フードロス削減に貢献できる訳あり商品の福袋通販サイト「SUKUERU」が本格始動

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2022年3月22日、株式会社ウィナスは、「SUKUERU(スクエル)」を本格始動することを発表しました。

「SUKUERU」は、福袋の購入を通じて、食品メーカーや食品卸売業など事業によって生み出されるフードロスの削減に貢献できるサービスです。

福袋のサイズと必ず福袋に入れたい商品を決めることで、訳あり商品(賞味期限が近い、パッケージが古いなど)をお得に買うことができます。福袋には自分で選んだ商品以外にもランダムで選ばれた商品が入っています。

日本では年間2,550万トンの食品廃棄物等が出ており、そのうちまだ食べられるのに廃棄される食品であるフードロスは612万トン、そのうち事業系のフードロスが328万トン発生しています。

事業系フードロス発生の要因としては、製造日から数えて賞味期限の3分の1にあたる期間以内に小売店に納品しなければならない“3分の1ルール”や、消費者の過度な鮮度志向などが挙げられています。

近年はこのフードロス削減のため、賞味期限を日単位ではなく月単位にするなどの取り組みや、賞味期限が近いなどの訳あり商品を一括で仕入れ安価に販売する業態も目立つようになってきました。しかし訳あり商品を提供するメーカーとしては、割引率が明確になることでブランドイメージが毀損されることが不安のひとつでした。

「SUKUERU」は、福袋として販売することで、個々の商品がどれだけ割引されているかわからないようにしています。また、ECに特化しているため賞味期限を管理でき、近いものから順に発送することで在庫内での賞味期限切れを最小限にしています。

株式会社ウィナスのコメント

このニュースを受けまして、株式会社ウィナス 取締役 金子智仁氏よりコメントが届きました。

・今回の新サービスの売りは何ですか?

農作物等の生鮮食品のフードロス削減を目的としたサービスは多く存在しますが、当社はメーカー商品、外食向けの業務用食品、加工食品の原材料など、「メーカー商品」に着目し、この分野のロスが相当数発生している気づきからサービスのポジションを取りました。

また、サービス開始前の消費者・食品メーカー・食品卸業を対象にしたリサーチ結果から、既存の訳あり商品購入サービスを利用してみると、
・消費者からは「ケース単位で購入するので、同じ商品が20個・30個と届いて全て食べきれない」
・メーカーからは「小売価格の80%オフ・90%オフ」という売り方をされるので、「ブランド毀損が懸念である」
といった声が多く、課題があると感じました。

そこで、「福袋」といった形態にすることで、自社商品がどのくらい割引されているかは表からは分からないようにし、メーカー商品のブランド毀損を回避できるようになりました。
結果として、この部分を評価いただき商品を提供していただける企業が増えたという実績がございます。

また消費者は福袋の購入ではありつつも、必ず入れたい商品を複数選べるようになっており、単品買いが実現できました。
任意選択した商品以外は自動的に商品が選ばれますが、「どんな商品が入ってくるか楽しみ」とポジティブに捉えていただける消費者の方が多いです。

・今後の展望を教えてください。

1年後の目標として、
・取扱品目数:5,000品目
・廃棄回避商品点数:10万点/月
・廃棄削減量:25トン/月
を実現したいと考えております。

また6カ月後をメドに、現在取扱いのない冷凍・冷蔵の商品について取扱いを拡大していきます。

冷凍・冷蔵商品においても相当数のロスが発生している、在庫処分に困っているという声をメーカー様から聞いております。

「SUKUERU」でカバーする商品を拡げることで、フードロス問題、食品メーカー様等企業の課題解決に取り組んでまいります。

ユニークなサービスを生み出すためには、自社分析・市場分析が必要となります。「冊子版創業手帳」では、自社の強み・弱み、市場の機会・脅威を分析するフレームワークを掲載しています。

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