決済サービスのstera pack(ステラ パック)とは?特徴や料金、申込み方法まで解説

創業手帳

キャッシュレス決済システム「stera pack(ステラ パック)」で店舗の業務改善ができる


クレジットカードや電子マネー、QRコードなど、キャッシュレス決済サービスの利用者増加に伴い、導入を検討している方もいるかもしれません。
そこで今回は、店舗の業務改善も期待できるキャッシュレス決済システム「stera pack(ステラ パック)」をご紹介します。
特徴や端末の仕様をはじめ、よくある質問をまとめました。キャッシュレス決済の導入を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

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stera pack(ステラ パック)とは?


stera packとは、三井住友カードの連結子会社であるSMBC GMO PAYMENT 株式会社が中小企業向けに提供しているキャッシュレス決済サービスです。
決済プラットフォーム「Stera(ステラ)」を初期費用0円で利用できます。

stera packの最大の特徴は、サブスク型という点です。かかるのは月額利用料のみで、端末を購入することなく30種類以上の決済手段に対応できるようになります。
決済手数料も業界最安値の2.70%と競合他社に比べて、リーズナブルな点も強みのひとつです。

stera packでは、「お試しプラン」と「スタンダードプラン」という2つのプランを提供しています。
お試しプランは、その名のとおりstera packをお試しできるプランで、本来3,300円かかる月額費用が1年間無料で利用できます。
一方、スタンダードプランは、月額費用3,300円がかかる代わりに、一部の決済手数料がお得になるプランです。

stera pack(ステラ パック)の特徴


ここでは、stera packの特徴を詳しく解説します。

端末は購入不要でサブスク利用できる

上でもお伝えしたように、stera packの最大の特徴とも言えるのが、サブスク型であるという点です。
月額3,300円(税込)で30種類の決済手段に対応し、レシートプリンタも内蔵した高性能端末を購入せずとも利用できます。

一般的に決済端末は1~2万円程度となっており、レシートプリンタ内蔵であれば4~5万前後が相場です。
専用端末の代わりにスマホやタブレットを代用したサービスもありますが、どちらにしても購入費用がかかるほか、故障や買い替えリスクが存在します。
しかし、サブスク型なら月額費用だけで利用できるため、手軽に導入することも可能です。

クレジットカードや電子マネーなど幅広い決済に対応

stera packでは、クレジットカードやデビットカード、電子マネーやQRコードなど30種類以上もの幅広い決済サービスに対応した決済端末「stera terminal(ステラ ターミナル)」を利用できます。

さらに、PayPayやd払い、楽天ペイといった国内でも利用者の多いQRコード決済のほか、アジア各国のQR決済にも対応しています。
stera terminalが1台あれば、顧客の希望する支払方法にも柔軟に対応できるでしょう。

会員証や顧客管理など機能を一本化できる

stera terminalでは、スマホやタブレット向けOSであるAndroidを採用しており、スマホのように操作することが可能です。
また、専用マーケットプレイス「Stera market(ステラ マーケット)」では、様々な業務用アプリが提供されています。

アプリをインストールすることで必要な機能をカスタマイズできるため、会員証や顧客管理などの機能を一本化し、業務効率を上げたり再来店を促したりするなどの販促活動にも利用できます。

決済手数料がリーズナブルで負担が少ない

stera packは、決済手数料がリーズナブルで負担が少ないことも特徴のひとつです。
2つあるプランのうち「スタンダードプラン」を選べば、VISA・masterカードの決済手数料率が2.70%となります。
その他の決済サービスやプランであっても、決済手数料率は3.24%と競合他社にも劣らない低価格水準のため、負担に感じやすい手数料を抑えたい方にもおすすめです。

三井住友銀行口座を振込先に選べば振込手数料が無料

stera packでは、振込先を三井住友銀行に指定すれば、振込手数料0円で利用することが可能です。ちなみに、他の銀行口座を選んだ場合の振込手数料は220円(税込)です。
入金サイクルは、以下の3種類から選べます。

