注目のスタートアップ

AnyReach株式会社 中島功之祐|D2C・EC事業者向けのeギフトインテグレーションのサービス事業が注目の企業


相手の住所を知らなくても贈れるD2C・EC事業者向けのeギフトインテグレーションの事業展開で注目されているのが、中島功之祐さんが2021年10月に創業したAnyReach株式会社です。

eギフトサービスがますます熱を帯びてきています。eギフトサービスとはSNSやメール等オンライン上でプレゼントを贈り合えるサービスです。
近年、SNSやメールを通じたやり取りが増えたことにより、その市場規模は毎年約200億円ずつ増加し、2023年には9,600億円超に成長すると予測されています。将来的にはさらに規模が拡大していくともいわれている、一大市場です。
個人間でのSNSを通じたeギフトのやり取りはもちろんのこと、企業も今や公式SNSを複数所有しており、各SNSを通じて繋がっている顧客とオンラインで定期的に接点を持ち、顧客集めやCS向上、マーケティングの一環としてeギフトを活用するといったケースも多くなりました。

一見便利なeギフトサービスですが、課題はまだまだ存在します。例えばその一つが『住所指定』です。
今までの方法だと、贈り物を届けるためには、贈り主側が贈り先の住所や、受け取りやすい時間帯・曜日を指定するなどといった、様々な配慮や手続きが必要です。

今は、SNSで「いいな」と思うものを発見したら、その瞬間に仲間どうしで共有したり、購入したりする『スピード感』が特徴的です。
ギフトという場面においても、従来のように形式的なものだけではなく、もっと気軽に日常的に、いわばご近所同士でおすそ分けをするような感覚に近しい ‶贈り合い” がメジャーになってきています。

そんな中において、わざわざ相手の住所を調べたりする手間をかけることなく、いいと思った贈り物を届けたい相手に即贈ることが出来るのは、個人の満足感も満たす上、ギフト商品を扱う企業の売り上げやマーケティング戦略上でも非常に重要な要素であると考えられます。

今、よりeギフト文化を一般普及させ、企業のマーケティングやブランド確立を後押しする、新しい『eギフトインテグレーションサービス』に注目が集まっています。

AnyReach株式会社の「eギフト」1番の特徴は、相手の住所を知らなくても贈り物が贈れる、という点です。

AnyReach株式会社の中島功之祐さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

創業手帳別冊版「創業手帳 人気インタビュー」は、注目の若手起業家から著名実業家たちの「価値あるエピソード」が無料で読めます。リアルな成功体験談が今後のビジネスのヒントになるはず。ご活用ください。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

相手の住所を知らなくても贈れる「eギフト機能」を、自社でECサイトを運営されている方なら最短1分で導入できるサービスです。

これまで、自社の商品がギフトで購入されるときには、相手の住所を聞いて、電話番号を聞いてメールアドレスを聞いて、、、という手間がありましたが、ソーシャルでの繋がりが増えて、相手の住所を知らないけど仲が良い相手、職場の同僚なども増えてきていると思います。

そんな相手に対してかんたんにギフトを贈れるようにしたいというD2C・EC事業者の方々は多くいらっしゃり、ギフトのモールに出店をしなくてもAnyGiftを導入してくださったら簡単にその機能を利用することができます。

・どのような方にこのサービスを使って欲しいですか?

D2CやECを運営されている事業者の方々にご利用いただきたいです。
自社のギフトのニーズをさらに広げるだけでなく、ギフトを受け取った方に向けてメールやLINEなどのアプローチでコミュニケーションを取ったり、現状だと、広告で新規顧客を獲得している中で、広告よりもCPAが安く、かつLTVが高くなる「ギフトでの新規顧客の獲得」へと繋げていくような使い方をしていただけましたら幸いです。

・このサービスが解決する社会課題はなんですか?

「D2C・EC事業者にとっての新規集客の課題」が、喫緊の課題として存在しています。

サードパーティクッキーの規制により、広告での新規顧客獲得は大きく悪化し、SNSで直接繋がってきた方々は、競合アカウントの増加や、アルゴリズムの変更で、ずっと頼れるチャネルではなくなってきました。

広告やSNS、ブランドを毀損するキャンペーンやクーポンではない、新しい集客のソリューションを見つける必要性がかなり高まっていると感じています。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

自分たちが自社ECサイトを運営しているわけではなかったので、クライアント様の課題感の解像度をさらに高めるべく、ECサイトの立ち上げ受託開発や、グロースのコンサルティングを行っておりました。
ちょうどコロナ禍で多くの店舗を持つ事業者がECへと移行をしないといけなかったタイミングもあり、需要は多く、依頼をたくさん受けてしまっておりました。
ただ、受けすぎてしまい、完全に自社の人員では解決しきれない量の要望が来てしまい、パンクしておりました。
乗り換えた方法としては、経営メンバーの気合と根性で、無理やり時間を作り出すことで何とか当時の目標を達成しました。

・今後どういう会社、サービスにしていきたいですか?

