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2023年7月13日「副業・兼業支援補助金」第2次公募
2023年7月7日、経済産業省は、「副業・兼業支援補助金」の第2次公募の受付を開始したことを発表しました。
労働移動の円滑化を進める観点から、副業に人材を送り出す企業、または副業の人材を受け入れる企業に対し補助金を交付します。
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類型A 副業・兼業送り出し型
補助率:1/2以内
上限額:1事業者あたり100万円
要件:
自社の従業員が他の企業等での就業等を行うことを認めるための環境整備を行うものであって、以下のいずれの要件も満たすものであること。
・従業員の就業に関する社内ルール(就業規則等の社内ルールとして明文化されたものに限る)の改定を伴うものであること
・社内ルールの改定によって、従業員の副業・兼業を認める範囲が広がることが見込まれること
・改定後の社内ルールが、モデル就業規則(厚生労働省)第70条の規定に準じたもの、または、同条の規定よりも広範に従業員の副業・兼業を認めるものになると見込まれること
・改定後の社内ルールについて、全ての従業員に周知することが見込まれること
類型B 副業・兼業受け入れ型
補助率:1/2以内
上限額:副業・兼業の人材1人あたり50万円、1事業者あたり250万円(5人まで)
要件:
他の企業等において雇用契約又は業務委託契約に基づき就業している個人と新たに雇用契約又は業務委託契約を締結した上で、同契約に基づき、当該個人が当該他の企業等での就業を継続している状態のまま、自社の業務に就業させるものであって、以下のいずれの要件も満たすものであること。
・自社の業務に就業させる期間が、少なくとも3か月以上であること
・受け入れる人材が有するスキルや経験などを活用することが、受け入れ企業の経営課題の解決につながると見込まれること(ただし、自社の既存の業務に関する人員が不足しているという課題に対応するために、当該業務に関する人員として、副業・兼業人材を受け入れる場合を除く)
募集期間
2023年7月7日(金)~2023年8月17日(木)18時(必着)
副業・兼業支援補助金の必要書類
申請書
・事業者の基本情報
・支出計画書
・交付申請書
・役員名簿
事業計画書
・事業計画書
・事業計画書別紙
履歴事項全部証明書
直近会計期の決算書
直近の確定申告書または開業届
支出計画書の根拠資料
ワーク・ライフ・バランスに係る認定に関する書類
送り出し型の場合はさらに「従業員の就業に係る社内ルールに関する文書」などがあります。
詳細は公募のページでご確認ください。
申請書や支出計画、登記簿、決算書などは補助金ではよくありますが、今回の副業・兼業支援補助金ならではの特徴としてポイントになるのは、特徴的な長期的な事業計画書やワークライフバランスや働き方の整備が求められている点です。
2018年1月の「モデル就業規則」改訂により、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定が撤廃され、さらに副業・兼業に関する規定が新たに設けられ、副業・兼業が容易になる環境が整備されました。
この変化により、収入増加だけでなく、キャリア形成の一環として副業・兼業を行う人々も増加しています。企業側においては、このような副業・兼業人材の活用や働きやすい環境の整備が重要な課題となっています。
副業・兼業人材を活用する際には、単に人手不足を補うだけでなく、専門的な知識や経験を持つプロフェッショナルな人材を活用することが、企業の経営課題を解決する上でも重要です。
「副業・兼業支援補助金」は、副業・兼業の双方において支援を行う補助金です。
副業・兼業の送り出しに関しては、専門家の育成や研修、クラウドサービスの利用などが補助の対象となります。従業員が副業・兼業をしやすい環境を整えることで、彼らが他の企業や組織でスキルを磨き、それを本業で活かすことも期待されます。
一方、副業・兼業の受け入れにおいては、仲介サービス、専門家の協力、旅費、クラウドサービスなどが経費の対象となります。先述の通り、企業側ではスキルや経験を持った人材の活用により、経営課題の解決を図ることが重要視されています。この補助金を活用することで、予算に制約のある企業でも副業・兼業人材の活用が可能となるでしょう。
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創業手帳・代表 大久保の解説
カテゴリ | 公募 |
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創業手帳を運営している大久保です。
副業は最近のはやりで、そこから起業したり会社につとめながら仕事をしていくケースも多くあります。
背景には雇用の流動性が足りず必要な産業に人材がいきにくい状況があるでしょう。
例えば新興のスタートアップなどは常に人材不足です。
特に大企業が人材を抱え込んでおり、そうした人材が供給されるとスタートアップや、大企業でも新事業の創出などにプラスになるでしょう。
もう一つの事情として、スタートアップや新事業は割りと短期で成果を求める必要があるため、ある程度ハイレベルで短期で結果が出せることも重要になります。
その一方でかけられる予算には限りがあり、かつ事業自体も流動的で不安定です。
そのため副業的な入り方のほうがトライしやすい面もあります。
今回の副業・兼業支援補助金はそうした、副業の動きからスタートアップや新事業に人材が流入する後押しになれば良いと思います。
また、補助金助成金は金額が小さくコスパが低いものも多いですが、今回の「副業・兼業支援補助金」は割りとまとまった金額で、かつ連続して募集しているので、トライしてもらいたい「使える補助金」だと思います。
創業手帳では「補助金ガイド」のほか、最適な補助金をタイムリーに自動的にマッチングする「補助金AI」も無料で利用できるようにしています。
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こちらも良ければ使ってみてくださいね。