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2022年10月6日株式会社ワンズデイリー 森崎繭香|犬と人間がシェアして食べられるフードの製造販売事業で注目の企業
犬と人間がシェアして食べられるフードの製造販売事業で注目されているのが、森崎繭香さんが2020年12月に設立した株式会社ワンズデイリーです。
現在、ペットと共に暮らしているというご家庭も多いのではないでしょうか。ペットは私たちの生活を楽しく豊かにしてくれたり、時に共感して慰めてくれたり癒してくれたりする、まさに家族の一員という存在です。
特に犬や猫は14~15年という長い間を一緒に生きていきます。そんなペットの健康を守ることも飼い主としての責任です。ペットの健康には食事の質が大きく関与するということは前々から多くの獣医師によって指摘されています。
現在、ペットが病院にかかる理由は皮膚病(湿疹など)が最も多く、その原因のほどんどが食物アレルギーと言われています。ペットも人間と同じように、食事を整え、腸内環境を整えることが、健康長寿の第一歩です。
ところが今、ペットの食事(餌)は「食」として扱われておらず、個体ごとに適した食餌を提供できているかが怪しい状況にあります。犬や猫も、そして私たち人間もおなじ『生き物』です。食を通じて命を育み、体を作り、活動している『仲間』です。今、私たち人間自身の ‶食” の在り方に警鐘が鳴らされ、見直しの声が高まっているのと同じように、ペットの食餌に関しても見直そうという声や動きが活発になってきています。
今、犬と人間が同じご飯をシェアできるフード開発を行っているある起業家に、注目が集まっています。
これは単にペットの健康問題の解消や、食問題の解決に繋がる取り組みというだけではなく、「同じ釜の飯を食う」ことによる仲間意識や家族としての繋がり合いを高め、ペット虐待撲滅にもつながる活動でもあります。同時に、ペットの ‶食” を考えることを通じて、私たち人間の ‶食” に対する新たな視点・発見のきっかけに繋がる可能性も考えられます。
株式会社ワンズデイリーの森崎繭香さんに、事業の特徴や今後の課題などについてお話をお聞きしました。
・このプロダクトの特徴は何ですか?
ワンズデイリーは「ヒトとワンコがシェアできるフード」を製造販売しています。
世の中にあるペットの食は「雑貨」です。「食品」ではありません。
どんなに高品質と謳われているフードでも、カテゴリーとしてはあくまでも「雑貨」であり、人間の食とはまったく異なる品質基準での製造が許されています。
ワンズデイリーは
・人間の品質基準で「食品」としてつくる安心安全な「食」
・ワンコの健康に寄り添ったからだにやさしい「食」
・ワンコが美味しいと喜ぶ「食」
・人間が食べても美味しい「食」
このすべての要素を満たすフードを開発しています。
「ヒトとワンコがシェアできるフード」として
これまでなかった唯一無二の価値を提供させていただきます。
・どういう方にこのサービスを使ってほしいですか?
・ワンコを飼われているすべてのユーザー
・ドッグサロン、ドッグカフェ、ペット旅館、など
・保護犬団体など、ワンコを取り巻くすべてのステークホルダー
・このサービスの解決する社会課題はなんですか?
「ペットの家族化」「ペットとの共生社会」が進んでいると言われていますが、身勝手な飼育放棄などペットの命を軽視した社会問題はまだまだ後を立ちません。「家族化」は本当に進んでいるのでしょうか。人間と分け隔てない「家族」になれているのでしょうか。
今もなお、人間とペットは当たり前のように異なる品質基準ものを食べて生活しています。
「同じ釜の飯を食う」ことで深める家族の絆。
同じ家族であるペットと一緒に「おいしい」をシェアできる幸せな日常を増やしていくことができれば真の「家族化」推進の後押しとなってペットの社会問題抑制につなげられるはず。
ワンズデイリーは「ヒトとワンコがシェアできるフード」を通じて、ペットと食を共にする新しい文化を育み、ペットとの共生社会をサポートしていきたいと考えています。
・創業期に大変だったことは何でしょう?またどうやって乗り越えましたか?
