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2022年5月24日iPS細胞を活用した脊髄損傷や脳梗塞等の細胞移植治療の実現を目指す「ケイファーマ」が15.5億円調達
2022年5月24日、株式会社ケイファーマは、総額15億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。
ケイファーマは、iPS細胞を活用した脊髄損傷や脳梗塞等の細胞移植治療の実現のための研究と、疾患特異的iPS細胞技術を用いた神経難病等の創薬研究を行う、慶應義塾大学医学部発ベンチャーです。
今回の資金は、脊髄損傷等の再生医療の実用化に向けた研究開発の強化、iPS創薬における企業治験の推進、新規パイプラインの開発に充当する予定です。
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2006年に山中伸弥教授率いる京都大学の研究グループがiPS細胞を発表してから、16年が経過しました。
iPS細胞は万能細胞とも呼ばれ、理論上どんな細胞にも分化することができます。
この特徴から、iPS細胞から組織・臓器などを作り出し、病気や怪我などで機能が低下してしまった部位に移植し、本来の機能を取り戻す「再生医療」と、病気にかかっている人の細胞からiPS細胞を作り、その病気を治療する薬を作る「iPS創薬」の主に2つの目的で医療応用されています。
2022年1月、慶應義塾大学のグループは、これまでリハビリ以外に有効な治療法がなかった脊髄損傷の治療に、iPS細胞由来の細胞を移植する臨床研究の世界初となる手術を実施したと発表しました。ケイファーマは、この研究成果を実用化するために設立されたベンチャー企業です。
脊髄損傷の大部分は、事故や暴力などが原因で起こっており、国内では毎年5,000人が新たに患者となり、延べ10万人の患者がいるとされています。
脊髄損傷は手足が動かなくなったり、肺や内蔵がうまく働かなくなったりといった後遺症をもたらします。
脊髄損傷は今のところ完全に治療する方法はないため、iPS細胞を活用したものや、患者の幹細胞を利用した骨髄由来幹細胞点滴などの再生医療などが研究されています。
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