注目のスタートアップ

株式会社ギフトパッド 園田 幸央|ギフトシステムによるDXソリューション/ITサービスの事業開発が注目の企業


独自開発のギフトシステムによるDXソリューション/ITサービスの事業開発で注目なのが、園田幸央さんが2011年に創業した株式会社ギフトパッドです。

大切な方々に贈り物をする機会はたくさん巡ってきます。そのたびに私たちは贈る相手をイメージして、どんなギフトがふさわしいかを考えます。
例えばその方自身やその方のご家族が必要としているもの、お祝いやお悔やみなどの気持ちを素直に表現できるもの、世に出回っていない希少なもの、その方の故郷や思い出に関連するもの等々、その贈り物が届いて包みを開けた瞬間の相手の表情や気持ちまでイメージしながら、様々な観点で厳選されていることと思います。

また、企業や自治体が、お得意様への感謝やプロモーションキャンペーンの一環としてプレゼント企画を組むこともあるでしょう。顧客との良好なリレーションシップを構築する上でもギフトは有効かつ大切な手段と言えます。
同時に、贈り物を通じて顧客の反応やニーズを図ることもでき、それがきっかけで新サービス開発や他企業とのコラボレーションにもつながり、社会・経済を大きく発展させるきっかけにもなります。

贈り物を選んだりお届けする時間はその相手を想う時間でもあり、贈り物は人と人とをつなぐきっかけ、温かい気持ちの通じ合いでもあります。
ただ単に ‶モノ” を購入して相手に送るということではなく、気持ちや心を ‶品” を通じて相手に贈り届ける、というのが贈り物の価値ではないでしょうか。
温かい気持ちの通じ合いというのは、贈り主と贈り先だけではなく、贈り物を製造し提供する事業者も含まれます。様々な人々の気持ちを乗せた ‶品” を創り、届けるという気持ち・誇りを持って互いが通じ合うからこそ、贈り物は素敵な文化としてこれからも私たちの日常にあり続けるものと思います。

その一方で、ECが発達した現代では贈り物市場が過熱しており、激しい価格競争や同質化競争が発生しています。
あたたかな気持ちをつなぐはずの贈り物が、価格破壊や品の価値を下げてしまう市場荒らしの元にもなっているのです。
こうした現状は企業や事業者をどんどん疲弊させ、本来ならば互いに協力し合ってより価値の高い品を創ったり、必要としている消費者と繋がったりすることが出来る可能性さえも奪っています。
結果、消費者の側は、せっかく気持ちを込めて選んだはずの品が、実は思っていた品質とは違っていて、「こんなはずではなかったのに・・・」という残念な気持ちになってしまうことに繋がります。

こうした現状を変え、本来あるべき『ギフト文化』を取り戻すと同時に、ギフト市場を通じた適正なマーケティングを実現するプロダクトに、今注目が集まっています。
株式会社ギフトパッドが展開する「ギフトシステムによるDXソリューション/ITサービス」です。

株式会社ギフトパッドの園田幸央さんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

創業手帳別冊版「創業手帳 人気インタビュー」は、注目の若手起業家から著名実業家たちの「価値あるエピソード」が無料で読めます。リアルな成功体験談が今後のビジネスのヒントになるはず。ご活用ください。

・このプロダクト開発するに至った経緯について教えてください。

創業時に結婚式の引き出物の定番である紙のカタログギフトをカード一枚で商品選択をWEB上で行えるサービスを思いついたことが、社名でもあるギフトパッドの始まりです。
2011年から10年の期間を経て、選べるカード型ギフトは様々な企業でもご利用頂くようになりました。
株主優待、社内褒賞、販促ノベルティといった企業内外での利用シーンが広がるに連れて、メール型ギフト(所謂ソーシャルギフト )の機能や企業のイントラネットとAPI連携することで福利厚生等の活用事例も増えています。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

弊社の提供するDXサービスは企業、自治体の様々な課題を解決するプラットフォームです。
代表的な課題としては商品(サービス)の販売促進、新規顧客へのアプローチ、各種運用コストの削減といったものが挙げられますが、弊社は商品(サービス)を売りたい企業、生産者と事業全体のDXを加速させたい利用企業、自治体をつなぐ役割を担っています。
通常のECは特定の顧客により安く、より早く販売することが一般的ですが、弊社のプラットフォームでは、ご提供するDXサービスを介して親和性の高い企業が繋がり、新たな顧客との出会い、新規ビジネスモデルの創造を実現することが可能です。
また多くの企業が弊社のプラットフォームを活用することで、既存サービスに新たな付加価値を生み出しています。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

弊社のプラットフォームに商品(サービス)登録することは無料です。登録企業様は日本を代表するナショナルブランドから個人でものづくりをされている方まで幅広くご利用頂いております。より良いものを適正な価格で取引することで新しい市場を広げたいと思われる皆様に是非ご利用いただきたいと思います。
また弊社のサービスをご利用頂く企業、自治体様は地域貢献、地域活性というキーワードに敏感な方が多くいらっしゃいます。同額、あるいはより低予算で費用対効果の高い、社会的に意義のあるノベルティ施策やキャンペーンの実施などを希望される方々とご一緒させて頂ければ幸いです。

・このサービスが解決する社会課題はなんですか?

