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NFTレンタルプラットフォーム「EXA」を開発する「Tavern」が3,450万円調達

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2022年8月10日、Tavern株式会社は、総額3,450万円の資金調達を実施したことを発表しました。

Tavernは、NFTをワンクリックで簡単かつ安全にレンタルできるプラットフォーム「EXA(エクサ)」を開発しています。

NFTゲームをプレイするにあたってはキャラクターやアイテムの購入、つまりNFTゲームへの参加権としてNFTの購入が必要となります。

このNFTは高額であることが多く、経済的な理由で遊ぶことができないプレイヤーが存在します。

そこで、NFTを買うことができないゲーマーにNFTを貸し出し、NFTゲームのプレイで得た報酬を分け合う、スカラーシップ制度というものが登場しています。

「EXA」は、このNFTゲームにおけるNFTの貸し借りの利便性を高めることを目的としたプラットフォームです。

「EXA」には「EXA for Scholarships(スカラーシップ)」と「EXA for Rentals(レンタル)」の2バージョンがあります。

「EXA for Scholarships」は、NFTホルダーが保有するNFTゲーム用のNFTの貸し借りを安全かつ効率的にするDAppです。将来的にはNFTホルダーはNFTを貸し出すことで収益を得ることが可能となります。

「EXA for Rentals」は、レンタル料を支払うことで、ユーティリティ(実用性)を持ったNFTをレンタルできるDAppです。ユーティリティを持ったNFTとは、NFTゲームをプレイすることや特定のコミュニティに参加する際に必要となるNFTのことです。

NFT(Non-Fungible Token, 非代替性トークン)とは、ブロックチェーン技術を活用することにより、改竄されていないことを証明する証明書のようなデータが記録されたデジタルデータのことです。

これまでのデジタルデータはコピーや改竄が容易だったため、漫画や音楽などのデジタルな著作物は海賊版といった不正な流通に悩まされていました。

しかしNFTはコピーや改竄がされていないことを証明できるため、デジタルデータの健全な流通を実現します。

たとえばゲーム業界においては、ゲーム内のアイテムと通貨の取引(売買)を健全に実装することができます。このNFTを活用したゲームをNFTゲームと呼び、NFTの流行と共に注目が高まっています。

NFTゲームでは、暗号資産を活用したゲーム内アイテムの流通が実装されており、ゲームをプレイすることでアイテムを手に入れることができ、またそのアイテムを売って暗号資産を入手することができます。

この仕組みをPlay to Earn(遊んで稼ぐ)と呼び、新たなゲームのトレンドとして今後のゲーム業界を変えるものとして注目されています。

一方で、人気となっているNFTゲームではアイテムなどの価格が高騰しているため、新たにはじめるには経済的に難しい場合があります。

この課題を解決するのがNFTの貸し借りとスカラーシップ制度なのですが、現状はNFTの貸し借りにあたってはSNSなどのアナログな手法か、スカラーシップ仲介業者を介したやり取りによって運用されています。

Tavernは、スカラーシップ制度を安全かつ効率的に実施できる環境を整備するため「EXA」を開発しています。

Tavern株式会社のコメント

このニュースを受けまして、Tavern株式会社 代表取締役 小路真矢氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的

ブロックチェーン基盤とNFTを介した新たな経済活動及び雇用の創出・普及、並びに機会の平等に向けて挑戦することになります。さらには、数年後メタバース空間でNFTを簡単かつ安全にレンタルするために弊社の機能を広く使っていただくことを目標にしており、それに見合う優れたプロダクトを開発・普及するために資金を活用します。

・今後の展望

NFTゲーム、DAOを中心とするDAppsと協業体制を築き、メタバース実現の未来を想定しWeb3を一緒に作り上げていく。その中でも弊社は特に、NFTのレンタルの領域で第一想起を獲得することを目指しております。

・読者へのメッセージ

現在、NFT及び暗号資産の市況は不安定な状況にあると思います。しかし、数年後メタバースが実現し、広く普及することは確かだと考えており、弊社はその中でユーザーが使うようになるNFT、特にそのレンタルを可能にするプロダクトを開発しています。長期的な戦いになると思いますが、今回調達した資金を上手く活用し、事業をより加速させて参ります。

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