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2023年6月20日「もりおかSDGsファンド」が日詰平井邸に残された醸造所の復活を目指す「平六醸造」に出資

2023年6月16日、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社は、FVC Tohoku株式会社が盛岡信用金庫等と共同で設立したもりおかSDGs投資事業有限責任組合(もりおかSDGsファンド)より、株式会社平六醸造に投資を実行したことを発表しました。
平六醸造は、国指定重要文化財「日詰平井邸(平井家住宅)」に残る醸造所の復活を目指しています。
原料に岩手県産粳米や紫波町の特産品である糯米を使用し、清酒製造技術をベースに自由な製法によって醸す新たなクラフトサケを提供することを目指しています。
南部杜氏は、岩手県石鳥谷町を拠点とする、代表的な杜氏集団のひとつです。
岩手県紫波町は南部杜氏の発祥の地であり、現在は4つの酒蔵が日本酒を創り続けています。
中心市街の日詰商店街がある紫波町日詰郡山駅は、江戸から明治にかけ北上川を利用した舟運の要衝として栄えました。米の保管と江戸への輸送を取り仕切っていた平井家は、1764年~1772年(明和)あたりから醸造業を営んでいます。
平井家住宅は、内閣総理大臣に就任した原敬首相をもてなすために第12代平井六右衛門が1921年(大正10年)に完成させた邸宅です。岩手県では数少ない大正時代の近代和風建築であり、2016年には国指定重要文化財に指定されました。
平井家住宅には仕込蔵が置かれていましたが、1927年に酒造工場を盛岡市に移転し、その役割を失うことになりました。1968年に社名を菊の司酒造とし、現在は株式会社公楽のグループ傘下として酒造を行っています。
16代目となる平井佑樹氏は、菊の司酒造の専務として経営に携わり、辞職後、平井家住宅の保存・活用に本格的に取り組みはじめました。その後、平井家住宅に残る仕込蔵を復活させるため、2023年1月に株式会社平六醸造を設立しています。
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