ChatGPTは音声入力できる?Voice機能の使い方・始め方・活用法など解説
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」は日本語で使える?
感度の高いビジネスパーソンを中心にその驚異的な性能の進化が話題になり続けているChatGPT。24年9月末のアップデートで、新しく「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」が利用できるようになりました。音声で質問すると、人さながらのスピードと質で回答してくれる音声AIモードです。
本記事では、この「Advanced Voice Mode」の機能や使い方、ビジネス活用アイデアなどについてご紹介します。
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この記事の目次
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」は日本語で使える?
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」とは?
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」は日本語でも使える?
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」の使い方・始め方
- ChatGPTの音声読み上げはPCでできる?
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」のビジネス活用方法・アイデア
- ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」を活用しましょう
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」とは?
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」とは、OpenAIが開発した革新的な音声対話機能です。以前からボイスモード自体は存在していましたが、今回のものはそのボイスモードがアップデートされたものです。
この機能は、ChatGPT PlusおよびTeamプランの利用者に提供されており、最先端の音声認識技術と自然言語処理を組み合わせることで、ユーザーとAIの間で極めて自然な音声会話を実現します。
「Advanced Voice Mode」を使用すると、ユーザーは従来のテキスト入力ではなく、直接音声でChatGPTと対話することができます。システムはユーザーの音声をリアルタイムで認識し、瞬時に適切な応答を生成して音声で返答します。これにより、まるで人間の助手と会話しているかのような、流暢で自然なコミュニケーション体験が可能になります。
この機能の特筆すべき点は、単なる音声認識や読み上げにとどまらず、ChatGPTの高度な言語理解能力と組み合わさっている点です。そのため、複雑な質問や指示にも正確に対応し、文脈を理解した上で適切な応答を行うことができます。また、ユーザーの声のトーンや話し方のニュアンスも認識し、それに合わせた応答を生成する能力も備えています。
「Advanced Voice Mode」は、ハンズフリーでの情報アクセスや、移動中の利用、視覚障害を持つユーザーのサポートなど、様々な場面で活用できます。教育、ビジネス、エンターテイメントなど、幅広い分野での応用が期待されており、人間とAIのインタラクションに新たな次元をもたらす革新的な技術といえるでしょう。
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」は日本語でも使える?
「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」から日本語も使えるようになりました。日本語を含む50以上の言語に対応しています。
試しに、筆者がスマホのAndroidアプリで日本語で質問してみたところ、流暢な日本語音声で答えを返してくれました。また、日本語で聞いた後に特に設定などの変更もせず、いきなり英語で質問をしたら、そちらの質問には英語音声で回答してくれました。
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」の使い方・始め方
現在のところ、「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」を使うには、「Plus」あるいは「Team」プランのユーザーであることと、iOSかAndroidのスマホアプリを使う必要があります。
「Plus」あるいは「Team」プランのユーザーは、ログインしてすぐの画面の右下にある4本の縦線になっているボタンを押せばすぐに使えます。
「ぽこん」という音が出て、「アドバンスドボイスモード」が始まります。以下の画面になった後で、何かを話すと、即座にChatGPTが音声で返答してくれます。
ChatGPTの音声読み上げはPCでできる?
ChatGPTの音声会話機能はモバイルアプリ専用で、パソコンでは利用できません。しかし、パソコンで音声でChatGPTとやり取りしたい場合は、Google Chrome拡張機能の「Voice Control for ChatGPT」を使用することができます。この拡張機能を使えば、音声で質問を入力し、ChatGPTの回答を音声で聞くことが可能になります。
ちなみに、筆者もこの拡張機能を試してみました。
この拡張機能を使うと、文字で返答してくれた後に、音声でその文字が読み上げられる仕組みになっていました。
上の画像は「今日は何月何日」と音声で聞いたところ、「今日は2024年10月21日です。」と文章で返答があった後に、音声で「今日は2024年10月21日です。」と読み上げてくれたときのものです。
音声質問と音声回答には時間差があり、スマホアプリでのように瞬時に音声回答してくれるわけではありませんでした。
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」のビジネス活用方法・アイデア
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」のビジネス活用方法・アイデアをご紹介します。
カスタマーサービス
ChatGPTの音声AI「Advanced Voice Mode」をカスタマーサービスに活用することで、顧客対応の効率と質を大幅に向上させることができます。
まず24時間365日の対応が可能になります。顧客は時間を問わず、音声で問い合わせや相談ができるようになり、待ち時間の短縮にもつながります。「Advanced Voice Mode」は自然な会話を行えるため、顧客は人間のオペレーターと話しているかのような体験ができ、複雑な質問や要望にも柔軟に対応できます。
