注目のスタートアップ

海上通信プラットフォーム「コースタルリンク」開発の「フューチャークエスト」が資金調達

company

2022年4月28日、フューチャークエスト株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。

フューチャークエストは、海上通信プラットフォーム「コースタルリンク」を開発しています。

すべての舶同士、船舶と地上施設との間のシームレスな通信を実現することで、海難事故を減少させることを目的としています。

次世代AISと呼ばれる、VDESを活用した通信プラットフォームです。

VDES(VHF Data Exchange System)は、AISの規格を発展させ、より多くのデータ交換を行えるようにしたデータ通信インフラです。

今回の資金は、インターフェイスアプリケーションとシステムなどの開発、知的財産の拡充に充当します。

2022年夏から、小型船や港湾を中心とした実証検証を開始する予定です。

船舶では船の位置情報などを相互に送信することで衝突を予防する、船舶自動識別装置(AIS)が広く普及しています。

AISはVHF帯電波の専用周波数が割り当てられており、数秒ごとに、位置・速力・回頭角速度・航行状態、6分ごとに船名・IMO番号・信号符字・貨物の種類・全長全幅・GNSSのアンテナ位置・目的地・到着予定時刻・貨物情報・喫水といった情報を発信しています。

また、近年では人工衛星でこの電波を受信・解析することで、沿岸から電波を受信できない海洋上であってもほぼリアルタイムでの船舶航行状況を把握できるシステムが提供されています。

一方で、AISはすべての船舶に搭載されているわけではなく、AISを搭載していない小型船舶を見落とすことになります。また、日本周辺海域など大量の船舶が航行するような海域ではAIS通信網が圧迫され、円滑な通信ができないという課題も生じています。

この課題を解決するため、高速かつ効率的な通信を実現するVDESの開発が各国で進められているのです。VDESでは船舶における様々な通信を集約できる可能性があり、必要な装備がシンプルになるというメリットもあります。

フューチャークエスト株式会社のコメント

このニュースを受けまして、フューチャークエスト株式会社 代表取締役 瀧本朋樹氏よりコメントが届きました。

・今回の資金調達の目的は何ですか?

本調達では、現在開発を進めております海上通信プラットフォーム「CoastalLink」の各種PoCの獲得と知的財産の確保を目的としております。

・今後の展望を教えてください。

現在段階的に開発を進めております「CoastalLink」の基本アプリケーションを用いて、大型船・小型船・港湾などのユーザ候補と連携した実証試験の今夏開始を目指しております。

・読者へのメッセージをお願いします。

海洋領域は地球最後のフロンティアと言われています。その反面、人類には厳しい様々な環境が待ち受けています。私たちは、全ての人々が安全で安心な海洋利用を進めていける世界を作ってまいります。

創業期はなにも導入されていないまっさらな状態なため、最新のシステムを導入するのにうってつけです。「冊子版創業手帳」では、社内システムの整備ノウハウを詳しく解説しています。また、ICTの専門家にインタビューを行い、創業期のシステム整備のメリットや注意点なども伺っていますので、こちらもご参考ください。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ データ通信 プラットフォーム 株式会社 海上 海事産業 船舶 資金調達 通信
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
合同会社設立マニュアル|流れの6ステップや費用、必要書類などを解説!
合同会社と株式会社の違いサムネイル
合同会社とは?株式会社との違い、メリット・デメリットをわかりやすく比較
起業の仕方サムネイル
起業の仕方を大解剖!初めての素人でも失敗しない起業の6つのステップと手順とは?
あなたの会社に合った補助金・助成金がすぐわかる!自動マッチングツールを導入しよう
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

アスタチン(At-211)を用いた標的α線核医学治療を開発する「アルファフュージョン」が資金調達
2023年6月12日、アルファフュージョン株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、東芝エネルギーシステムズ株式会社です。 アルファフュージョンは、大阪大学と、科学技術振興機構(J…
不動産・建築・金融をひとつに束ねるデジタルインフラの構築を目指す「トグルホールディングス」が38.3億円調達
2025年1月29日、トグルホールディングス株式会社は、38億3000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 トグルホールディングスは、不動産・建築・金融をひとつに束ねるデジタルインフラの構築を…
画像認識AIアルゴリズム開発の「サイバーコア」と「ソルクシーズ」が資本業務提携
2022年10月19日、株式会社サイバーコアは、株式会社ソルクシーズと、資本業務提携契約を締結したことを発表しました。 サイバーコアは、画像認識AIアルゴリズムの開発と、そのアルゴリズムを活用した各種…
医療・介護人材マネジメントソリューション提供の「エピグノ」が2.5億円調達
2021年7月1日、株式会社エピグノは、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 医療・介護スタッフマネジメントツール「エピタルHR」や、在宅診療事業所向けスタッフマネジメントツ…
家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」を提供する「スマートバンク」が11.5億円調達
2024年4月24日、株式会社スマートバンクは、デットファイナンスにより総額11億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 スマートバンクは、家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」を提…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集