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2024年7月17日「令和6年版通商白書」
経済産業省は、「令和6年版通商白書」を取りまとめ、閣議配布したことを発表しました。
ポイント
世界経済の分断の危機が見られる中、ルールベースの国際貿易秩序の再構築や、今後高い成長が見込まれ、重要鉱物・物資等のサプライチェーン強靱化の観点からも重要なパートナーとなりうるグローバル・サウス諸国との連携強化が重要であることを示しています。
また、特定の国への過度な依存によるリスクが顕在化していることを踏まえ、公平な競争条件を確保し、透明・強靱で持続可能なサプライチェーンを構築するために同志国で協調していくことが重要であることを指摘しています。
円安が進む中でも輸出数量が伸び悩んでおり、生産・調達の国内回帰の機運が高まる中で輸出力の強化が課題であることを示しています。
また、我が国製造業の8割を占める、部素材の供給を通じて間接的に輸出に貢献している間接輸出企業による新規の海外展開や、中堅企業を含めてグローバルな競争に勝ち抜ける企業の育成が重要であることなどを指摘しています。
通商白書は、国際経済動向や通商に影響する諸外国の政策の分析を通じて、通商政策の形成に貢献するとともに、国民等に対して通商政策を基礎づける考え方や方向性を示すことを目的とした公表資料です。
「令和6年版通商白書」は、3部(I動向編、II構造編、III施策編)で構成されています。
第I部では世界経済の動向と課題、第II部では世界経済・日本経済の構造的課題について分析し、第III部では通商分野にかかる政府の取り組みを報告しています。
コロナ禍の影響を受けた世界経済は回復に向かいつつありますが、その傾向には地域差があります。とくにインド等のグローバルサウス諸国は高い成長が見られており、日本企業による事業拡大意欲もあります。この成長を活かすため、ガバナンス・対外開放・イノベーションの実現を支援することが重要であると示しています。
ほかには、現在日本は歴史的な円安となっており、輸出の好機を迎えています。しかし輸出数量については伸び悩んでおり、また海外情勢の不安定さから国内回帰の気運が高まっていることから、輸出力の強化が課題となっています。
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