「ヒトとワンコがいっしょに食べる」というコンセプトへの不信感の払拭です。販売開始前から「ペットと同じものを人間が食べるのはなんとなく気持ち悪い」「人間の食べ物をペットに与えるのはカラダに悪そうな気がする」そういった不安を感じる声が少なからずありました。
コンセプトへの不信感を払拭するためには
・人間の食用基準「食品」としてつくるフードは犬にとっても最高の安全品質であること
・犬のカラダにやさしい食材のみでつくった「食品」であれば安心して与えられること
・菓子製造業としてつくる「食品」なのでもちろん人間の食べ物そのものであること
を訴求し、飼い主の皆さまから共感を得る必要性がありました。
SNSやイベントを通じて「シェアできるフード」に込めた想いを地道に発信し続けることで、徐々にワンズデイリーの新しい提供価値を受け入れコンセプトに共感していただけるようになってきたところです。
とはいえ、まだまだ認知は少なく、今後のビジネス成長に向けてはさらなるファン獲得が必要です。発信力を強めてさらなる認知拡大に努めていきたいと考えています。
・どういう会社、サービスに今後していきたいですか?
食品カテゴリーの中に「ワンコとシェアできるフード」というジャンルを新たに創出し、飼い主の皆さまが日常的に利用する食文化を育んでいきたいと考えています。フードの提供だけでなく、自身での手作りにも活かしていただけるよう、シェアできるフードの食育サポートをサービス提供する準備も進めています。「ワンコの食」を全方位から支え、ペットと食を共にするのが当たり前の世の中をつくっていければ幸いです。
・今の課題は何ですか?
これまでにない新たな市場を切り開きワンズデイリーブランドの成長を加速させるためには、コンセプトの認知活動を促進する必要があります。実現にむけては、資金投下してWEBマーケティング関連の人的リソースを早急に確保することが喫緊の課題と感じています。これまで以上に発信を強め、当ビジネスに共感していただける人脈・ネットワークを広げることで、リソースを確保しやすい環境を構築していきたいと考えています。
・読者にメッセージをお願いします。
「ペットの家族化」が進み、ペット関連のビジネスが盛り上がりつつあります。「食」に関しても同様、ペットのカラダを思いやった高品質なフードやサービスを提供するスタートアップ企業が続々と参入しています。ペットフレンドリーの社会が進んでいくことを、ひとりの愛犬家として非常にうれしく感じています。
ワンズデイリーは、愛犬と共に「おいしい」をシェアできる食文化をつくることで家族の絆を深め、ペットの健康へ寄り添うだけでなく、共に過ごす家族全員が幸せな日常を感じられる社会づくりを目指していきたいと考えています。
飼い主の皆さまの「人生」とワンコたちの「犬生」に彩りを添え、
ヒトとワンコがともに生きていく共生社会をサポートしていければ幸いです。
会社名 | 株式会社ワンズデイリー |
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代表者名 | 森崎繭香(もりさき まゆか) |
創業年 | 2020年12月 |
社員数 | 5名 |
所在地 | 194-0013 東京都町田市原町田1-10-15 |
サービス名 | ヒトとワンコがシェアできるフード |
事業内容 | 食品製造業 |
代表者プロフィール | 料理教室講師、パティシエを経て、フレンチやイタリアンの厨房で経験を積み、独立。 お菓子料理研究家・フードコーディネーターとしてレシピ本の出版を中心に、雑誌やWEBへのレシピ提供、メディア出演など幅広く活動。「米粉で作るうれしい和のおやつ」「あんこのおやつ」「小麦粉なしでつくるたっぷりクリームの魅惑のおやつ」など自著書は20冊以上。 愛犬の不調をきっかけに、犬のおやつに注力するようになり「ヒトとワンコがいっしょに食べられるおやつ」を販売するECサイト「one’s daily」を立ち上げ。2020年12月に法人化。 所有資格: |
カテゴリ | 有望企業 |
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関連タグ | D2C ドッグフード ビーガン ペットテック ペットビジネス ワンズデイリー 森崎繭香 |
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