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2022年3月30日植物工場によるイチゴの完全自動栽培を目指す「HarvestX」が1.5億円調達

2022年3月30日、HarvestX株式会社は、総額1億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
HarvestXは、ハチに代わるロボットを活用した授粉技術を用い、植物工場によるイチゴの完全自動栽培の実現を目指しています。ロボットを用いた授粉技術は、ハチや人間を超える精度での授粉に成功しています。
2022年3月現在、社内の研究施設「HarvestX Lab」に植物工場と同等の栽培設備を導入し、植物工場事業会社での授粉ロボットとソフトウェアシステムの実証実験に向けたプロトタイプの開発を進めています。
今回の資金は、パートナーである植物工場事業会社との実証実験に向けたハードウェア・ソフトウェアの開発、実際の植物工場での実証実験を通じたオペレーションの検証、さらなる授粉精度の向上を進めるために充当されます。
日本では高齢化・後継者不足による農業人口の減少が大きな課題となっています。そのため、大規模経営による省力・低コスト生産体型の確立や、ICT・ロボット・センサー技術などの先端技術の活用が必要といわれています。
すでに農業用ドローンや、農地を管理するセンサー、収穫支援ロボットなどを導入している農家の事例も多く確認できます。
しかし農業において人手不足だけでなく、天候や災害、そして気候変動も大きな課題です。これらの課題に対応するために考えられているのが植物工場です。
植物工場は完全に管理された室内環境で、ロボットなどのテクノロジーを活用して農作物を栽培するというものです。現在、主にレタスなどの葉物野菜が栽培されています。レタスは高さが大きく変わらず、育つ場所も一定であるため、規格に沿ったものに育ちやすいというメリットがあります。水耕栽培で育てられることも現在の植物工場に向いている要因です。
一方で、イチゴなどの果実類はハチなどによる虫媒受粉か人の手による人工授粉が必要となるため、植物工場での栽培が困難となっています。HarvestXは、ロボットによる授粉を実現しており、このロボットを活用した植物工場の実現を目指しています。
研究開発には潤沢な資金が必要となります。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を掲載しています。
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