注目のスタートアップ

スカイスケープ株式会社 クエセンベリーエイサダニエル|ドローンによる点検等のオペレーション・コンサルティングの事業展開が注目の企業

ドローンによる点検等のオペレーション・コンサルティングの事業展開で注目なのが、クエセンベリーエイサダニエルさんが2020年4月に創業した スカイスケープ株式会社です。

ドローンの利活用に関する実証実験やテストが各方面で活発化する中、いよいよ2022年は「ドローン社会実装元年」と銘打ち、実際に社会サービスとして提供される段階へ移行するという発表もありました。(日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の鈴木真二理事長 2022年1月25日の記者会見発表より)
実際に、UAS(無人飛行機)、空飛ぶ車、次世代移動体システム(AMS)、先進航空モビリティ(AAM)など、さまざまなカタチでドローンが私たちの生活インフラの一部として利活用されつつあります。
中でも、今後ますます需要が増えるであろう配送事業におけるドローンの活用、近年増え続けている自然災害時の人命救助、老朽化が叫ばれる社会インフラの点検におけるドローン活用等は、既に実用化されている例も見受けられるようになっています。

ますます需要を高めるドローンの活用領域を拡げ、より良い世界を作るべく、日本の空のみならず世界の空にもAAMインフラを整備し、次世代エアモビリティシステムを整備・構築しようと奔走している起業家に、今注目が集まっています。

スカイスケープ株式会社のクエセンベリーエイサダニエルさんに、事業の特徴や今後の課題についてお話をお聞きしました。

創業手帳別冊版「創業手帳 人気インタビュー」は、注目の若手起業家から著名実業家たちの「価値あるエピソード」が無料で読めます。リアルな成功体験談が今後のビジネスのヒントになるはず。ご活用ください。

・このプロダクトの特徴は何ですか?

Vertiportの特徴
現在他社が行なっているVertiportに関して我々が問題であると考えている点は「建設・開発コストが高い」ところにあります。
折角作っても、空飛ぶ車が単なる「お金持ちの移動手段」になるだけであれば意味がないと考えています。
AAMが創り出す価値を一部の人だけではなく社会全体に届けるために弊社のポートは下記3つの特徴を備えています。

①カスタマイズ ②費用対効果 ③順応性

①淡路島の自治体が作るポートと東京の大企業が作るポートではそれぞれ異なるニーズがあると考えています。
個々のニーズ全てに対応するため『カスタマイズできるポート』を計画しています。
我々のポートは工事現場等で見られる「ユニットハウス」を利用します。
個々のユニットの中に空飛ぶ車や監視ドローン等のシステムを内包しそれを組み合わせて設計します。
具体的なプロセスとしては、
クライアントが抱える問題やニーズをお伺いしそれを元に我々がおすすめする機能を掲載したカタログをお渡しします。
そのカタログから本当に必要な機能だけを選んでいただきそこから前述した方法で組み合わせて設計します。

②費用対効果
作ったポートをSKYSCAPE(株)は保有しません。クライアントがポートのオーナーとして管理することで、
利用料やeVTOL(空飛ぶ車)の駐機料等の利益を最大限に創出していただけます。
もちろん運営に必要なネットワークやシステムは提供します。
我々はフランチャイズとして毎月の利益の中から何%かを頂戴するビジネスモデルです。

③ユニットハウスの特徴は「着脱が可能」であるところにあります。
たとえば『当初は空飛ぶ車が必要だったが10年後にニーズの変化により機能自体を交換したい』等の要望にもユニットを交換することで応えることができます。
また病院の屋上等既存の建物にも設置できるところは他社にない大きなメリットだと考えています。

前述のように我々のポートはどんなニーズにも幅広く対応できるので、大企業だけでなく地方自治体等全ての人に利用してもらいたいと考えています。
また、このVertiportによってインフラ問題だけでなく、災害時の救助(ドローン・空飛ぶ車で避難車の輸送)や過疎地域への配達等が解決できると信じております。

・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?

地方自治体や中小企業等に使っていただくことでAAMの価値を皆様にお届けできると考えています。解決する社会問題としてはインフラ問題だけではなく災害時の救助(ドローン・空飛ぶ車で避難者の移動)や過疎地域と都市部を配達等や空飛ぶ車で繋ぐことで過疎地域の人口減少等の問題の解決にもつながるのではないかと考えています。
大企業だけでなく地方自治体等全ての人に利用してもらいたいと考えています。

・このサービスの解決する社会課題はなんですか?

このVertiportによってインフラ問題だけでなく、災害時の救助(ドローン・空飛ぶ車で避難車の輸送)や過疎地域への配達等が解決できると信じております。

・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?

日本語がまだあまり話せない私が日本という異国で起業することと、コロナが流行り始めた時期に起業することはどちらも大きなチャレンジでしたし、その2つを同時に行わないといけない状況は本当に大変でした。ありがたいことに、一歩一歩、プロジェクトや人脈を紹介していただいたおかげで「スカイスケープは今後も成長していけるぞ!」と実力を証明することができました。結果的に、大阪や日本でのネットワークが生まれここまで一歩ずつ成長してきました。今では、国内外のネットワークのおかげでたくさんのビジネスチャンスが生まれているので人脈は本当に弊社にとって大事な資産の一つですね。

・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?