  • 月6回締め2営業日後払い
  • 月2回締め2営業日後払い
  • 月2回締め15日後払い

最大月6回、最短で5日に1回入金されることも、個人事業主や中小企業にとって嬉しいポイントのひとつです。

stera terminal(ステラ ターミナル)の仕様


stera packで使用する高性能決済端末・stera terminalはどのようなことができるのか、仕様を詳しく解説します。

オールインワン端末で省スペース

stera terminalは、幅108mm(一部112mm)×奥行266mm×高さ100mmというコンパクトなサイズ感ながら、カード決済をはじめ電子マネー決済やQRコード決済に対応し、アプリで業務効率化も目指せるオールインワン端末です。
1台にすべての決済手段を集約しており、多言語表示やPOS連動もできます。レジ周りにいくつも機器を設置する必要なく、省スペースを実現します。

タッチスクリーンで使いやすい

stera terminalには、4インチと7インチの2つのタッチパネルが搭載されています。
店舗側とお客様側、どちらにもタッチパネルがあるため、会計の度に端末の向きを変える必要もなく、スムーズな決済が可能です。また、顧客側にはタッチパネルのほか、以下の機能が搭載されています。

  • カメラ
  • 非接触型カードリーダーライター
  • 接触型ICカードリーダーライター
  • 磁気カードリーダー

タッチパネルを使った電子サインに対応しているため、紙伝票の補完が不要です。
さらに、自動音声でスタッフによる案内が必要なく、暗証番号がのぞき見できない仕様になっている点もポイントです。

オートカッター付プリンターでレシート排出までワンストップ

stera terminalはプリンターが内蔵されているため、決済処理はもちろん、レシートの排出までワンストップで行うことが可能です。
レシートプリンタを別で用意する場合、導入に費用がかかるだけでなく、設置場所を取るのも難点のひとつです。
しかし、stera terminalなら、1台あれば紙での明細発行ができます。さらに、交換用のレシートロール紙は何度でも無料で追加発注できるのも嬉しいポイントです。

無線・有線LANのどちらにも対応

インターネットを通じて決済処理を行うstera terminalは、無線と有線LANどちらにも対応しています。
ただし、安定した通信を行うためにも、通信回線は固定回線を推奨しています。
スマートフォンのテザリングは使用しないように注意してください。

また、Wi-Fiルーターを使用する場合は5GHZ Wi-Fiルーターを使用し、できるだけ端末と同じ室内で見通しの良い場所に設置するのが望ましいです。

アプリ追加で業務拡張が可能

専用マーケットプレイスStera marketからアプリを追加することで、業務用機能の拡張が可能です。
インストールできるアプリは広告やポイント、クーポン機能のほか、POSレジや勤怠管理、在庫管理予約順番管理や電子補完など、様々です。
「集客・プロモーション」「データ管理・分析」「業務効率化」に関する幅広いラインナップが用意されており、業務に合わせてアプリを追加し、柔軟に対応できます。

stera pack(ステラ パック)の料金プランは2種類


stera packには、「お試しプラン」と「スタンダードプラン」2つの料金プランがあります。
お試しプランは、1年間無料で利用できるプランです。初期費用やサービス利用料無料で利用できるため、「とりあえず試してみたい」という方におすすめです。
決済手数料率は、カードや電子マネー、コード決済などはすべて3.24%で、14カ月後にはスタンダードプランに自動移行されます。
なお、自動移行された場合はVISAやmasterカードの決済手数料率が2.70%になります。

スタンダードプランは月額3,300円かかりますが、VISAやmasterカードの決済手数料率が2.70%になるプランで、たくさん使うほどお得になります。
VISAやmasterカード以外のカード決済や各種電子マネー、コード決済の手数料率はお試しプランと同様、3.24%です。

stera pack(ステラ パック)に申し込む際の流れ


stera packの申込みから利用開始までの流れを解説します。
導入までにおよそ1.5~2カ月程度かかるため、いつから利用したいと希望がある場合には、早めに手続きすることをおすすめします。

1.アカウントを登録して申込み

公式ホームページの「stera packを申し込む」からアカウントを登録します。
法人・個人区分のほか、事業主名や生年月日、住所、担当者氏名など必要情報な情報を入力する項目があります。入力必須項目はすべて埋め、登録を進めます。
アカウント登録が完了すると、お知らせメールが届きます。Wwbサイトにログインし、申込み情報を入力してください。

2.決済会社の審査と配送(約2週間~2ヵ月)

