注目のスタートアップ

EV充電インフラ「Terra Charge」を提供する「Terra Motors」が「アズーム」と業務提携 マンション空き駐車場の課題解決へ

company

2022年7月15日、Terra Motors株式会社は、株式会社アズームと、業務提携契約を締結したことを発表しました。

Terra Motorsは、電気自動車向けの充電サービス「Terra Charge」を提供しています。

EVの充電設備だけでなく、充電時間の設定や決済を行うための専用アプリや、管理クラウド、マンション管理組合などへの説明、設置工事、ハード・ソフトの管理運営を一貫して担うことで、集合住宅の共用部へのEV充電設備の導入を支援しています。

アズームは、日本最大級の月極駐車場の検索サイト「CarParking(カーパーキング)」を運営しています。

今回の提携により、相互に顧客紹介をすることで、両社のサービス提供価値の向上につなげます。

また、今後、マンション向けのEV充電インフラサービスを中心に拡充していき、EVユーザーやマンション居住者への付加価値の提供や、不動産を起点としたEV充電インフラの構築、駐車場の課題解決などを図っていきます。

EU(欧州連合)は、2035年以降、ハイブリッド車を含むガソリン車の新車販売を事実上禁止にする方針を明らかにしています。販売できるのは電気自動車(EV)もしくは燃料電池車(FCV)のみとなります。

EUの方針はさまざまな議論を生んでいますが、世界的にガソリン車からEV車への転換が進んでいくだろうと予測されています。

国内では政府により「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」が示され、乗用車は2035年までに新車販売で電動車100%に、商用車は小型車両は新車販売で2030年までに電動車を20%~30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料車を100%にすることを目指しています。

一方で、2020年の新車販売台数の割合では、EVが約0.6%、PHVが約0.6%で、あわせて約1.2%となっています。いまだガソリン車が50%以上を占めており、電気自動車はまだまだ普及していない状況にあります。

電気自動車が普及しない大きな要因として、充電インフラが整っていないことが挙げられます。

EV車は急速充電であっても充電に15分~60分程度の時間がかかってしまいます。ガソリンと比べて補給に時間がかかってしまうため、旅行など長距離の移動では不便が生じてしまいます。また、地方には充電スタンドが少なく、旅行の際には充電スタンドを探し、補給の計画を立てる必要もあります。

また、一軒家であれば自宅のガレージに充電用のコンセントを設置することは簡単なのですが、充電設備がないマンションの駐車場に充電設備を設置するには、マンションの管理組合などとの交渉が必要となります。さらに、マンションでは設備と工事費用で50万円~150万円の費用がかかるため、交渉が失敗しマンションでの充電を諦めているEVユーザーも多く存在しています。

ほかにもマンションの共用部の電気代は住民みんなで負担していますが、EVの充電を行わない住人が存在する場合、これを負担するのかしないのかといった問題もあります。

また、充電した分を負担といっても、充電で使った電気量が可視化されていないため、どれだけ負担していいのかもわからないという問題があります。

「Terra Charge」は、こういった集合住宅へのEV設備の導入にあたって、管理組合との交渉、補助金の申請、充電を可視化するアプリの提供などを行うことで、EV設備の導入を推進しています。

また、駐車場に充電設備があることでEVユーザーに対して付加価値を提供できるため、近年は駐車場に充電設備を設置する駐車場オーナー・管理会社も増加しています。

他社との提携や協業は、ビジネスの拡大や新たなイノベーションを起こすために重要なもののひとつです。「冊子版創業手帳」では、人脈を広げる方法や、商工会議所の活用方法など、販路拡大や提携先をみつけるためのノウハウを詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ CarParking EV Terra Charge Terra Motors アズーム インフラ カーパーキング テラモーターズ マンション 充電 月極駐車場 株式会社 業務提携 電気自動車 駐車場
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【2025年最新】東京都の創業・起業者支援「創業助成金(創業助成事業)」について解説
【記入例つき】事業計画書の書き方を初心者向けに解説|起業・融資対応テンプレートあり
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
法人成りとは?個人事業主が法人化するメリット・デメリットや手続きを徹底解説!
NPO法人設立サムネイル
【2025年最新】NPO法人の設立ガイド|費用・条件・手順を徹底解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ヒトの末梢血リンパ球由来の完全ヒト抗体を提供する「イーベック」が「三菱UFJキャピタル」から資金調達
2022年5月31日、三菱UFJキャピタル株式会社は、株式会社イーベックに出資したことを発表しました。 イーベックは、北海道大学遺伝子病制御研究所名誉教授高田賢蔵氏が持つ、「EBウイルスを利用したヒト…
「BeeX」が「Google Cloud」のライセンス販売と自動監視サービスを新たに開始
2022年6月23日、株式会社BeeXは、「Google Cloud」のライセンス販売と自動監視サービスを新たに開始することを発表しています。 ライセンス販売サービス「BeeXPlus for Goo…
自然保全活動に対する資金循環を生み出す森林評価プラットフォームを構築する「sustainacraft」が9,000万円調達
2022年3月8日、株式会社sustainacraftは、9,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、インクルージョン・ジャパン株式会社の「ICJ2号ファンド」です。 東南アジア…
中小企業支援特化型コンサルティングプラットフォーム「Revitalize」が5500万円調達
2024年12月18日、株式会社Revitalizeは、総額約5500万円の資金調達を実施したことを発表しました。 Revitalizeは、中小企業支援特化型のコンサルティングプラットフォーム「ビジネ…
完全自動運転システムを開発する「Turing」が153億円調達
2025年11月17日、Turing株式会社は、総額152億7000万円の資金調達を発表しました。 Turingは、完全自動運転システムを開発しています。 環境認識から経路計画、運転制御までを単一のA…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集