今後1年程度は、日本のAAM市場にフォーカスし、その立ち上げを支援していくつもりです。その後10年半ばには米国に進出する計画です。
日本に次ぐ最大のターゲットは、北米、インド、アジア太平洋地域のエアモビリティ市場なので、年内に拡大を図りたいと考えています。
先ほど述べた計画が終わる頃には、クライアントだけでなく、関わるすべての人にアドバンスド・エアモビリティの真の価値とインパクトをもたらすビジネスを創り出せたと言えるようにしたいですね。

弊社では、社員が学び、お互いを高めあい、スキルを向上させ、世の中にインパクトを与えられるようなビジネスを創りたいと考えています。それが当社の為であろうがなかろうがそこは関係ありません。
今、日本では働き方、生き方、ライフスタイルの変化など様々な場面で変革期を迎えています。そのような中で、SKYSCAPEが日本のニュービジネスのロールモデルとなり、新しい働き方の中でも健康的で充実した仕事ができることを皆様に知ってもらえるといいなと思います。

・今の課題はなんですか?

やはりまだVertiportや空飛ぶ車・ドローン等の基準が設定されていないので、今すぐにPOCを行ったり開発を進めるのが難しいところにあると考えております。
時が進み基準が構築されるにつれてしっかりと開発を進めていきたいと思っています。

・読者にメッセージをお願いします。

現代の日本は、ご存知の通り様々な課題を抱えています。
私たちスカイスケープと投資家は日本におけるAAM産業の発展が、その課題を解決する真のチャンスになると確信しています。

とはいえ、今後どのようなAAMが広まるかが非常に重要で例えばもし、ほんの一握りの大企業だけがバーティポートやその他のAAMシステムの開発・所有に集中してしまうと、一部の人のみがこの産業の恩恵を受けその他社会には一切影響を与えない結果になってしまうと危惧しています。

私たちのミッションは、エアモビリティが今後創り出す恩恵を社会全体が享受できるような世界を作ることです。
スカイスケープのシステムを通じて、地域社会や中小企業、また個人がアドバンスドエアモビリティを所有、運用しAAMの真の価値を得られるようにします。
AAMのシステムは日本が抱える様々な問題を解決するのに必要不可欠なツールであると感じています。このアイデアに共感していただける方、また詳細を知りたい方は是非お気軽に弊社までご連絡ください。

私たちは「Tomorrow’s Skies, Today(未来の空を今から創る)」ことに誇りを持っています。

会社名 スカイスケープ株式会社(旧ドローネクスト株式会社)
代表者名 CEOQuesenberry Asa Daniel(クエセンベリーエイサダニエル)
創業年 2020年4月
従業員数 10名
事業内容 IT関連ドローンによる点検等のオペレーション事業・コンサルティング・Vertiportの開発
弊社の事業は「AAM for Everyone」(アドバンスドエアモビリティを全ての人に届ける)を理念に掲げ、それに関連する事業を3つ行なっております
①ドローンオペレーション事業→ドローン・パイロット・保険/許可を包括し提供する事業。主に再生エネルギー(太陽光パネル点検や風力発電タービン点検)業界の会社様に多くご利用いただいています。
②コンサルティング事業→国内外にある幅広いネットワークを活かし、AAMに関連するコンサルティングを行なっております。
たとえばドローン製造会社(日本)の海外市場参入の支援や国内で入手が難しいドローンの手配等がこれにあたります。
③Vertiport開発〜運営→空飛ぶ車・ドローンのインフラ施設であるVertiportを開発〜運営を手がけます。これに関しては今後注力していく事業となります。
他社と大きく異なる点としては「カスタマイズ」「費用対効果」「順応性」を掲げています。
サービス名 Vertiport
所在地 592-8335 大阪府堺市西区浜寺石津町東1-1-47
読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ エアモビリティ クエセンベリーエイサダニエル スカイスケープ ドローン
創業手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

産業向けドローン・サービス提供の「テラドローン」が15.1億円調達
2021年2月15日、テラドローン株式会社は、総額15億1,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 空撮、測量、点検、データ分析、運行管理などの産業向けドローン・サービスを提供しています。…
ドローンショーを手がける「レッドクリフ」が資金調達
2023年3月9日、株式会社レッドクリフは、資金調達を実施したことを発表しました。 レッドクリフは、ドローンショーの運営や、ドローン空撮、ドローンプログラミング教室事業を展開しています。 今回の資金は…
ドローン・パイロット育成などドローン関連事業展開の「SKYESTATE」が資金調達
2019年11月29日、SKYESTATE株式会社は、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、サンフロンティア不動産株式会社です。 ドローン・パイロットの育成事業や、ドローンを活用した動画制…
産業用ドローンを開発・提供する「プロドローン」が「ジェイテクト」から資金調達
2023年4月20日、株式会社プロドローンは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、株式会社ジェイテクト(JTEKT)です。 プロドローンは、推奨ペイロード20kgの量産マルチコプター「P…
ハイブリッド無人物流プラットフォーム開発の「かもめや」が資金調達
2019年12月26日、株式会社かもめやは、資金調達を実施したことを発表しました。 ドローンなどの無人移動体を活用した物流プラットフォームを離島や山間部などで社会実装することを目指しています。 航空輸…

大久保の視点

「千代田区CULTURExTECH ビジコン2024」が丸の内TOKYO創業ステーションで2024年3月19日に開催
2024年3月19日(火)にStartup Hub Tokyo 丸の内(TOKYO創業ステーション 丸の内 1F・千代田区)で千代田CULTURExTECH…
(2024/3/19)
明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得は宇宙ビジネスの蓮見大聖さん明治大学4年「AMATERAS SPACE」
2024年3月13日(木)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第2回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2024/3/13)
Coral Capitalが虎ノ門ヒルズで「Startup Aquarium 2024」を開催。VCが大規模キャリアイベント
ベンチャーキャピタルのCoral Capitalが主催する「Startup Aquarium 2024」が2024年3月2日(土)に虎ノ門ヒルズで開催されま…
(2024/3/2)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集
今すぐ
申し込む
【無料】