複雑な登記手続きを自動化!法人登記支援サービス「AI-CON登記」開発秘話

創業手帳

GVA TECH代表 山本 俊インタビュー

(2019/01/15更新)

2018年の4月にリリースされた、AIによる契約書レビューサービス「AI-CONレビュー」。
弁護士と何度もやりとりする場合が多い契約書チェック(リーガルチェック)を、AIを活用して自動化するこのサービスは、スタートアップだけでなく大企業の法務部からも注目されています。

そんな「AI-CONレビュー」を運営するGVA TECH株式会社は、2019年1月15日(火)に法人登記支援サービス「AI-CON登記」をリリースしました。
今回は、GVATECH株式会社の代表取締役 山本 俊氏に本サービスのポイントや今後の展開について伺いました。

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山本 俊(やまもと しゅん)
GVA TECH株式会社 CEO/弁護士
弁護士登録後、鳥飼総合法律事務所を経て、2012年にGVA法律事務所を設立
(現在グループで日本法弁護士23名、顧問先250社以上)。
創業時のマネーフォワードやアカツキ等の上場も含め顧問弁護士としてサポート。 
2017年1月GVA TECH株式会社を創業。AI契約書レビュー「AI-CONレビュー」、契約書自動作成支援「AI-CONドラフト」をはじめとしたリーガルテックを用いたプロダクト開発の指揮を執る。

法人登記の必要書類が自動でできる!?「AI-CON登記」のポイント

—早速ですが、1月15日に発表された「AI-CON登記」の概要について教えてください。

山本「AI-CON 登記」は、必要書類をオンライン上にアップロードし、最低限の入力を行うだけで、法人登記への必要書類を自動作成するサービスです。本サービスにより自動作成した書類に押印し、法務局に送付するだけで登記手続きが完了します。

—「AI-CON登記」のメリットはどのようなものですか?

山本:メリットは、3つあります。

1.登記情報をアップロードするだけで書類作成が可能


まず、オンライン上に登記情報・株主名簿をアップロードすると、情報が自動的に入力されます。あとは案内に沿って移転先や不足情報を入力するだけで、法人登記への必要書類を簡単に作成することができます。

今までも法人登記のオンラインサービスはありましたが、いずれも登記書類を見ながら転記する必要があり、転記の手間と転記ミスの可能性がありました。たとえば「二丁目」を「2丁目」とするだけで法務局には受理されませんが、「AI-CON登記」であればこのようなミスを防ぐことができます。

2.手続きのスケジュールがわかりやすい

「AI-CON登記」では登記に通るための必要な手続きはもちろん、株主総会、取締役会の実施、議事録の作成など会社法の観点から必要な工程も含めたスケジュールをご案内します。

ただ登記書類を作成するというだけでなく、コンプライアンス対応も万全に行えるのです。

3.登記手続きのスピードアップに貢献

作成した書類について、案内に従って押印などの作業を行い、法務局へ郵送するだけで、登記申請をすることができます。司法書士に依頼する場合は通常数日を要しますが、「AI-CON登記」を利用すれば最短数十分~数時間で書類を作成することができます。

また、オプションにはなりますが「お任せレターパック」を利用すれば、「AI-CON登記」上で作成した書類を、法務局への郵送用封筒と共にお届けします。登記書類を作成したところで地味に困るのは、「どの法務局に郵送すればよいのか?」ということだったりします。届いた書類・封筒のセットには押印箇所が付箋で明示してあるので、付箋に従った押印や簡単な作業、郵便局での印紙購入と送付のみで手続きが完了します。

—「AI-CON登記」はどのような方に使ってもらいたいですか?

山本特に、法務にあまり詳しくないスタートアップの方にはぜひ使っていただきたいです。
私は1,000社以上のスタートアップを支援してきましたが、その中で「登記手続きが煩雑」という声を数多く聞いてきました。
スタートアップの成長過程において、増資や本店移転等の登記事項は頻繁に発生しますが、煩雑な作業を伴う登記手続きは、ビジネスのスピードを妨げる要因となっています。また、司法書士に依頼すると数万円程度の費用が生じるため、コスト面でも負担となっておりました。
「AI-CON登記」は、これらの手続きの問題やコストを軽減できます。

—開発の際に、意識したポイント、苦労した点について教えてください。

山本: 開発の観点で苦労した点は、ユーザーが勘違いせず良い体験を得られるUI・UXの作り込みです。今回の開発では登記書類作成というユーザーにとって面倒な処理を「いかに早く、間違いなくできるかということが大切」と思いながら開発を進めました。
それを実現するために、「基本情報入力」、「登記情報入力」というシンプルな2つのステップに分け、使っていてスピード感のある設計にしました。

—2018年には、AIでの契約書チェックサービス「AI-CONレビュー」と、契約書ドラフト無料ダウンロードサービス「AI-CONドラフト」をリリースされましたが、その後の反響はいかがでしたか?

山本:2018年4月に「AI-CONレビュー」をリリースしてから、「AI-CONレビュー」、「AI-CONドラフト」合わせて2,000社以上の登録をいただいています。

当初はスタートアップの経営者やフリーランス等法務知識が高くない方を想定してローンチしましたが、そのために工夫した「わかりやすさ」が好評となり、今では大企業法務部からの引き合いも数多くいただいています。

苦手意識が強い管理業務を早く、簡単に

—IT(情報技術)を活用した法律関連サービスやシステムである「リーガルテック」の分野は、2018年で変化はありましたか?

山本:2018年は「AI-CONレビュー」のリリースもありましたが、その他のリーガルテックサービスも多く花開いた年で、「リーガルテック元年」であったと思っています。

メディアで「リーガルテック」という言葉を見る機会も増えましたし、問い合わせも多くいただくようになりました。

—今後の展開について、教えてください。

山本:認知が広がったのが2018年だったとしたら、2019年は利用を広げていく1年にしていきたいですね。そのために既存AI-CONの営業体制を強化することはもちろん、大企業法務部向けのプロダクト「AI-CON Pro」を新たに開発しています。現在、大企業数社と実証実験を行っています。

—最後に、起業家へのメッセージをお願いします。

山本:起業家はプロダクト開発、顧客の獲得、資金調達、採用といずれも優先順位の高いやるべきことに追われています。そんな中で、法務、経理、労務、総務と管理系の業務についても同時にやらなければなりません。

起業家の中で苦手意識が強い方が多い管理業務のうち、登記業務については「AI-CON登記」を使って安く早く確実にサポートできるようにし、起業家が自身の強みを生かした業務に集中できるようにしていきたいです!

【関連記事はこちら】GVA山本代表コメント&AI-CON体験レポート
契約書チェックツール「AI-CON」で弁護士の「リーガルチェック」を自動化!?

(監修:GVA法律事務所GVA TECH(株) 代表 山本 俊)
(編集:創業手帳編集部)

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