注目のスタートアップ

太陽光発電所を所有・運営する「日本ベネックス」が三菱UFJ銀行の「脱炭素推進支援ローン」により2億円調達

company

2022年7月15日、株式会社日本ベネックスは、株式会社三菱UFJ銀行が提供する「脱炭素推進支援ローン」により、2億円の資金調達を実施したことを発表しました。

日本ベネックスは、1957年に創業した長崎県諫早市に本社を置く企業で、精密加工板金加工技術を基盤に、産業機器、大型映像装置、電機・電子機器、空調冷熱機器の設計・製造を行っています。

また、培ってきた精密板金加工の技術をベースに、2012年から太陽光発電所の設計・施工と自社発電所の運営などの環境エネルギー事業に参入しています。

2022年7月現在、約27MWの自社太陽光発電所を所有・運営しています。

新規電源の開発に取り組んでおり、今後2年間で約30MWの屋根借りメガソーラーを開発する計画です。

SDGs(持続可能な開発目標)が示されたことにより、世界的にクリーンなエネルギーである再生可能エネルギーが推進されています。

再生可能エネルギーとは、化石燃料など有限の資源によって発電するのではなく、太陽光・風・水・地熱など半永久的になくならない力を使って発電したエネルギーのことです。

これまで再生可能エネルギーのシェアが拡大しなかったのは、主に再生可能エネルギーの発電効率が悪かったことが原因なのですが、近年は研究開発が進み発電効率が大幅に向上しています。

国内の再生可能エネルギーの状況としては、もっとも発電量が多いのは現状では太陽光発電となっています。

一方で、太陽光発電設備は広くて開けた土地に設置するほうが効率的に太陽光をパネルに当てられるため、山が多い日本は太陽光発電にあまり向いていないといわれています。

国内では山を切り拓いて設置することもありますが、基礎が安定せずに崩落の危険性があったり、土砂災害の原因となる例もあり、問題となることも少なくありません。

そこで進められているのが、ビルや住宅の屋上・屋根に太陽光パネルを設置するという方法です。

この屋上・屋根への設置にはいくつかの方法があります。

まず1つめは、ビル・住宅の所有者自身が太陽光パネルを設置し、発電された電力を自家消費するというものです。

2つめは、屋上・屋根を専用の業者に貸し出し無料で太陽光パネルを設置してもらい、発電した電力を割安で利用するというPPA(第三者所有モデル)というものです。PPA事業者は売電収入によって長期的に発電設備の費用をペイします。

3つめは、屋根貸しです。こちらは事業者に屋根を貸して発電設備を設置しますが、PPAとは違い発電された電力はすべて電力会社に売電されます。屋根を貸している側は賃貸収入を得ることができ、事業者はその費用を除いた売電収入を得ることができます。

起業ではオフィス、電気、インターネットなどさまざまな契約が必要となります。なるべくコストを抑えた契約をしたいと考えるのが起業家です。また、環境・社会・ガバナンスに関するサステナブルな取り組みを行っている企業に投資するESG投資が注目されていることもあり、コストだけではなく中長期的な面を考慮するのも重要となってきています。「冊子版創業手帳」では、オフィス契約の際の注意点などについて詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ ものづくり 再生可能エネルギー 加工 太陽光発電所 屋根貸し 技術 日本ベネックス 板金 株式会社 精密加工板金加工 脱炭素推進支援ローン 製造業
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
【起業準備】会社設立前に絶対にやるべき10のアクションリスト
【初心者向け】事業計画書の書き方18ステップ|起業・融資対応テンプレート付
NPO法人設立サムネイル
【保存版】NPO法人の設立は難しい?メリットや設立費用、条件など徹底解説
合同会社とは?メリット・デメリット、株式会社との違いをわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

副業人材マッチングサービス「lotsful」が愛知県のスタートアップ支援拠点「プレ・ステーションAi」と連携 入居スタートアップを支援する副業人材の募集を開始
2021年9月16日、パーソルイノベーション株式会社は、運営する「lotsful(ロッツフル)」が、愛知県のスタートアップ支援拠点「プレ・ステーションAi」と連携し、入居スタートアップを支援する副業人…
地産地消を可能にする小型アンモニア製造装置を開発・販売する「つばめBHB」が40億円調達
2022年7月25日、つばめBHB株式会社は、総額約40億円の資金調達を実施したことを発表しました。 つばめBHBは、東京工業大学の細野秀雄栄誉教授グループが開発したエレクトライド触媒技術を基に設立さ…
AIデータ分析自動化ツール「AMATERAS RAY」など提供の「aiforce solutions」が2.6億円調達
2020年9月14日、株式会社aiforce solutionsは、総額2億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 AIデータ分析自動化ツール「AMATERAS RAY」や、 AI人材…
遠隔操作・人工知能ロボットを開発する「Telexistence」が230億円調達
2023年7月6日、Telexistence株式会社は、総額約230億円の資金調達を実施したことを発表しました。 Telexistenceは、遠隔操作・人工知能ロボットの開発と、それらを使用した事業を…
クラウドゲームソリューションを手がける「ユビタス」が「NVIDIA」から資金調達
株式会社ユビタスは、NVIDIA Corporation(本社:Santa Clara, California)から新規出資による資金調達を実施したことを発表しました。 ユビタスは、クラウドゲームプラ…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集