注目のスタートアップ

会話AIエージェントを開発する「エキュメノポリス」が4.5億円調達

company

2022年8月22日、株式会社エキュメノポリスは、総額4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

この資金調達は、エクイティによるものと、2022年度「シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)」、総務省/NICT「Beyond 5G 研究開発促進事業・シーズ創出型プログラム」の研究委託先に採択されたことによる助成金を合わせたものです。

エキュメノポリスは、会話AIエージェントプラットフォームを開発する、早稲田大学発スタートアップです。

開発する会話AIエージェントプラットフォームとは、対話相手の音声や顔画像などから意図を推定し、対話の状態に合わせ、表情・ジェスチャーの生成や発話被りの低減といった、自然に近い会話を実現する会話AIです。また、相手の会話能力を総合的に判断する機能も備えています。

量子コンピューティング技術を活用することで、高度にパーソナライズされた対話シナリオを自動・半自動で生成します。

第1弾のプロダクトとして、英会話学習支援サービスを2023年初頭にリリースする予定です。

今回の資金は、プラットフォームの開発加速、リサーチャーやエンジニアの採用強化、グローバルマーケットへの展開に充当します。

ビジネスではあらゆる業務においてAIが活用されていますが、接客業務においてもチャットボット(会話ボット)によって効率化が図られています。

チャットボットとは、自動的に会話を行うプログラムのことです。

チャットボットの仕組みは、このような問いかけがあったらこのように返事をするというシンプルなプログラムです。会話パターンを辞書データベースとして構築することで、相手の問いかけに該当する返答を行います。

一方で、人間の会話というのは非常に曖昧なものであるため、想定されるすべての会話をあらかじめ用意しておくというのは非常に困難です。

しかしAIはこの課題を解決しつつあります。AIを搭載したチャットボットは、会話ログを自動的に学習し、正答率や会話の精度を上げるように自動でデータベースを構築するため、人間とチャットボットの会話がくり返されるほど会話パターンが増えていきます。

そのため、今後AIの開発と学習が進むことで、ほぼ人間と変わらない受け答えができるAIが実現されると考えられています。

チャットボットはすでにECなどWebサービスにおける接客や、コミュニケーションロボットなどで活用されています。

AIは24時間365日対応できることがメリットであり、たとえば言語のオンライン学習における対話相手としては使い勝手のいいものとなります。

エキュメノポリスは、アカデミアの成果である会話AIエージェントを、まずは英会話学習支援サービスとして展開する予定です。

また、同社は英会話学習支援だけでなく、窓口業務や小売店の現場などでの活用も想定しています。

事業の成長には戦略的な資金調達やVCなどによる支援が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ AI エージェント エキュメノポリス コミュニケーション 会話 会話AIエージェント 株式会社 生成 自動 英会話 資金調達 量子コンピューティング
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年最新】クラウドファンディングのやり方とは?仕組み・種類・始め方の手順ガイド
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

行政サービスのデジタル化を展開する「グラファー」が4.5億円調達
2019年12月20日、株式会社グラファーは、総額約4億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 神戸市における複数の行政デジタル化プロジェクトや、近畿エリアの複数の自治体にソリューショ…
物流業界におけるラスト・ワン・マイルのDXを目指す「207」が物流事業者向けSaaS「TODOCUクラウド」をリリース
2020年12月21日、207株式会社は、「TODOCUクラウド」の提供を開始することを発表しました。 「TODOCUクラウド」は、配送業務における管理業務を効率化する管理システムです。 207が提供…
新興国向けの小口融資事業展開の「五常・アンド・カンパニー」が900万ドルの融資契約を締結
2020年2月5日、五常・アンド・カンパニー株式会社は、株式会社クレディセゾンとの間で900万ドルの融資契約に合意したことを発表しました。 五常・アンド・カンパニーは、カンボジア・ミャンマー・スリラン…
メンタルヘルスセルフケアアプリ「Dr.アプリ」を開発する「ロゴスサイエンス」と「EPSホールディングス」が資本提携
2023年3月10日、ロゴスサイエンス株式会社は、EPSホールディングス株式会社と、戦略的パートナーとしての資本提携を行ったことを発表しました。 ロゴスサイエンスは、早稲田大学 総合研究機構 応用脳科…
ゲノム編集技術などの品種改良技術×スマート養殖技術の「リージョナルフィッシュ」が20.4億円調達
2022年9月5日、リージョナルフィッシュ株式会社は、総額20億4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ゲノム編集技術などを活用した超高速の品種改良技術とスマート養殖を組み合わせた次世…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集