注目のスタートアップ

つながり食堂 結 -You- 松尾穂音|『子育てをシェア』しながら働ける新感覚コワーキングスペース(子ども食堂併設)事業で注目の企業


子育てをシェアしながら働ける、新感覚コワーキングスペース(子ども食堂併設)事業で注目なのが、松尾穂音さんが2023年10月に創業予定のつながり食堂 結 -You-です。

セーブ・ザ・チルドレンが2023年に行った「夏休み 子どもの食 応援ボックス」申込者アンケートによると、
十分な量の食料を買うお金がないと回答した世帯が7割を超え、夏休み中に十分な量の昼食をとれない子どもは4割以上になる、という結果が表れていました。
コロナ禍や世界的な社会動乱によって物価上昇は続くも、賃金や収入は上がらず、親も子も疲弊し、援助を求める声が高まっているのが実情です。

また、子育て世代である30~40代においては、共働き世代やひとり親世帯も多く、子育てとキャリアの両立をどう維持していくかに悩みながらも、それを相談できる機会や人に恵まれず、悶悶としている方も多くいらっしゃいます。

新しい生き方、新しい働き方が注目され、各所で華々しく取り沙汰される裏側で、
実際にはこれからのキャリア構築や子育ての在り方について課題感を持っている方が多く、その解決を図っていくことが求められています。

こうした課題解決に挑もうと、新しい『場』作りに奔走しているある女性起業家に、今注目が集まっています。

つながり食堂 結 -You-の松尾穂音さんに、事業の特徴や今後の展望や課題についてお話をお聞きしました。

創業手帳別冊版「創業手帳 人気インタビュー」は、注目の若手起業家から著名実業家たちの「価値あるエピソード」が無料で読めます。リアルな成功体験談が今後のビジネスのヒントになるはず。ご活用ください。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

特徴1:『子育てをシェア』しながら働ける新感覚空間でワークライフバランスの向上を!
当スペースには、デスクワークやミーティングができるお仕事用の部屋と子どもたちが過ごせる子育て用の部屋が同じ屋根の下にあります。スタッフ・保護者(利用者)同士で子育てをシェアできるようにすることで、仕事と子育ての両立の負担を減らし、精神的な余裕が増えることと子どもが理由での収入減少回避を目指します。

特徴2:大人と子供にとって安心できる『居場所』
毎日が少しでも豊かで楽しくなるように。 子どもと大人の「第3の居場所」として、同世代や世代間交流を通して同じ悩みを持つ方との横のつながりやキャリアや子育て等に関する新しい発見が手に入れられ、「ここに来ればなんか明るい気持ちになれる。」「頼れる人がいるから安心できる」 そんな空間を提供します。

特徴3:食・キャリア・イベントというテーマを通して多くの『きっかけ』を
食・キャリア・イベントという3つのテーマを通して様々なアプローチをすることで多くのきっかけを作ります。
具体的には:
①食
子ども食堂のごはん、こどもの居場所サポート大阪・企業・個人の方から寄せていただく食材・資材の配布により、経済的な支援と晩ごはんを作る息抜きを提供します。子ども食堂は、週2~3回実施予定です。
②キャリア
現在のお仕事の相談、柔軟な働き方を実現するための副業・独立に関する相談会や、動画編集・ライティング・事務などのオンラインスキルを身に付けるためのセミナーを実施します。
お悩みを持つ方同士の意見交換会も実施し、横のつながりを創出します。
③イベント
子育て相談会、子どもたちが楽しめる季節ごとのイベント(ハロウィン・クリスマス等)を通して、普段悩みを抱えている方や経済的事情などでイベント自粛が余儀なくされている子どもたちに、当施設でそのようなイベントを開催することで少しでも明るい気持ちになれる機会を提供します。
この中で得られる小さな幸せや人との出会いの中で産まれる刺激やアイデアといった目には見えない成果を1つでも多く産みだしていきます。

特徴4:地域活性化に貢献
食材・物資などを支援したい企業・個人と必要としている個人を繋ぎ合わせ、人と人との繋がりを深めることで十三の活性化に貢献します。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

自宅等で子育てをしながらテレワークをしている20~40代の会社員の方や、情報収集のための人脈を必要とするフリーランスや経営者の方々、そして副業・フリーランス・起業などのキャリアの選択肢を増やしたい会社員や主婦・主夫の方に主に利用いただければと考えています。

・このサービスの解決する社会課題は何ですか?

