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2022年7月20日株式会社TOMUSHI 双子代表の石田陽佑・石田健佑|農林水産カブトムシを用いた有機物処理、カブトムシ商品の製造・販売事業で注目の企業
農林水産カブトムシを用いた有機物処理、カブトムシ商品の製造・販売事業で注目なのが、双子の石田陽佑・石田健佑さんが2019年に創業した株式会社TOMUSHIです。
世界的な食糧危機が目前に迫っています。2050年には2005年時のタンパク質の約2倍の供給量が必要になりますが、現在の畜産方法では大量の穀物が必要となり、森林破壊や水の供給問題や食料としての穀物不足問題にも繋がることが危惧されています。また、家畜から発生するメタンガス・温室効果ガスも大きな問題となっており、従来の方法に変わるたんぱく源の確保、食糧確保の目途を付ける必要に迫られています。
そうした中、大きな可能性を秘めているのが「昆虫食」です。
畜産動物と比べ、生育の手間や労力がかからず、生育過程における環境汚染も少なく、かつ良質なたんぱく質を効率よく確保できるとして、近年研究開発が急速に進んでいます。
昆虫食の研究の中でも、今、廃菌床処理に特化したカブトムシの食用開発研究に大きな期待が集まっています。
廃菌床というのは、キノコ栽培時に発生する廃棄物です。つまり、有機廃棄物である「廃菌床」というゴミを餌として生育可能なカブトムシを飼育し、そのカブトムシを食料、タンパク質、サプリメント、飼料、化粧品、繊維等に加工するばかりではなく、カブトムシのフンも肥料として活用するという、まさに捨てるところのないサスティナブル社会を体現する取り組みとして今注目を集めています。
株式会社TOMUSHIの双子代表である石田陽佑、健佑さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
有機廃棄物から貴重なタンパク質であるカブトムシを生産することができます。
我々は、廃棄物を食べ、通常よりも早く育つ、独自の品種のカブトムシを保有しています。その成長スピードは3ヶ月で1000倍です。また昆虫生産ノウハウを各提携生産ファームで活用し、他の昆虫よりも高い生産効率性を誇ります。
これにより廃棄物を効率よくタンパク質へと変換しています。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
食品廃棄、生ゴミ、家畜のフン、廃菌床など、有機廃棄物の処理に困っている農家や企業、そして自治体にぜひ導入していただきたいです。
同じく有機物処理として比較できるものに、バイオマス発電や堆肥センターがあります。どちらも多くの有機物を処分できますが、数千万~数億円の初期費用がかかってしまいます。
我々のカブトムシを用いた処理では、その1/10程度の初期費用から導入することができます。またバイオマス発電の過程で発生する廃棄物や、堆肥の余剰分でもカブトムシの生産が可能なため、既にある施設との組み合わせも可能です。
・このサービスの解決する社会課題は何ですか?
持続可能な社会に向けた、有機物処理×タンパク質危機の2つの社会課題を解決することができます。
我々はカブトムシの可能性を信じ、研究を続けた結果、「-20度の環境にも耐え、廃棄物を食べて育つカブトムシ」を誕生させることに成功しました。
既に確立した「農業残渣を処理し大量にカブトムシを生産する技術」と合わせて活用し、生産されたカブトムシを食用にすることで、世界が迎えるタンパク質危機を解消します。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
カブトムシの大量死です。メンバーの体調不良に伴う管理不足により、たくさんの大切なカブトムシを死なせてしまいました。管理不足だけでなく、とんとん拍子に進んでいたことによるメンバーの慢心も、チェック体制を不十分にする大きな原因となりました。これにより直近の売上1000万円分となるカブトムシが死んでしまったことで、一時は倒産も検討する事態にまで陥りました。
しかし、新たな管理チェック体制による徹底した昆虫管理や、革新的な生産体制を導入したことによる生産性の向上により、無事に乗り越えることができました。
それどころか、倒産危機下で生まれた新たなアイディアが会社を急成長させ、現在多くの企業様に提携や協力をしていただいています。
「災い転じて福となす」「塞翁が馬」などといったように、成功失敗を含めた全てのことが将来へと繋がり、そこから学び続けることの大切さを、会社の理念として今後のメンバーにも共有していきます。
・今後、どういう会社、サービスにしていきたいですか?
カブトムシの魅力を世界に伝えていくこと、そしてより多くの廃棄物を分解処理し、ゴミをゴミのままにしない、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。
まずは有機廃棄物をカブトムシで処理分解するモデルを、日本中の農家や企業そして自治体に導入し、今後はそのモデルを世界に展開していきます。
カブトムシの力でゴミを資源化、そこで生まれたカブトムシを貴重なタンパク源として活用し、世界の食料不足の解消に貢献していきたいです。
・今の課題はなんですか?
現在の課題はカブトムシで実現できる未来を、まだ全て証明できていないことです。カブトムシには、昆虫食、飼料、肥料、化粧品、サプリメントといった、趣味としての生体鑑賞以外にも多くの活用法があります。
しかし、コオロギなどの他の昆虫と違い、カブトムシでは研究している大学などの研究機関もなく、商品として活用している企業も、世界でTOMUSHIしかありません。
全ての可能性を最大にするため、メンバー全員一丸となって活動していますが、お声がけいただける企業様も多く、全ての分野での有効性を証明しきれていないのが現状です。
今後、カブトムシというフロンティアを走るトップランナーとして、責任を持って様々な活用法を研究し、魅力的な商品として展開すべく、精進して参ります。
・読者にメッセージをお願いします。
この度は弊社TOMUSHIの記事をご覧いただき、ありがとうございます。もうみなさんお気づきかもしれませんが、(株)TOMUSHIと書いてカブトムシと読めます!
弊社ではカブトムシの魅力を最大限に引き出し、多くの商品に活用しています。
有機物処理だけでなく、カブトムシは昆虫食、飼料や肥料などと多くの商品に活用ができますので、少しでも興味がございましたら、TOMUSHIと検索してみてください!
ご連絡お待ちしています。
石田健佑(兄)
石田陽佑(弟)
会社名 | 株式会社TOMUSHI |
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代表者名 | 石田健佑(いしだ けんすけ)/ 石田陽佑(いしだ ようすけ) |
創業年 | 2019年6月 |
社員数 | 4名 |
資本金 | 450万円 |
所在地 | 017-0882 秋田県大館市鉄砲場81-3 |
サービス名 | 昆虫の力でゴミを資源化し、世界の食料不足を解消する |
事業内容 | 農林水産カブトムシを用いた有機物処理、またカブトムシ商品の製造・販売 |
代表者プロフィール | 秋田県大館市生まれ、25歳の双子。 青山学院大学在学中にスタートアップへのインターンを経て渋谷で起業し失敗。その後秋田県へ戻り2018年からカブトムシの研究に没頭。 2019年に株式会社TOMUSHIを設立。初期費用は祖父祖母から出してもらいガレージからスタート。 ムシキング世代に育ち、大好きなカブトムシの力を日本中、そして世界に広めるため、日々邁進中。 秋田県大館市地球温暖化対策実行計画委員、福島県田村市昆虫サポーター |
カテゴリ | 有望企業 |
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関連タグ | SDGs TOMUSHI カブトムシ 昆虫食 有機物処理 石田陽佑 農業 |
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