本田圭佑×元FiNC代表×元ネスレ代表「WEIN 挑戦者DUND」を設立 異色のタッグでスタートアップ投資に挑戦

創業手帳

「WEIN 挑戦者DUND」の設立記者会見の様子をレポートします

(2020/05/28更新)

2020年6月に、日本のスタートアップへの投資を中心とした「WEIN 挑戦者DUND」が設立されます。サッカー選手であり、起業家・投資家でもある本田圭佑氏と、ネスレ⽇本株式会社の元代表取締役社⻑兼CEO・⾼岡浩三氏、株式会社FiNC Technol ogiesの元代表取締役CEO・溝⼝勇児氏がタッグを組んだファンドです。

設立に先駆けて、2020年5月28日にファウンダー3者による記者会見が行われ、同ファンドが「挑戦者」をキーワードに、スタートアップ投資をはじめユニークな事業を展開していくビジョンが明かされました。3者のファンドにかける想いや、今後の展望を紹介します。

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WEIN挑戦者FUNDのコンセプト

「WEIN挑戦者FUND」のコンセプトは、「21世紀の課題に挑む挑戦者を⽀援し、また、⾃らも事業を⾏い21世紀の課題解決に向け挑戦するファンド」です。

溝口氏は、ファンドの軸となる活動について

  • 21世紀の課題解決に挑む「国内のスタートアップ投資」
  • 21世紀の課題解決に向けた「⾃社事業の創造」
  • 21世紀の課題解決に向けた「⼤企業やスタートアップとの共同事業」

という3つの柱で事業を展開していくと説明。21世紀の課題とは「孤独・不安・退屈」であり、それらを解決する「Well-Being(心身、生活やお金、社会的にも健康な状態を実現すること)」の領域に取り組む事業に投資していく方向性を示しました。

溝口氏は、自身の経営者としての経験から「人はなにかに挑戦している時、孤独、不安、退屈から開放される」ことを実感したといいます。一方で、日本は新しい挑戦に対するハードルが高い国であり、WEIN挑戦者FUNDの活動を通じて「事業への挑戦」と「挑戦への支援」のハードルを下げ、「国内No.1の挑戦者エコシステムを作ること」を目指していくとを伝えました。

日本でイノベーションを起こすのが難しいのはなぜか

高岡氏は、大企業で経営の最前線に立ち続けてきた経験から実感した、「日本でイノベーションが起きにくい理由」について語りました。

日本では、「イノベーションとはなにか?」が明確に定義されておらず、多くの企業や経営者がイノベーションを正しく理解できていない現状があるといいます。さらに日本での新規事業立ち上げについて

  • 新たな事業が成長するための資金が、米国や中国などに比べて圧倒的に不足している
  • 事業を成長させるためのノウハウ・人材が不足している
  • 企業のイグジットの機会がすくない

という問題を指摘しました。

日本のベンチャー投資額は、中国の約13分の1、米国の約53分の1にとどまります。また、米国では企業のイグジットの手段としてM&Aが約93%を占めているのに対し、日本では約35%です。ベンチャー企業は、経験豊富な人材にアプローチをするのが難しいという課題もあります。

これらの理由から、溝口氏は「今の日本ではイノベーションを起こすのが難しい」と説明。
WEIN挑戦者FUNDでは、新たな挑戦に取り組む事業に投資するだけでなく、人材・ノウハウが不足しているベンチャー企業をサポートしたり、大企業との仲介を担ったりする体制を整えていくことで体系的な支援を実現し、日本でのイノベーションを促進していくと伝えました。

「サッカー選手と投資家」を両立する中で生まれたジレンマ

本田氏は、「スタートアップ投資で世界の貧困を解決する」という目標で、これまで日本で47社、世界も含めると80社以上のスタートアップ投資に携わってきました。WEIN挑戦者FUNDを立ち上げた理由として、自身の投資家・経営者としての経験から「スタートアップは、投資をしてからが大変だと実感したこと」をあげました。一方で、サッカー選手として多忙を極める中、投資した企業に対し、その後のサポートを十分に行えないことにジレンマを感じていたそうです。

