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2017年5月10日 注目のニュース【独占】NCCベンチャーグランプリ2017 受賞者コメント
日本最大級の機関投資家である日本生命の100%子会社「ニッセイ・キャピタル株式会社」が主催する、ビジネスコンテスト「NCCベンチャーグランプリ2017」。
3月に発表されたグランプリ、優秀賞、ものづくり賞各賞を受賞された3名より、創業手帳へ独占コメントが届きました。
NCCベンチャーグランプリ2017 グランプリ発表速報はこちらから
【グランプリ】
株式会社シャルクス ソーシャル創薬プロジェクト 代表 山本 一樹様
-どんなサービスですか?
新薬の候補となる化合物を発見・研究開発する「創薬」の営みを、ソーシャルゲーム化を介して広く万人に開放し、IT 創薬のクラウドソーシングおよび創薬資金のクラウドファンディングを実現する「叢薬(そうやく)」エコシステムの社会実装(ソーシャル創薬)を目指しています。
-このサービスをなぜ作ったのですか?
自身の創薬スクリーニング経験の中で体験した「ヒット化合物」を発見する楽しみを、一般の皆さんにも是非味わっていただきたいと考えました。見つけた化合物が新薬創出に繋がれば将来莫大な利益を生む可能性があり、「発見者」となったプレイヤーには一定のリターンを提供することも視野に入れつつ、宝探しの興奮を皆さんと共有したい。ただし「ソーシャルゲーム」にしようと思ったのは、半分は自分の趣味です(笑)。各種擬人化ゲームが乱立する中、タンパク質がテーマのものが無いのは許されません。
-起業して大変だったことは?
個々のソーシャルゲームが流行るかどうかは事前には全く予測できないので、確実な事業プランを立てることがそもそも不可能です。事業の性格上、研究者らしく公的資金由来の支援・研究費を受けるというわけにもいかず、事業と研究活動との折り合いをつけるのが難しいですね。
-今後の計画は?
コンテンツとしてブレイクしないと始まらないので、まずは IP (著作権コンテンツ)をしっかり育てるところから取り組んでいます。タンパク質科学者としてのこだわりを最大限に反映した生命科学・創薬科学モチーフの世界観を作り込んでおりますので乞うご期待。並行して、創薬知および人間の柔軟な認知能力を活用したヒューマンコンピュテーションを IT 創薬と融合させる研究を進めています。ゲームを介して誰でも自分の力で現実の創薬に参加でき、疾患と戦う RPG 「(仮称)創薬QUEST(そうやくえすと)」の制作・リリースが当面の目標です。
-好きな言葉、本などがあれば教えてください。
好きな言葉:「効かない薬は、ただの粉さ」(創薬ちゃん @souyakuchan)
愛読書: 週刊少年ジャンプ
-サービス作りで大切なことは?
言い出しっぺの中心人物が率先して情熱・労力を投じることと、目標を共有できる同好の士で集まることでしょうか。
-起業家へのメッセージをお願いします!
バズワードに流されず、本人の内から湧き上がるものを形にした「創業者の顔が浮かぶ」ようなサービスが見たいです。
【優秀賞】
長崎大学医歯薬学総合研究科感染分子解析学 助教 布施 隆行様
-どんなサービスですか?
認知症検査サービス。超高齢化社会を迎える日本で、認知症は大きな社会問題になっています。2025年には、65歳以上の5人に1人が認知症になると言われています。この病気を防ぐには、早期治療が最も効果的であり、そのためには早期診断を補助する正確な検査が必要不可欠となります。我々は、世界最先端の認知症検査技術を用いて、多くの方が早期に、安価で、正確な検査が受けられるサービスの実現を目指しています。
-このサービスをなぜ作ったのですか?
我々の理念「超早期診断を通じて、一人ひとりの笑顔と大切な思い出を守る事業」として、認知症を発症させない社会の実現を目指しています。重度の認知症では、大切なご家族やご友人、これまでの人生の思い出など、そのすべての記憶が失われます。自分の生きた証である記憶が薄れて行く苦痛を、また、長期介護に関わる近親者の苦悩など、私には到底推し量ることは出来ません。その「不安」を極力少なく、和らげるために我々の出来る事は、早期診断を補助する検査であります。我々の検査技術を通じて、適切な投薬やリハビリによって認知症を発症しない、進行を遅らせるお手伝いができると考えました。
-起業して大変だったことは?
特に研究開発を必要としている今、資金的な援助を各方面にお願いしているところで苦労しております。また、志を共にする仲間として、ご協力いただける方を探しております。
-今後の計画は?
研究開発を進めていきます。また、事業体として起業を目指しております。
-好きな言葉、本などがあれば教えてください。
好きな言葉:楽観主義
好きな本:料理本(オレンジページ、クックパッドなど)、バイオ系の小説
-サービス作りで大切なことは?
企業である以上、利益を考えます。しかし利益とはお金ではなく、顧客の笑顔であると考えています。何をすれば、この人の笑顔が守れるのか常に考え、事業を発展させることが大切だと思っています。
-起業家へのメッセージをお願いします!
起業前の方がいれば、私も同じ所にいます。あきらめずに一緒に頑張りましょう。
【モノづくり特別賞】
受賞者名:輝創株式会社 代表取締役 前田 知宏様
-どんなサービスですか?
金属とプラスチックを接着剤やボルトを使わずに直接接合する技術及び表面処理剤の製造販売です。
-このサービスをなぜ作ったのですか?
この商品の製造に至った経緯としては、自動車産業や情報家電産業において、軽量化を目的として異種材料の組み合わせによる部品化、モジュール化が検討されており、製造技術としての接合方法にも接着剤レスが求められているためです。
-起業して大変だったことは?
一般的に云われる信用確保や資金調達等も当然の工程と考え、不安はありますが、楽しんでいるので大変だと思ったことはないような気がします。
-今後の計画は?
基本技術開発と初期段階でのブランド構築はできたと考えているため、今年度は客先開拓、業務提携を視野に入れた企業連携を本格的に進めていく予定です。
-好きな言葉、本などがあれば教えてください。
好きな言葉:「成功の秘訣は成功するまでやる」
本:BOOK OFFの本を、ジャンルを問わず気分によって雑食です。
-サービス作りで大切なことは?
ネットワークと信用です。
-起業家へのメッセージをお願いします!
自分の信じた道を楽しんで進んでいきましょう!
受賞された皆様、本当におめでとうございます!
また、ニッセイ・キャピタル株式会社によると、次回「NCCベンチャーグランプリ2018」も開催予定とのこと!
気になる詳細は12月頃に発表を予定しているそうで、興味のある読者はぜひチェックしましょう。
前回のグランプリ概要はこちら!:最大賞金50万円!NCCベンチャーグランプリ2017
(監修:ニッセイ・キャピタル株式会社 )
(H29-218G)
(編集:創業手帳編集部)
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