注目のスタートアップ

株式会社Mined 前田智大|子ども向けオンラインライブ授業のプラットフォーム事業で注目の企業


子ども向けオンラインライブ授業のプラットフォーム事業で注目されているのが、前田智大さんが2020年8月に設立した株式会社Minedです。

日本は、国としての義務教育制度が徹底されており、国民の3大義務の一つにも「教育」が明記されているほど、社会インフラに教育制度が整っている国として名を馳せています。そのおかげで識字率も99%と非常に高い率を誇っています。

しかし一方では「教育格差」という社会問題も抱えています。保護者の思想や経済力、あるいは生まれた地域などによって、享受できる学びの機会や教育環境に大きな差が出来ており、本来ならば大きく開花させることが出来る可能性を狭めてしまう子どもたちも存在しています。

同様に「学校間格差」も問題視されています。例えば公立学校と私立学校では、そこで利活用できる施設・設備・各種サービス等に差があり、それによって子どもたちへの学びの機会に大きな差が生じてしまうこともあり得るでしょう。

また、義務教育が行き届いているとはいえ、国の定めた画一的な教育方法だけでは授業に取り残されてしまったり、自分の興味分野を見つけたり広げたりすることが出来ずに悩んでいる子どもたちも存在しているのが実情です。

世界的にも評価の高い義務教育制度を踏み台とし、個々人の可能性を拡げる学びの機会をより多く均等に分配し、同時にあらゆる人同士の繋がり合いを促進することによって、互いに刺激し合い、教え合い、気付き合うことが当たり前になれば、より開かれた社会・世界が実現するのではないでしょうか。

今、その壮大な夢に向かって挑戦するある起業家に注目が集まっています。

株式会社Minedの前田智大さんに、事業の特徴や今後の課題などについてお話をお聞きしました。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

小中学生向けの少人数対話型のオンラインライブ授業が170以上見つかる教育プラットフォームです。
海外有名大学や東大の現役学生や多様なバックグラウンドを持つ大人が先生として、学校や塾では見つからないユニークな内容を学ぶことができます。
なお、授業は完全ライブ形式で行います。だからこそ、その場でしか感じられない熱量を体感出来たり、先生1人あたり生徒1〜8人の少人数での対話を通じて深く理解や興味を浸透させたりすることが出来ます。お互いが真剣に向き合える体験の場を、このプラットフォームを通じて提供しています。


・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

子どもたちが何かに興味を持っても、その興味をサポートできる教育コンテンツや人が周りにいないせいで興味の火が消えてしまうことを保護者の方はよく経験します。そういった子どもたち、保護者が一緒に興味を見つけ、その先のロールモデルに出会うために使って欲しいです。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

人が住んでいる場所や周りの環境などの制約で、自分にとって最適な学習機会に出会えないという社会課題を解決したいと思っています。

これまでは、地元の学校や塾、習い事教室が学びの選択肢としてあり、オンライン学習の内容も既存の選択肢をオンライン化したものに留まっていました。スコラボでは、オンラインだからこそ出会えるユニークな先生、授業を用意することで、本当に自分に合った学びを体現できると考えています。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

サービスのユーザーに先生と生徒の二つのサイドがあります。
最初は先生がいなければ生徒が来てくれないけれど、生徒がいなければ先生が来てくれないという問題があり、安定して成長するまで苦労しました。とはいえ、社会全体に浸透する様なサービスにするにはまだまだ道のりは長く、常に一番大変な時期だと感じています。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

弊社は「なりたい自分を見つけ、自己実現できる、一人一人にとって最高の機会を作り出す」をビジョンに掲げています。子どもたちだけでなく、大人も理想のキャリアに進むことができる学びができる環境を作るなど、社会に潜在している素晴らしい学びの機会を全て掘り起こしていきたいと思っています。

・今の課題は何ですか?

今は先生方がより授業作りと教えることに集中していただける様な仕組みを作って行っております。最終的にはいかにより多くの良い先生にスコラボに来ていただくことができるかが、サービスの成長のボトルネックになります。多様な方が先生となれる様な環境を作ることが一番の課題だと感じております。

・読者にメッセージをお願いします。

現在スコラボでは、副業として先生になっていただける方を募集しております。興味のある方は弊社のウェブページよりご応募ください。

会社名 株式会社Mined
代表者名 前田智大
創業年 2020年8月
社員数 5名
資本金 3,000万円
所在地 106-0032 東京都港区六本木5-9-20 六本木イグノポール 504号室
サービス名 スコラボ
事業内容 子ども向けオンラインライブ授業のプラットフォーム
代表者プロフィール 株式会社Mined 共同創業者、代表取締役。
1995年生まれ。灘中学・高校から米マサチューセッツ工科大学(MIT)に進学。
2018年MIT工学部電子工学科卒業。2020年MIT Media Lab 修士課程を卒業。光学とコンピューターサイエンスを組み合わせて、皮膚の下や曲がり角の先など、見えないものを見るテクノロジーの研究に励み、国際学会で最優秀論文賞を受賞。
2020年に帰国後、株式会社Minedを起業。
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ EdTech Mined スタートアップ 前田智大 教育
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】会社設立の流れ・手順・やることリストをわかりやすく解説
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
事業計画書の書き方とは?18ステップごとにわかりやすく解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

保護犬猫マッチングサイト「OMUSUBI」やフレッシュペットフード「PETOKOTO FOODS」などを展開する「PETOKOTO」と「JR東日本スタートアップ」が資本業務提携
2023年3月15日、株式会社PETOKOTOは、JR東日本スタートアップ株式会社と、資本業務提携することに合意したことを発表しました。 PETOKOTOは、フレッシュペットフード「PETOKOTO …
大手がスタートアップ買収で25%減税!創業手帳が背景を解説
大企業によるスタートアップ(新興企業)買収の際の法人税が軽減される方向で検討されている。既に、オープンイノベーション税制と言って買収ではなく、出資(増資)の際に25%減税される仕組みがある。今回は買収…
ベンチャー企業向け採用代行「まるごと人事」などを提供する「マルゴト」が2.6億円調達
2024年3月26日、マルゴト株式会社は、融資と社債により総額2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 マルゴトは、ベンチャー企業向け採用代行「まるごと人事」などのオンライン業務代行…
中高生向け情報・プログラミング学習サービス「ライフイズテック レッスン」などを提供する「ライフイズテック」が資金調達
2024年9月30日、ライフイズテック株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、「八十二サステナビリティ1号投資事業有限責任組合」(株式会社八十二銀行子会社の八十二インベストメント…
福祉・介護・教育現場向けのゲーミフィケーションテクノロジー「TANO」を開発・提供する「TANOTECH」が資金調達
2023年6月12日、TANOTECH株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、ライオン株式会社です。 TANOTECHは、非接触・非装着型モーショントレーニングツール「TANO」…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集