注目のスタートアップ

リテールデータプラットフォーム「Urumo(ウルモ)」を提供する「フェズ」が18億円調達

company

2022年11月10日、株式会社フェズは、総額18億円の資金調達を実施したことを発表しました。

引受先は、株式会社電通グループと、住友商事株式会社です。

また、株式会社電通プロモーションプラスと、住友商事株式会社と業務提携契約を締結したことも発表しています。

フェズは、リテールデータプラットフォーム「Urumo(ウルモ)」を開発・提供しています。

購買データ、店頭データ、バイヤー施策データ、販促データなどを管理・分析できるプラットフォームです。

2022年11月現在、以下のソリューションを提供しています。
・最適なターゲティング設計や、来店・購買の効果検証ができる広告ソリューション「Urumo Ads」
・ID-POS分析を高速化・簡易化し、データドリブンでの意思決定・合意形成を実現する「Urumo Shopper」
・顧客の店外行動傾向のデータ可視化によるペルソナ理解の精緻化を実現する「Urumo Explorer」
・店頭実現による直接的販売増と、店頭状況のデータ化によりPDCAの土台を構築する「Urumo ラウンダープラットフォーム」

コロナ以前から小売業では、ECの拡大やモノ消費からコト消費への転換を背景として、モノが売れないという課題が大きくなっていくことが見込まれています。

小売業は以前のやり方でビジネスを続けていくと衰退していくという危機から、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められています。

さらにコロナ禍によってピンチに陥り、効率化、新規顧客開拓、ブランドロイヤルティの向上などを実現する必要性が高まっています。

DXのためにはデータを取得・活用することが必要なのですが、小売業は基本的にアナログなビジネスであるため取得できるデータは限られていました。

近年はこの課題を解決するため、店舗でのデータ取得を目的としたIoTの活用や、アプリとの連携などによる顧客データの取得、店外データとしてスマートフォンの位置情報や衛星情報の活用などが進んでいます。

フェズは、ドラッグストアを始めとした複数の小売事業者とパートナーシップを結び、約1億ID分のID-POS(購入者を識別できるPOSデータ)と連携し、データを軸とした小売業向けソリューションを展開しています。

株式会社フェズのコメント

このニュースを受けまして、株式会社フェズよりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

人材採用や育成、プロダクト開発の強化などに調達資金を投資することで、「Urumo」を活用した情報(広告)×商品(販促)×売場(店頭)のワンストップソリューションをさらに拡充させるため。

・今後の展望を教えてください。

業務提携をさせていただいた電通プロモーションプラス様とは「Urumo」をベースとした共同ソリューション提供を、住友商事様とは傘下の小売事業者様との連携やDX化推進などに取り組み、リテール業界のDX推進を加速させていきます。

・読者へのメッセージをお願いします。

今回の資本業務提携では、フェズだけでは成しえない事業のスケーラビリティを実現し、リテール産業の皆様へのさらなる還元ができると信じております。今後、フェズは現在連携するデータに加え、リテール事業に関わるすべてのデータをプラットフォーム化し、リテール業界にとって最適なプロダクトを提供することで、リテールテックのリーディングカンパニーとして責任持って市場を牽引し続けます。

デジタル時代において企業を成長させるためには、最新のツールを活用することが重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DX ID-POS Urumo ウルモ データ プラットフォーム リテール 小売 小売業 店舗 株式会社 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
法人成りとは?個人事業主が「法人化」をするメリット・デメリットや手続きなどを解説!
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
一般社団法人設立サムネイル
一般社団法人設立の完全ガイド|設立の流れ・メリット・手続き一覧など徹底解説!

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

オリジナルIPのVRゲーム開発などを手がける「MyDearest」が11.6億円調達
2023年11月7日、MyDearest株式会社は、総額約11億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 MyDearestは、オリジナルIPのVRゲームを中心に開発・パブリッシングを行…
「ボケて」「TVer」など開発の「bravesoft」が4億円調達 イベント管理プラットフォーム「eventos」の機能拡充へ
2020年3月26日、bravesoft株式会社は、総額約4億円の資金調達を実施したことを発表しました。 スマートフォン黎明期からアプリの開発を行い、「ボケて」や「TVer」など、800件以上のアプリ…
不動産オーナーと管理会社をつなぐ業務支援システム「WealthParkビジネス」など提供の「WealthPark」が25億円調達
2021年3月22日、WealthPark株式会社は、25億円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社です。 不動産オーナーと管理会社を…
「コラビット」が不動産査定書を最短45秒で作成できる新サービス「AI査定プロ」をリリース
2022年7月14日、株式会社コラビットは、新サービス「AI査定プロ」の提供を開始したことを発表しました。 「AI査定プロ」は、不動産査定書を最短45秒で作成できるサービスです。 不動産鑑定評価基準に…
体験型セレクトショップ「canme」を運営する「テックアット」とECカートシステム「楽楽B2B」などを提供する「ネットショップ支援室」が資本業務提携
2023年3月9日、株式会社ネットショップ支援室は、株式会社テックアットと、資本業務提携したことを発表しました。 テックアットは、“女性の好き"が集まる体験型セレクトショップ「canme(キャンミー)…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集