注目のスタートアップ

AIを活用したアニメ制作会社「Creator’s X」が資金調達 背景美術「スタジオSAIGA」を設立

company

2024年12月19日、株式会社Creator’s Xは、合計1億1000万円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、XTech Venturesと、寺田倉庫株式会社です。

Creator’s Xは、AI・テクノロジーを活用したアニメーション制作を手がけています。

クリエイターごとの本人専用AIを、クリエイター本人の過去作品をもとに開発し、手直しの必要性を最低限に抑え、プロンプト不要でクリエイター目線の直感的なUI/UXを実現することを目指しています。

2024年12月に、背景に特化したAI「HAIKEI X」(β版)をリリースしています。

今後、アニメの制作工程を踏まえ、分野別のAIを開発していく計画です。

また、2024年11月29日に、株式会社K&Kデザインの発行済株式を100%取得し完全子会社としています。

K&Kデザインは、2001年に創業した名古屋のアニメ制作会社です。早期からアニメ制作にAIを活用しています。Creator’s Xは、制作実績の豊富なK&Kデザインとタッグを組み、AI時代のアニメ制作会社のあり方を共創していきます。

さらに、背景美術で実績豊富な大石樹氏を美術監督に迎え、AIを活用する背景美術の制作スタジオ「スタジオSAIGA」を社内に設立したことも発表しています。

このスタジオでは、K&Kデザイン以外にも、他アニメ制作スタジオの背景美術のサポートも行う予定です。

今回の資金は、M&A、AI開発、人材採用などに充当します。


2023年の国内のアニメ産業の市場規模は、海外展開の好調の影響などにより、3兆3465億円(前年比114.3%)となっています。

日本のアニメコンテンツは世界的に高い評価を受け、多くの国でファンやフォロワーを獲得しています。しかしその一方で、国内のアニメ産業は業界構造の影響により、さまざまな課題に直面しています。具体的には、人手不足や、ベテラン人材の高齢化・引退、アニメーターの量的・質的な不足による品質の低下などが挙げられます。

これらの問題を解決し、国内アニメ産業が持続的に発展していくためには、いくつかの取り組みが必要とされています。たとえば、デジタル技術の積極的な活用や、スキル不足を補うためのテクノロジーの導入、制作工程の効率化、新しい制作プロセスの確立などが求められます。これにより、現場の負担を軽減しつつ、高品質なアニメ作品を安定的に生み出せる体制を築くことが重要です。

このような背景のもと、Creator’s Xはアニメーターのクリエイティブを最大化するため、AIをワークフローに取り入れたアニメーション制作を手がけています。

とくに背景美術の分野は、需要とクオリティへの期待が高まる一方で、人材の育成が追いついておらず、人材不足を課題としています。

Creator’s Xはこの課題に対処するため、AIを活用する背景美術の制作スタジオ「スタジオSAIGA」を社内に設立し、アニメ制作スタジオの背景美術をサポートするとしています。

さまざまな業界でデジタル化などにより業務効率化が進んでいます。創業期はコストの問題から多くのシステムを導入できないかもしれませんが、負担の大きな部分をデジタル化することで相当の負担を軽減することが可能です。「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

また、抜本的なシステム導入には資金調達も重要です。「資金調達手帳」では、資金調達に関するノウハウについて詳しく開設しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ AI BtoB Creator’s X K&Kデザイン アニメ アニメーション制作 アニメーター アニメ制作 クリエイティブ スタジオ スタジオSAIGA 制作 株式会社 美術 背景 背景美術 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ギフトECサイト「TANP」運営の「Gracia」が11億円調達
2020年7月29日、株式会社Graciaは、総額約11億円の資金調達を実施したことを発表しました。 贈りたいものがみつかるギフトEC「TANP」を運営しています。 商品の仕入れから、受注、ラッピング…
「canonica」が「NOVIC」と提携しブライダル事業者向けに「Web招待状システム」を提供開始
2021年5月19日、株式会社canonicaは、株式会社NOVICと提携し、「Web招待状システム」をブライダル事業者向けに提供・運用サポートを開始したことを発表しました。 「Web招待状システム」…
NPO・医療機関などの活動団体の継続的な寄付募集を支援する「READYFOR 継続寄付」正式版がリリース
2022年2月1日、READYFOR株式会社は、「READYFOR 継続寄付」の正式版をリリースしたことを発表しました。 「READYFOR 継続寄付」は、NPO・医療機関などの活動団体が継続的に寄附…
「かんざし」がオンライン商談・面談サービス「クラウド商談どこでもSHOWBY」をリリース
2021年1月12日、株式会社かんざしは、「クラウド商談どこでもSHOWBY」を2021年1月12日から提供開始することを発表しました。 「クラウド商談どこでもSHOWBY」は、初期費用0円・月額利用…
1万円で100社に効果的に営業できるサービス「カイタク」が正式スタート
2020年4月3日、株式会社イメジンは、「カイタク」を正式スタートしたことを発表しました。 「カイタク」は、経験・知識が豊富なスタッフが厳選したターゲットに、プロのライターが作成したセールス・レターを…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集