学習能力も高く、顧客とのやり取りを通じて常に進化し続けます。頻出する質問や問題に対する回答を最適化し、より効率的で的確な対応ができるようになります。
また、音声データを分析することで、顧客の傾向や要望を把握し、製品やサービスの改善に活かすことも可能です。これにより、カスタマーサービスの質の向上だけでなく、ビジネス全体の成長にも貢献できます。
ただし、完全な自動化ではなく、人間のオペレーターとの連携も重要です。複雑な問題や感情的なサポートが必要な場合には、スムーズに人間のオペレーターに引き継ぐ仕組みを整えることで、より質の高いカスタマーサービスを提供できるでしょう。
教育やトレーニングでの活用
ChatGPTの音声AI「Advanced Voice Mode」を教育・トレーニングに活用することで、学習体験を革新的に向上させ、個別化された効果的な教育を提供することが可能になります。
このシステムを活用することで、パーソナライズされた学習体験を提供できます。AIは学習者の音声を通じて、その理解度、学習スピード、興味の対象を分析し、それぞれの学習者に最適化されたコンテンツや課題を提示することができます。例えば、特定の概念の理解に苦労している学習者には、より詳細な説明や追加の例を提供し、逆に速く理解できる学習者には、より高度な内容を提供するといった調整が可能です。
言語学習において、「Advanced Voice Mode」は特に強力なツールとなります。学習者は、ネイティブスピーカーとの会話をシミュレートし、リアルタイムで発音や文法の修正を受けることができます。AIは学習者の発音を分析し、改善点を具体的に指摘し、正しい発音を示すことができます。さらに、学習者の語彙レベルに合わせて会話の難易度を調整し、徐々にレベルアップしていくことも可能です。
また、このシステムは質問応答型の学習をサポートします。学習者は音声で質問を投げかけ、AIが即座に回答を提供します。これにより、教科書だけでは得られない深い理解や、多角的な視点を得ることができます。例えば、歴史の学習中に「なぜこの出来事が起こったのか」と質問すれば、AIは様々な要因や背景を詳しく説明し、学習者の理解を深めることができます。
さらに、「Advanced Voice Mode」は、ロールプレイングやシミュレーション学習にも活用できます。例えば、医学生が患者との対話をシミュレートしたり、ビジネス学生が模擬交渉を行ったりする際に、AIが様々な役割を演じることができます。AIは学習者の反応に応じて適切に対応し、フィードバックを提供することで、実践的なスキルの向上を促進します。
聴覚障害や視覚障害を持つ学習者にとっても、このシステムは大きな助けとなります。音声をリアルタイムでテキストに変換したり、逆にテキストを音声に変換したりすることで、学習のアクセシビリティを大幅に向上させることができます。
ただし、「Advanced Voice Mode」の活用に当たっては、人間の教育者の役割も重要です。AIは情報提供や基本的なスキル訓練には優れていますが、創造的思考の育成や倫理的判断の訓練など、人間ならではの教育の側面もあります。そのため、AIと人間の教育者が補完し合う形での活用が理想的です。
このように、ChatGPTの「Advanced Voice Mode」を教育・トレーニングに活用することで、個別化された効果的な学習体験を提供し、学習者の理解度と学習効率を大幅に向上させることが可能になります。そして、この技術は、生涯学習や遠隔教育の可能性を更に広げ、教育のアクセシビリティと質の向上に大きく貢献することが期待されます。
翻訳などの多言語対応が必要な場面での活用
ChatGPTの音声AI「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」を多言語対応に活用することで、言語の壁を越えたグローバルコミュニケーションを実現し、国際ビジネスや多文化交流を大きく促進することができます。
最大の強みは、リアルタイムで高精度な音声認識と翻訳を行える点です。例えば、異なる言語を話す人々が会議やミーティングを行う際、「Advanced Voice Mode」が各参加者の発言を即座に認識し、他の参加者の母語に翻訳して音声出力することができます。これにより、通訳者を介さずにスムーズな多言語コミュニケーションが可能となり、国際会議やグローバルチームでの協働がより効率的になります。
また、このシステムは単なる逐語訳だけでなく、文脈や文化的なニュアンスも考慮した翻訳が可能です。例えば、ビジネス用語や業界特有の表現、さらには慣用句やジョークなども適切に翻訳することができます。これにより、より自然で意味の通った会話が可能となり、異文化間のコミュニケーションにおける誤解や摩擦を減らすことができます。
文書作成の面でも、このシステムは大きな力を発揮します。口頭で話した内容を異なる言語の文書に変換したり、逆に文書を音声で異なる言語に翻訳したりすることができます。これにより、多言語での文書作成が容易になります。
教育分野では、語学学習ツールとしての活用も期待できます。学習者は ネイティブスピーカーとの会話が練習できたり、自分の発音を即座にチェックしたりすることができます。また、リアルタイムで翻訳されたコンテンツを聞くことで、語学力の向上を図ることができます。
カスタマーサービスの分野では、グローバルな顧客サポートが可能になります。顧客は自分の母語で問い合わせをし、企業側は自社の言語で対応することができます。システムが両者の言語を即座に翻訳することで、言語の壁を感じさせないサポートが実現します。
また、このシステムは継続的に学習と改善を行うため、使用頻度が高くなるほど翻訳の精度が向上します。特定の業界や組織で頻繁に使用される専門用語や表現を学習し、より正確な翻訳を提供できるようになります。
ただし、完全な自動化に頼るのではなく、重要な交渉や法的文書の翻訳など、高度な正確性が求められる場面では、人間の専門家による確認を組み合わせることが賢明です。また、文化的な配慮が特に必要な場面では、AIの翻訳結果を参考にしつつ、人間が最終的な判断を下すというハイブリッドなアプローチが有効でしょう。
このように、「Advanced Voice Mode」を多言語対応に活用することで、言語の障壁を大幅に軽減し、グローバルなコミュニケーションや国際ビジネスの可能性を大きく広げることができます。言語の違いを意識することなく自然にコミュニケーションできる環境は、国際協力や文化交流の促進、そしてグローバルな知識共有の加速につながるでしょう。
ChatGPTの「Advanced Voice Mode(アドバンスドボイスモード)」を活用しましょう
以上、ChatGPTの「Advanced Voice Mode」についてご紹介しました。
ぜひ積極的に活用してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)