ビジネス界全体がECの台頭によって価格競争を余儀なくされています。弊社のDXサービスでは売り手と買い手(受取手)が事前に決められた予算の中で最良、最善の施策を実施することが可能です。弊社のDXサービスは価格競争に左右されない新たな市場を創造することで、新たな消費行動を喚起することが可能です。多額なPR費をかけずに新たな顧客により良い商品を届けることによって新たな商流形成を実現します。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

創業当初は通信速度がまだ4Gに移行する時期でスマートフォンの普及もこれからという時代でした。ネット環境が必ずしもあるという状況でも無かったため、弊社のサービスは全く受け入れてもらうことができませんでした。それでもITリテラシーの高い企業の担当者の方や事業パートナーの皆様からいずれこのサービスは必ず当たり前になると応援の言葉をいただきながら事業を進めてまいりました。
弊社は創業当初から社員の平均年齢がとても若く、彼らの感覚を信じ切って取り組んだことが今日の成果につながっていると思います。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

弊社の事業モデルが一人勝ちするのではなく、プラットフォームに関わる全ての企業、自治体、利用者様が皆幸せになるDXサービスを目指します。
「三方よし」という言葉通り、利益をレベニューシェアすることを基本とすることを常に心がけています。
競争することで限られた市場のシェアを奪い合うのではなく、オールジャパンで協奏することで新たな市場をつくっていくことが出来る一役を担えれば嬉しいです。

・今の課題はなんですか?

10年前とは劇的にネット環境、各種デバイスは進化しましたが、日本はまだまだ多くの企業、自治体においてDXの動きが諸外国に比較すると遅れています。
特に同一組織内でのセクショナリズム、旧態然とした商慣習に囚われてしまうことでデジタル推進が遅延していることは多く見受けられます。
組織のトップの皆様の思い切った決断によって国全体のDXが加速することを期待しています。

・読者にメッセージをお願いします。

コロナ禍によって生活様式だけでなく、企業活動、自治体の動きにも大きな変化が生まれています。日本には世界に誇れる素晴らしい商品、サービスが数多く存在します。少子化が進むこの国の経済成長にはグローバル市場を見据えたマーケットの拡大は必須だと言えます。これからの時代、それぞれが個々の強みを最大限に生かしつつ共存共栄出来る新しいビジネスを創造することが求められています。これからも弊社のDXサービスが少しでも多くの企業、生産者、自治体の皆様にとって必要とされるものであるよう努めてまいりますのでご期待ください。

会社名 株式会社ギフトパッド
代表者名 園田幸央
創業年 2011年
社員数 81名(パート・アルバイト含む)
資本金 492,400千円(2021年4月末現在)
事業内容 独自開発のギフトシステムによるDXソリューション/ITサービス
サービス名 3X’s ticket、DX Platform、Ticket Button、Premium Coupon、みやげっと/シオクル、Gift Pad
所在地 大阪府大阪市西区南堀江3丁目9-13 堀江家具WESTビルディング4F
関連記事
コロナ禍でも業績好調なベンチャー企業!その理由や注目すべきベンチャー企業を紹介
AnyReach株式会社 中島功之祐|D2C・EC事業者向けのeギフトインテグレーションのサービス事業が注目の企業
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ DX ギフトパッド プラットフォーム 園田幸央 株主優待 販促サービス
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

大手企業向けDX内製化を支援する「DNTI」と「日本創発グループ」が包括的業務提携を締結
2024年2月28日、株式会社DNTIは、株式会社日本創発グループと、2024年1月16日に包括的業務契約を締結したことを発表しました。 また、今回の業務提携と同時に、DN Technology&…
料理人と飲食店のマッチング・プラットフォーム「smallkitchens」運営の「Gifukuru」が資金調達
2021年1月26日、株式会社Gifukuruは、資金調達を実施したことを発表しました。 料理人と加盟店舗の空き時間をマッチングし、オリジナルのお弁当の販売ができるプラットフォーム「smallkitc…
海事産業のDXを目指す「Marindows」が2億円調達
2022年3月15日、Marindows株式会社は、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 海上でも速い通信が行える次世代ブロードバンド通信の登場を見据え、海上統合デジタルプラットフォー…
【東京都】令和6年度「中小企業デジタルツール導入促進支援事業」補助金(最大100万円助成)
令和6年度「中小企業デジタルツール導入促進支援事業」のご案内です。 公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する支援事業です。 新たに導入するデジタルツール購入にかかる経費(ツール本体)と、そのデジタ…
「Securitize」のデジタル証券発行・管理プラットフォームと「SBI」のデジタル・ウォレット・ソリューションが統合
2020年12月18日、Securitize Japan株式会社と、SBIデジタルアセットホールディングス株式会社は、Securitizeのデジタル証券発行・管理プラットフォーム、SBIの投資家向けウ…

大久保の視点

国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
「スタートアップワールドカップ2024」世界決勝を現地速報!優勝はEarthgrid(米代表・プラズマでトンネル掘削)
2024年10月4日、世界最大級のビジネスピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ(SWC)2024」の世界決勝戦が、米国・シリコンバレーで開催されま…
(2024/10/5)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集