中小企業庁等「事業者支援の徹底に向けた「再生系サービサー」との連携等について」

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2024年7月4日、内閣府、金融庁、財務省、厚生労働省、中小企業庁は連名で、事業者支援の徹底に向けた「再生系サービサー」との連携等について、官民金融機関等に対し要請を行いました。

2024年6月7日付で発出した要請文「コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について」の通り、2024年7月以降、コロナ禍から続く資金繰り支援については原則コロナ前の水準に戻しつつ、事業者への経営改善・再生支援を強化していく方針です。

こうした中、事業者への再生支援をより着実に進める上で、再生支援に前向きに取り組むサービサーとの連携も有効であると考えられることから、関係省庁とともに、官民金融機関等に対して「再生系サービサー」との連携等を要請しました。


2020年初頭から世界的に広がった新型コロナウイルス感染症は、日本経済にも深刻な影響を与えました。

コロナ禍では多くの企業が事業の縮小を余儀なくされ、とくに飲食店、観光業、建設・工事業が厳しい影響を受け、これらの業界では倒産件数が顕著に増加しています。

中小企業は、大企業に比べて資金面で余裕がないため、このような大きな危機を自力で乗り切ることが難しく、国や自治体からの支援が必要です。

そのため、政府はコロナ禍を対象とした融資制度(ゼロゼロ融資など)の創設やセーフティネット保証の指定など、さまざまな取り組みを通じて中小企業を支援してきました。

2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に引き下げられ、事実上の終息宣言がなされましたが、長く続いたコロナ禍はさまざまな場所に大きな爪痕を残しています。依然として立ち直れない企業も多く、継続的な支援が求められています。

このような状況の中、財務省、金融庁、経産省は、民間金融機関による実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が4月に本格化することを受け、「再生支援の総合的対策」を策定し、資金繰り支援を6月末まで延長することで中小企業を支援する方針を打ち出しました。

「再生支援の総合的対策」では、7月以降、能登半島地震の被災地に配慮しつつ、各種資金繰り支援をコロナ前の水準に戻し、経営改善や再生支援に重点を置いた資金繰り支援を展開するとしています。

そして今回は、事業者支援において「再生系サービサー」との連携が有効であることから、官民金融機関等に「再生系サービサー」との連携の強化を要請しました。

サービサー(債権回収会社)とは、委託を受け、あるいは、譲り受けて、債権の管理回収を行う民間の事業者のことです。再生系サービサーは、この債権回収会社において再生支援に前向きの取り組む事業者のことです。

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