注目のスタートアップ

微生物群「コムハム」を使用した生ゴミ処理技術を提供する「komham」が資金調達

company

2022年10月21日、株式会社komhamは、資金調達を実施したことを発表しました。

komhamは、独自開発の微生物群「コムハム」の研究と、「コムハム」を使用したバイオリサイクルシステム/技術を提供しています。

ドアなしコンクリート土間のスペースに木片チップを母材とした菌床を設置し、そこに有機物(生ゴミ、野菜くず、下水道汚泥など)を投入することで、1日で98%まで高速分解することができます。

また、2022年5月26日には、ソーラー発電で自動駆動する独立型の生ゴミ処理機「スマートコンポスト」のプロトタイプを発表しています。

今回、10/21-10/23の間、札幌市で開催される「NoMaps」内のフードイベント「ちょっとだけ短くなった すすきのロングテーブルダイニング」において、「スマートコンポスト」を設置し、会場内で排出される生ごみ量・温室効果ガス排出量を計測し、その場で分解処理する取り組みを実施します。

食品製造の過程で発生する生ゴミなど、有機性廃棄物は継続的に発生します。

また、有機性廃棄物は時間経過による腐敗があり、長期間の保存ができないというほかの産業廃棄物にない特性を持っています。

そのため、有機性廃棄物を排出する企業は適切かつ迅速な処理を行う必要があるほか、近年はより環境負荷の低い処理方法が推進されています。

有機性廃棄物の処理方法としては、昔から微生物を利用した分解処理が行われています。微生物を利用した分解処理は、電気などのエネルギーをあまり使わないため、環境負荷が低い方法でもあります。また、その処理により飼料や堆肥へとリサイクルするということも行われています。

微生物を利用した有機性廃棄物のリサイクルにおける課題としては、堆肥として利用される分に比べてリサイクルされる分が圧倒的に多く、堆肥以外のリサイクルが求められていること、完全に処理されるまでに3週間から4週間かかり、その間有機性廃棄物の腐敗臭があること、臭気があることにより処理施設を設置できる土地が限られることなどが挙げられます。

komhamの技術は、わずか1日で投入した有機性廃棄物の98%程度を水と二酸化炭素に分解し必要な分だけを堆肥として残せる、高速で分解されるため臭気がない、といった特徴があり、既存の微生物を利用した分解処理の課題を克服しています。

新たな技術の開発には豊富な資金が必要となります。近年は実用化に時間がかかるものの、大きな変革をもたらす技術に対しても投資家の目が向けられるようになってきています。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関するノウハウを詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ komham ゴミ バイオ リサイクル 処理 分解 廃棄物 微生物 技術 有機性廃棄物 有機物 株式会社 産業廃棄物 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

デジタルツインIoTソリューションシステム「no-miz」を提供する「ゼロワン」が資金調達
2025年3月28日、株式会社ゼロワンは、資金調達を発表しました。 ゼロワンは、デジタルツインIoTソリューションシステム「no-miz(ノウミツ)」や、3Dスキャン事業を展開しています。 「no-m…
EC事業者と譲受ブランドの売上最大化を実現する「ACROVE」が20億円調達
2024年9月12日、株式会社ACROVEは、総額20億円の資金調達を実施したことを発表しました。 ACROVEは、CX(コマーストランスフォーメーション)事業や、ECロールアップ事業を展開しています…
次世代決済プラットフォームなど決済関連ソリューションを展開する「インフキュリオン」が19億円調達
株式会社インフキュリオンは、総額19億円の資金調達を実施したことを発表しました。 インフキュリオンは、次世代決済プラットフォームサービスの提供や、コンサルティング、店舗や事業者向けの決済関連ソリューシ…
ライブ配信アプリ「EVERY .LIVE」運営の「STAGE」が3億円調達
2022年1月12日、STAGE株式会社は、3億円の資金調達を実施したことを発表しました。 また、2021年2月1日に、EVERY .LIVE株式会社を設立することも併せて発表しました。 STAGEは…
AI契約書レビュー支援ソフトウェア提供の「LegalForce」が30億円調達
2021年2月17日、株式会社LegalForceは、総額約30億円の資金調達を実施したことを発表しました。 AI契約書レビュー支援ソフトウェア「LegalForce」や、クラウド契約書管理システム「…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集