留まらない、ビジネス以上の価値を提供できていることは、自分にとってもやりがいだけでなく自信につながっていきます。
自分のペースで働けていると気付いた時
起業してからふと立ち返り、今の自分は会社員として働いていた時よりも自分のペースで働けていると感じる瞬間があります。
この時が、「起業して良かった」と実感できる瞬間でもあります。
例えば、朝の満員電車には乗らず、昼間に好きな場所へ出かけて仕事をしたり、自分が取りたい休暇に合わせて繁忙期を調整できたりした時です。
誰にも縛られずに自分らしく働けることは、起業の大きな魅力といえるでしょう。
何年か前の自分では考えられなかった景色にいる時
起業直後は1人で奮闘し、ようやく契約が取れたという経験をしたことがある人もいるかもしれません。
しかし、そのような経験をしてから数年が経過し、経験や実績を積み重ねていく中で周りには多くの顧客やチームに囲まれていることに気付くこともあります。
数年前では考えられなかったような景色が広がっており、それに気付いた瞬間「起業して本当に良かった」と思えるはずです。
また、過去の自分とのギャップは自分が成長している証でもあります。そのような成長した自分だからこそ、今の景色を見ることができているといえます。
まとめ|やりがいは、起業を“続けられる理由”になる
起業するとなるとお金ばかりに目が向きがちです。
当然経営をする上でお金に目を向けることは大事ですが、そのお金だけがやりがいになってしまうと、利益が出なくなった時にモチベーションが下がり、簡単にやめたくなってしまうかもしれません。
しかし、お金以外のやりがいが見つかれば、苦労したことに対して意味を見出せるため、「頑張ろう」と前向きな気持ちになれるはずです。
今の自分にとって「起業することはどのようなことが魅力的なのか」を考えることが、起業を成功させるための第一歩になるでしょう。
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(編集:創業手帳編集部)