注目のスタートアップ

高齢者施設見守りSaaSを提供する「エコナビスタ」が通貨処理機の「グローリー」と資本業務提携

company

2022年8月2日、エコナビスタ株式会社は、グローリー株式会社と、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。

エコナビスタは、センサーを活用したSaaS型高齢者施設見守りシステム「ライフリズムナビ+Dr.」を提供しています。

室内に設置したセンサーによって介護施設などの室内の状況をリアルタイムに把握し、離床・体動・ドアの開閉・トイレ・体温など個別に設定したアラートを受け取ることができます。

また、生体データは月間レポートとして出力でき、家族への状況把握や薬などの処方に活用できます。

エアコンとも連携しており、室内の温湿度をリアルタイムに把握した上でエアコンを制御することができます。

グローリーは、通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守、電子決済サービス、生体認証ソリューションの提供などを行っています。

今回の提携により、エコナビスタの介護テックのノウハウと、グローリーの画像認識技術を組み合わせ、介護施設向けの新たなソリューションを開発していきます。

また、「ライフリズムナビ+Dr.」とグローリーが保有する姿勢・動作を検知する骨格認識技術を連携させ、転倒事故の早期発見を実現する製品の共同開発を進めています。

厚生労働省の「介護分野の現状等について」によると、介護人材の需要は、2020年度末に約216万人、2025年度末には約245万人となると試算されています。

そして2020年度末までに約26万人、2025年度末までに約55万人が不足すると予測されています。

そのため介護業界では介護人材を確保するため、給与や環境などの処遇の改善が進められており、徐々に人手不足が改善されてきています。

また、同時に業務効率化・省人化の取り組みが進められており、デジタルの活用も大きく進んできています。

介護現場においてデジタル化のニーズが高い領域は、介護施設の入居者や在宅介護者の見守り業務です。

介護施設には異変を知らせるためのナースコールなどが設置されていますが、高齢者自身が押す必要があるため、急な体調不良や転倒などによって動けなくなった際にはすぐにスタッフが駆けつけることができません。

また、在宅介護においてはさらに駆けつけるまでの時間がかかってしまうため、高齢者の状況をリアルタイムで把握できる仕組みが求められています。

近年はセンサーの高性能化・低廉化が進んでおり、これらセンサーを活用したIoTシステムが介護現場に導入されています。

また、このシステムは異変があった際に知らせるものから、AIを活用することで異変の予兆を察知し事故などを未然に防ぐシステムへと進化しています。

IoTなどテクノロジーの活用は、業務効率化や省人化のために重要なものです。創業期はコストの面から多くのシステムの導入は難しいかもしれませんが、優先度の高いものから導入することで、創業期から効率的な業務を行うことができるでしょう。シリーズ累計発行部数200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」では、創業期の社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ SaaS センサー 介護 介護施設 施設 株式会社 見守り 資本業務提携 高齢者
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
家族を従業員にする4つのメリットと注意するべきポイント
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
起業するには何から始める?ゼロからできる起業のやり方【5ステップ解説】

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

宇宙建築システムを開発する「Space Quarters」が7.5億円調達
2025年10月15日、株式会社Space Quartersは、総額7億5000万円の資金調達を発表しました。 Space Quartersは、軌道上や月面でのインフラとなる大型構造物を施工する宇宙建…
暗号資産の金融機関として信頼性のあるサービスの提供を目指す「Next Finance Tech」が資金調達
2022年8月9日、株式会社Next Finance Techは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、独立系ベンチャーキャピタルのANRIです。 Next Finance Techは、ゴ…
生成AIを活用した完全自動運転車両の開発に取り組む「Turing」が30億円調達
2024年4月23日、Turing株式会社は、総額30億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Turingは、カメラから取得したデータのみで、ステアリング・ブレーキ・アクセルなど、運転に必要なす…
全方向移動ロボットによる複数台での自律協調搬送・作業システムを開発する「TriOrb」が7,000万円のデット調達を実施
2023年6月21日、株式会社TriOrbは、2023年6月に福岡銀行および日本政策金融公庫の協調融資により7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 TriOrbは、全方向移動ロボット「…
EVシェアリングサービスやEV蓄電池を活用したエネルギーマネジメント事業展開の「REXEV」が6.3億円調達
2021年10月13日、株式会社REXEVは、総額約6億3,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 小田原・箱根を中心としたe-モビリティ特化型シェアリングサービス「eemo(イーモ)」や…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集