ECや、コマース全体をもっとワクワクする、面白い体験へと変えていきたいと思っています。

ECでは、欲しい商品がすぐに見つかり、安く購入ができて、すぐに自宅に届くこと。これはAmazonが生まれてから30年弱、ずっと大きく変化しておりませんでした。
現在のECはどこか無機質で、物足りない。もっと面白く、ワクワクする体験に変えていきたい。そう思い、会社を創業しました。

AnyGiftによって、どんな事業者でも自社の商品をギフト化し、どんな相手にでも気軽に贈り合えるような世界になったときに、コマース全体をアップデートできると思っています。
そして、5年以内に上場して、みんなで東証の鐘を鳴らす、あらゆるEC事業者にとって欠かせないサービスとなる、色々な感動を一緒に味わえたらなと思っています。

・今の課題はなんですか?

社員の拡大が課題です。
業務委託を含めてすでに15人のメンバーがAnyReachに加わり、コマースをもっと面白くするために奔走しています。
サービスのリリースから1ヶ月ですでに150社以上に導入をいただき、さらなる拡大に向けて多くの要望に対応したり改善を行っているところです。
その急成長ゆえに、まだまだ人員が足りないことが課題であり、すべての職種において、ぜひご連絡をいただけますと幸いです。

・読者へのメッセージをお願いします。

皆さんは、これまでの仕事を通して、「泣くほどの感動」や「忘れられない体験」をしたことはありますでしょうか?

自分も大企業で働いていたときは、あまりそういったことを考えることはありませんでしたが、スタートアップで、本当に初期のフェーズから立ち上げを行い、サービスの開発や、組織の拡大を進めていくと、驚くほどに多くの面白い体験があり、感動する日々、忘れられない事が起きます。

そしてそれは、今後、さらに大きくなっていくと思います。
弊社でなくとも、そういった会社で、そういった体験を積み重ねていくことができたら、日本全体が素晴らしい国になるかもしれないなと思っています。

会社名 AnyReach株式会社
代表者名 中島功之祐
創業年 2021年10月1日
社員数 15名
事業内容 D2C・EC事業者向けのeギフトインテグレーションのサービス
サービス名 AnyGift
所在地 神奈川県
代表者プロフィール 株式会社メルカリに新卒で入社し、プロダクトマネージャーとしてCRMやグロース、新規事業の立ち上げを行っておりました。また最後には、メルカリShops立ち上げにも従事。
その後株式会社stand.fmにて音声アプリ全般のグロース施策等に従事後、AnyReachを共同創業。
関連記事
メタバースコマースとは?言葉の意味から活用事例まで紹介します。
越境ECとは?メリット・デメリットや賢い展開方法を徹底解説
株式会社ギフトパッド 園田 幸央|ギフトシステムによるDXソリューション/ITサービスの事業開発が注目の企業
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AnyReach D2C EC ギフト スタートアップ ソーシャルギフト 中島功之祐
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】補助金・助成金を活用しよう!起業・創業・開業に役立つ14選の制度
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
法人の印鑑証明書の取り方 | 手数料は?どこで?郵送は可能?
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

EC特化型AR導入サービス「RITTAI」を提供する「x garden」が「W2」と業務提携
2023年5月30日、株式会社x gardenは、W2株式会社と業務提携したことを発表しました。 x gardenは、EC特化型AR導入サービス「RITTAI」を提供しています。 EC事業者がAR(拡…
中国市場向け日本酒販売事業を展開する「Sake RD」が1.2億円調達
2022年10月5日、株式会社Sake RDは、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Sake RDは、中国市場での日本酒販売・消費体験向上のため、2022年4月末に創業した…
「ソニー」と「大和証券グループ」が200億円規模のファンドを組成
ソニー株式会社と、株式会社大和証券グループ本社の子会社である株式会社大和キャピタル・ホールディングスは、合弁会社Innovation Growth Ventures株式会社を設立したことを発表しました…
冷凍宅配幼児食「mogumo」を展開する「Oxxx」が1.3億円調達
2023年6月28日、株式会社Oxxxは、総額約1億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Oxxxは、冷凍宅配幼児食「mogumo」や、EC運営代行事業を手がけています。 「mogu…
中小機構アクセラレーションプログラム「FASTAR」第11期支援先15社が決定
2024年9月24日、独立行政法人中小企業基盤整備機構は、アクセラレーション事業「FASTAR」の第11期支援先企業15社を採択・決定したことを発表しました。 「FASTAR」は、「困難に挑むスタート…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集