申込み内容に基づいて、各決済会社が審査を行います。決済会社の審査から端末の配送まで、約2週間から2カ月程度かかるので、余裕を持って申込むようにしてください。

なお、審査結果はメールで届きます。場合によっては、希望に添えないこともあるので注意が必要です。
審査に通過した場合は、審査結果メールに記載された「ご利用開始可能日(予定)の前後数日以内に届くよう、決済端末が配送されます。

3.店舗で初期設定をして利用開始

審査に通過して決済端末が届いたら、自身で初期設定を行います。利用可能な決済ブランドは、審査結果メールに記載されています。
審査に通過した決済ブランドから順次利用できるため、しっかりと確認してください。店舗での初期設定が完了したら、利用を開始できます。

stera pack(ステラ パック)に関するよくある質問


最後に、stera packの導入や利用開始に伴い、よくある質問をご紹介します。
ここまでの説明でstera packに関する疑問や気になる点を感じた方は、ぜひ最後までチェックしてください。

申込みに必要な書類は?

法人の場合は、履歴事項全部証明書(発行から3カ月以内のものに限る)が必要です。
一方、個人事業主の場合は以下の本人確認書類のうち、いずれか1点を提出します。

  • 運転免許証(表裏)
  • 運転経歴証明書(表裏)
  • 在留カード(表裏)
  • 特別永住者証明書(表裏)
  • 健康保険証(表裏)

また、事業内容によっては別途書類の提出が必要なので注意してください。

途中解約で違約金は発生する?

契約期間である3年経過前に解約すると違約金の対象となります。

利用期間 違約金額(端末1台あたり)
申込月~13カ月目以内 88,000円(税込)
14~25カ月目以内 66,000円(税込)
26~37カ月目以内 44,000円(税込)

ただし、2022年6月以降の申込の場合、解約申し出から45日以内に再利用可能な状態でstera terminalを返却すれば違約金は発生しません。
返却しなかった場合、stera terminal1台に付き、最大88,000円(消費税込み)の違約金が発生するため注意が必要です。

申し込んだ後に料金プランは自由に変更できる?

お試しプランの申込み後、スタンダードプランへの変更は可能です。
利用開始月から14カ月目に自動でスタンダードプランに切り替わりますが、それ以前でも変更はできます。
ただし、スタンダードプランに申込んだ場合はお試しプランに変更はできません。スタンダードプランに申込む際は、事前にしっかり検討することをおすすめします。

POS機能は初期機能にある?

初期機能にPOS機能は付帯していません。stera marketから、POSレジアプリを購入することで、POS機能を利用できるようになります。
POS機能を標準搭載している端末を希望する場合は、シンプルなPOSレジ機能や管理機能を搭載した「Stera pack POS」があります。興味のある方はチェックしてみてください。

stera packが利用できない業種やサービスは?

利用できない業種・サービスは以下のとおりです。

  • 通信販売
  • 保険代理店
  • 公営ギャンブル・パチンコ
  • 金券ショップ
  • 公共料金の取り扱い
  • 新聞
  • ハウスクリーニング
  • 風俗店、モーテル・ラブホテル
  • 金融・貸金
  • 設計・施工
  • 宗教

また、先払いや回数券のように「継続的役務」「特定継続役務提供」「商品役務後提供」に該当する場合や、一定期間を超え対価を受け取り提供するものも申込み不可となります。

端末の持ち運びはできる?

stera terminalを利用するには常時電源に接続しておく必要があります。電源につながっていない状態では使用できないため、持ち運びでの利用に適していません。
また、通信の安定性の問題から有線LANを推奨しているため、通信環境の整った屋内での利用がおすすめです。

まとめ

stera pack は端末を購入することなく、月額利用料のみで幅広い決済手段に対応したサービスです。
決済手数料率がリーズナブルで負担が少ないほか、アプリをインストールすれば手軽に機能を拡張できるなど、使い勝手の良さがポイントです。
キャッシュレス決済サービスの導入を悩んでいる方は、stera packを検討してみてください。

創業手帳(冊子版)では、創業前後に役立つ様々な情報を掲載しています。決済サービスに関するお役立ち情報もあるので、ぜひ創業間もない時期のサポートにご活用ください。

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(編集:創業手帳編集部)

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