日本の20~30代は大きな困難に直面しています。
日本は、イギリスに次いで世界で2番目に孤独・孤立対策室が設置された孤独大国なのですが、なかでも20~30代が最も孤独状態であるというアンケート結果が同対策室より発表されています。子育て世代の間では、「子育てや仕事に関する悩みを話せる人がいない」「ワンオペ育児が大変」「夫婦揃ってのおうち時間が少なく、コミュニケーションが低下した」等、様々な要因があります。
加えて、女性の有業率は8割を超え、共働きは今や当たり前な時代になっていますが、増税や物価上昇の影響下で収入への不安は尽きず、育児と仕事の両立に悩む家庭は多いです。
現在、7人に1人の子どもが貧困を抱えており、子どもの貧困率も拡大している背景には親
心身の貧困が大きく関わっているため、子育て世代のワークライフバランス向上は喫緊の課題だといえます。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

現在、資金調達のためにクラウドファンディング(READYFOR)に挑戦しています。より多くの方にご支援いただくために沢山の方に口頭・SNS・プレスリリース等のメディアを通して拡散をしていますが、「凄く需要がある事業だと思う!」といった活動に賛同はいただけるものの、実際に支援いただける方は一握りで、人助けを事業にするということは、そういった現実も受け入れる覚悟が必要だということを認めることに少し時間がかかりました。
それでも、ご支援いただいた方や共通の関心を持つ人脈を紹介いただいた方もおられ、その方々に向け発信を続け、常に新しい機会にアンテナを張って行動し続けることで諦めない精神をどうにか養っています(笑)

・今後、どういう会社、サービスにしていきたいですか?

今後は、財団法人化し、全国に子ども食堂併設の子育てがシェアできるコワーキングスペースを展開し、例えば年金暮らしの高齢者やシングルマザー・シングルファーザーの雇用創出にも視野を広げています。
また、私の本業であるフリーランス秘書の経験を活かし、副業・フリーランスを始めるためのオンラインスクールも開校して子育て世代をはじめとする沢山の方のキャリアの選択肢を増やしたいと考えています。

・今の課題はなんですか?

コワーキングスペース開業のための設備や運転資金をクラウドファンディング(READYFOR)で8月31日まで支援募集していますが、達成の見込みが立たず、苦戦していることを課題に感じています。

・読者にメッセージをお願いします。

ハーバード大学の教授が75年間にわたり行った研究で、人間が最も幸せを感じる要因が「良好な人間関係」だということがわかりました。
人間関係の希薄化と経済・精神的貧困が深刻化する日本において、大人と子どもの豊かさを向上させるためには、人と人との繋がりを築く場所が今の時代に必要だと感じています。

現在、クラウドファンディング実施中(READYFOR)で8月31日までご支援を受け付けておりますので、当事業に賛同いただける方にぜひお力添えいただけますと幸いです。
▼Co育て×Coワーキング 結 -You- クラウドファンディングページ
https://readyfor.jp/projects/-you-
どうぞ宜しくお願い致します。

会社名 つながり食堂 結 -You-
代表者名 松尾穂音(まつお ほのん)
創業年 2023年10月
社員数 5名
所在地 532-0023 大阪府大阪市淀川区十三東3-20-9
サービス名 Co育て×Coワーキング 結 -You-
事業内容 バイリンガルフリーランス秘書、子ども食堂併設の子育てシェアコワーキングスペースの運営
代表者プロフィール Co育て×Coワーキング 結 -You- 代表 兼 バイリンガルフリーランス秘書の松尾穂音と申します。フリーランス秘書チームを運営し、20社程度のクライアント様の事務・秘書業務を代行しながら、空いた時間で子ども食堂のボランティア活動をしています。中学時代に経済・精神の貧困を抱え自己肯定感の低さが定着し、大人になってからも就職や人間関係で困難を経験したことが子どもの福祉に携わるきっかけになりました。
病気がきっかけで会社を休職し、たまたま始めたフリーランス活動がきっかけで自身のサービスがクライアントのビジネスに貢献できている感触を味わい、「ありのままの自分でいる価値」を感じられるようになり、今では自然にそう考えられるようになりました。
好きな仕事、好きな活動を好きな時間に。そんな今の柔軟かつ自由な生き方が大好きで、少しでもワークライフバランスの向上とそこから生まれる余裕や幸せを広められるよう、活動していきます。
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カテゴリ 有望企業
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