投資後も、起業家が直面する課題を体系的にサポートしたい

という思いで、溝口氏にファンドの立ち上げを持ちかけたところ、ビジョンが合致し、設立が実現したのです。

ファウンダー3人への質疑応答も

記者発表会では、参加者からの質疑応答も行われました。

記者会見は本田氏のいるブラジルと日本をつないで行われた

ー(溝口氏に対して)どのようなスタートアップに投資していきたいか

溝口夢や志が社会に向く起業家に投資したいです。迫力があり、実行力がある起業家とめぐりあえたらいいなと考えています。領域としては、Well-Beingを実現するために、コミュニティやつながりを創設する事業や、教育ヘルスケア領域に注目しています。また、新型コロナの影響で、多くの人がエンタメに救われたと思うので、エンタメ事業にも関心がありますね

ー(高岡氏に対して)WEIN挑戦者FUNDで挑戦したいことは?

高岡:長い間大企業にいる中で、大きな企業で本当の意味でのイノベーションを起こすことがいかに難しいかを嫌というほど経験しました。WEIN挑戦者FUNDでは、日本の大企業とスタートアップが一緒になってイノベーションを起こしていく手助けをして、結果を出したいです。

単にお金を集めて投資をするだけで終わるのではなく、大企業とスタートアップを上手くないだり、WEIN挑戦者FUNDからも新しい事業を作ったりもしていきたいですね。事業をプロデュースするという点で、非常にユニークなファンドになると思います

ー(溝口氏に対して)ファンドの投資規模と、今後のビジョンについて

溝口:最初は0号ファンドということで、ファウンダー3人にない知見を持っている起業家や、そんな起業家を支援してきた個人を中心に、最大20億円規模の創業支援を集めたいと考えています。1号ファンドでは、Well-Being領域の支援に関心がある大企業を中心に100億円規模のサイズにしたいと考えています。

WEIN挑戦者FUNDは、支援してくださる人たちに対してリターンを出すだけでなく、起業家・挑戦者と大企業をつなぐハブになれたらいいなと思います。投資側に徹するのではなく、我々も挑戦者となって、スタートアップや大企業と共同でサービスを広げていきたいです

ー(本田氏に対して)サッカー選手の経験と投資活動の両立について

本田:これまで多くの起業家に会ってきたことで培った、“起業家を見る目”をWEIN挑戦者FUNDでも活かしたいですし、投資をしたあとのPR活動なども手伝っていけたらいいなと思います。

サッカー選手として挑戦した経験が、ビジネスサイドに活きていて、ビジネスでの経験もまたサッカーで役立っていることを実感しています。どちらが上手くいかなくなると、もう一方も上手くいかなくなるという危機感を持って、今後も活動に取り組んでいきたいですね

日本の衰退を止めるためには、挑戦しかない

イベントの締めくくりに、本田氏が参加者に向けてメッセージを送りました。

「これから先の日本は、起業や投資だけでなく、経済に関わる全ての人が、自分の経済圏の中で“もう一歩挑戦していくこと”が求められると思います。日本は世界3位の経済大国ですが、今は1位2位のアメリカ・中国にどんどん差をつけられていますし、別の国からも追い上げが来ています。さらに、人口が減少していることも考えると、今のままだと間違いなく日本は衰退します。

この問題を解決するためには、一人ひとりが挑戦して、成長していくしかありません。WEIN挑戦者FUNDをきっかけに、多くの人がなにかに挑戦する意味について考えてみてもらうきっかけになったらよいなと思います」

これまで全く異なる領域の最前線で挑戦し続けてきた3人が集まって、日本にどのようなイノベーションを仕掛けていくのか。WEIN挑戦者FUNDの今後の展望に注目です。

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(編集:創業手帳編集部)

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