注目のスタートアップ

「オリエントコーポレーション」と電気自動車のファブレスメーカー「ASF」が資本業務提携

company

2022年11月8日、株式会社オリエントコーポレーションは、ASF株式会社と資本業務提携に合意し、オリコがASFの実施する第三者割当増資に係る株式引受契約を締結したことを発表しました。

ASFは、電気自動車(EV)の普及促進のため、2020年6月に設立されたファブレスメーカー(自社工場を持たないメーカー)です。

EVの水平分業型の製造サプライチェーンを構築し、電気自動車の企画・開発・製造・販売や、バッテリーリースとエネルギーソリューション事業を展開しています。

今回の提携により、オリコはASFが構築するサプライチェーンにファイナンス分野のパートナー企業として協業し、加盟店ネットワークなどを通じ、全国の顧客にASFのEVを提供します。

世界的な気候変動への対策として、ガソリン車から、環境負荷の低い電気自動車(EV)への転換が推進されています。

たとえば、EU(欧州連合)は、2035年以降、ハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を事実上禁止にする方針を明らかにしています。

また、日本では「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」によりEV戦略について具体的な数値を示し、乗用車は2035年までに新車販売で電動車100%にすることを掲げています。

一方で、2021年の国内の新車販売台数の割合としては、EVが0.9%、PHV(プラグインハイブリッド)も0.9%であり、欧米・中国・米国と比べると低い水準となっています。

国内でEVが普及しないのは、充電インフラの整備が遅れていることや、車両価格が高価であることが理由であるといわれています。

物流など社用車(商用車)としてEVを利用する場合は、一度に複数台購入することになるケースがほとんどであるため、1台あたりの価格は非常に重要です。

EVの原価において大きな割合を占めているのがリチウムイオンバッテリーのコストです。

バッテリーのイノベーションなどによってコストが下がることが予測されていますが、現状バッテリーのコストダウンを実現し、リチウムイオンバッテリー市場において圧倒的なシェアを獲得しているのは中国企業です。

ASFは、日本のファブレスメーカーとして企画・開発を行い、生産を中国のEVメーカーに任せることでコストダウンを図っています。

ASFは佐川急便から7,200台のEVを受注しています。佐川急便は2030年までに、集配用として使う軽自動車約7,200台をすべてEVに切り替える計画です。

またASFは今後5年間で10万台の生産計画を掲げています。

企業の成長には戦略的な資金調達や提携が重要です。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ ASF EV エネルギー オリエントコーポレーション オリコ サプライチェーン バッテリー ファイナンス ファブレスメーカー リース 株式会社 水平分業型 資金調達 電気自動車
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

短編映画(ショートフィルム)配信サービス「SAMANSA」を運営する「Samantha」が4,000万円調達
2022年7月4日、株式会社Samanthaは、総額約4,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Samanthaは、短編映画(ショートフィルム)配信サービス「SAMANSA」を運営してい…
エンジニア採用サービス「Findy」がエンジニアの対外発信力を数値化する新機能をリリース
2020年12月23日、ファインディ株式会社は、「Findy」において新機能「発信力レベル」をリリースしたことを発表しました。 「Findy」は、ハイスキルなエンジニアと企業をマッチングする転職サービ…
卵子凍結サービスなどを提供する「グレイスグループ」が「SBCメディカルグループ」と資本業務提携
2022年5月23日、株式会社グレイスグループは、SBCメディカルグループ株式会社から1億円の資金調達を実施し、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 グレイスグループは、卵子凍結サービス「G…
クラウド経営管理システムを提供する「ログラス」が70億円調達
2024年7月31日、株式会社ログラスは、エクイティ調達総額70億円の契約を締結したことを発表しました。 今回の資金調達により、累計調達額は100億円となる予定です。 ログラスは、クラウド経営管理シス…
スマートロックなど展開の「ライナフ」と「神奈川県住宅供給公社」が安全な置き配の実現に向け連携
2022年2月21日、株式会社ライナフは、神奈川県住宅供給公社と、オートロックマンションへの安全な置き配を推進するため連携することを発表しました。 ライナフは、オートロックマンション向け置き配対応化サ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集