注目のスタートアップ

量子コンピューター向けのアルゴリズムやアプリケーションを開発する「QunaSys」が「IBM Ventures」から資金調達

company

2023年5月9日、株式会社QunaSysは、IBM Venturesから資金調達を実施したことを発表しました。

QunaSysは、量子コンピューターのアルゴリズム・アプリケーションエンジンの開発を行っています。

とくに化学分野における量子コンピューターの実用的なアプリケーション研究をリードしており、これまでに37本の論文を発表しています(2023年5月現在)。

また、量子アルゴリズムの専門知識がなくても量子コンピューターを利用できるソフトウェア「Qamuy(カムイ)」を開発しました。

今回の資金は、化学シミュレーションや材料研究開発における量子コンピューティングの応用サービスやソフトウェアのさらなる開発に充当する予定です。


量子コンピューターとは、量子力学の原理を計算に応用したコンピューターです。

従来のコンピューターでは膨大な時間がかかっていた計算を瞬時に行える強力な計算性能を有しており、次世代のコンピューターとして世界中で研究開発が進められています。

量子コンピューターには、組み合わせ最適化問題の計算に特化した量子アニーリング方式と、汎用的な量子ゲート方式という2つのメジャーな方式があります。

前者の量子アニーリング方式の量子コンピューター(アニーリングマシン)はすでに実用化・商用化が進んでいます。しかし後者の汎用的な量子ゲート方式の量子コンピューターはまだ研究開発段階にあります。この研究は、米IBMや米Googleがリードしています。

QunaSysは、汎用的な量子コンピューターが実用化された際、いち早く産業・実務で活用できるよう、量子コンピューター向けのアルゴリズムや、アプリケーションの研究開発を行っています。

とくに化学分野においては、いまだ解明されていない自然界の化学現象があり、これをコンピューター上でシミュレーションするには、量子力学をベースとしたコンピューターが必要になると考えられています。QunaSysは、未だ解明されていない化学現象を量子コンピューターで解き明かし、革新的な材料を創出することも目指しています。

企業・事業の成長には戦略的な資金調達やシナジーのある企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ IBM QunaSys アプリケーション アルゴリズム 化学 化学シミュレーション 材料研究 株式会社 研究開発 資金調達 量子コンピューター 量子コンピューティング 開発
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

「日鉄興和不動産」が住宅ローン・プラットフォーム運営の「iYell」に出資 業務提携契約も締結
2020年9月30日、日鉄興和不動産株式会社は、iYell株式会社に対し、2億円を出資したことを発表しました。 また、業務提携契約を締結したことも発表しました。 iYellは、住宅ローン手続き専用スマ…
決算開示業務効率化サービス「Uniforce」開発の「start-up studio」が1億円調達
2021年12月3日、株式会社start-up studioは、総額1億円の資金調達を実施したことを発表しました。 決算開示業務効率化クラウドサービス「Uniforce」(β版)を提供しています。 も…
インフルエンサー・プラットフォーム事業の「WoW JAPAN」とインフルエンサー・マーケティングの「リグラフィティ」が業務提携
2020年10月12日、株式会社WoW JAPANと、株式会社リグラフィティは、2020年10月2日に業務提携したことを発表しました。 WoW JAPANは、インフルエンサーとブランドをマッチングする…
アート×テクノロジーにより新たな体験価値を創造するアートブランド「GASHO2.0」を展開する「Raptors」が資金調達
2024年4月12日、株式会社Raptorsは、資金調達を実施したことを発表しました。 Raptorsは、アート×テクノロジーにより新たな体験価値を創造するアートブランド「GASHO2.0」や、イベン…
インダストリーデータの活用を促進するPrivate AIプラットフォームを提供する「EAGLYS」が「セグエグループ」と資本業務提携を強化
EAGLYS株式会社は、セグエグループ株式会社と、2021年2月の出資に続く追加資本提携を実施したことを発表しました。 また、大学基礎研究をベースとした産学連携オープンイノベーションによる社会課題解決…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集