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食に特化した事業承継プラットフォームを展開する「まん福ホールディングス」が12億円調達

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2024年6月3日、まん福ホールディングス株式会社は、総額12億円の資金調達を実施したことを発表しました。

まん福ホールディングスは、食に特化した事業承継プラットフォームとして、後継者が不在にある食に関係する中小企業の事業を受け継ぎ、暖簾と雇用を守りつつ、第二創業を軌道に乗せ、発展・進化させていくという事業モデルを展開しています。

今回の資金は、事業を受け継いだ9社への収益性改善・成長への再投資、新たな事業承継への投資、本部機能の強化・拡充などに充当します。


国内企業の99%を占める中小企業のうち、半数以上が60歳以上の経営者によって運営されています。経営者の高齢化が進むにつれ、年齢を理由に引退するケースが増加しています。これにより、これまで培ってきた知見・経営資源・雇用が失われることがないよう、次世代の経営者への円滑な引き継ぎが重要となっています。

一方、「2022年版 小規模企業白書」によれば、後継者不在率の推移については、2017年の66.5%をピークに近年は微減傾向にありますが、2021年においても61.5%と高い割合にあります。

この後継者不足問題は広く認識されており、政府、自治体、企業による取り組みが進んでいます。後継者不足解決のための具体的な取り組みとして、M&Aによる事業承継が注目されています。

M&Aでは第三者に株式を売却し、企業や事業を丸ごと引き継ぐ形で事業承継を行います。M&Aによる事業承継には、事業内容の維持、従業員の雇用維持、売却益の獲得といったメリットがあります。ただし、第三者に引き継ぐためには社内の納得を得ることが必要です。そのため、引き継ぎ希望者を一定期間社内で受け入れ、企業文化や事業内容を共有することが重要です。

また、新たに企業を引き継ぐ経営者は、既存のノウハウ・経営資源・ブランド・人材を活用できるため、ゼロからビジネスを立ち上げるよりも成長戦略を立てやすいというメリットがあります。

まん福ホールディングスは、この事業承継のメリットを活かし、食に特化した事業承継事業を展開しています。近しいエリアで展開するグループ企業で共和国を形成し、共和国・全国にまたがりグループでのシナジーを発揮し、事業を成長させています。

M&Aは財務基盤の強化やEXIT戦略として重要です。M&Aを成功させるには、早期から戦略を立て、企業の基盤を整備することが重要だといわれています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、M&Aのメリットや成功パターンについて詳しく解説しています。

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