注目のスタートアップ

便失禁・尿失禁の治療を目的とした細胞治療を開発する「イノバセル」が資金調達

company

2025年8月21日、イノバセル株式会社は、資金調達を発表しました。

シリーズDラウンドにおける合計調達額は、73億円超となりました。

イノバセルは、便失禁・尿失禁の治療を目的とした細胞治療・再生医療を開発しています。

もっとも開発が進んでいる「ICEF15」は、患者自身の筋芽細胞を利用し、細胞注入によって筋肉の再生を図ることで切迫性便失禁の根本治療を目指すものです。

今回調達した資金は、切迫性便失禁の治療を対象とした再生医療等製品「ICEF15」の第Ⅲ相日欧国際共同試験の推進、日米欧における「ICEF15」市販品製造販売体制の構築、「ICEF15」以外のパイプライン製品の研究開発などに活用します。


便失禁は、切迫性便失禁と漏出性便失禁のふたつに大別されます。切迫性便失禁は強い便意を感じてから排便までの時間を制御できず漏れてしまう症状で、主に外肛門括約筋の収縮力低下や腸炎などが原因です。外肛門括約筋の機能低下は加齢による筋力低下や出産時の括約筋断裂に起因することが多く、とくに女性に多く見られます。

一方、漏出性便失禁は便意を自覚しないまま無意識に便が漏れてしまうもので、内肛門括約筋の機能低下が主因です。内肛門括約筋は不随意筋で、意志による収縮ができないため、その緩みから便漏れが起こります。

尿失禁では、咳、くしゃみ、階段昇降など腹圧が高まる動作中に起こるストレス性尿失禁がもっとも多く、尿道括約筋や骨盤底筋群の機能低下が背景にあります。

これらの便失禁・尿失禁はいずれも括約筋や骨盤底筋群といった筋機能の低下に起因します。イノバセルは対象筋の再生・機能回復を目指す再生医療技術の実現により、これら疾患の根治を目指しています。

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との連携・提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ 再生医療 株式会社 治療 治療薬 研究開発 細胞 資金調達
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
キャッシュフロー計算書のサムネイル
キャッシュフローとは?計算書(C/F)の見方や作り方などをわかりやすく解説!
持続化給付金の申請開始!最大200万円給付で事業を下支えー概要やポイントは?
酒類販売業免許とは?お酒の販売には免許が必要!飲食店開業のための酒販免許取得を専門家が解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

総合的な菌ケアサービスを展開する「KINS」が15億円調達
2023年10月4日、株式会社KINSは、総額約15億円の資金調達を実施したことを発表しました。 KINSは、総合的な菌ケアサービスを展開しています。 自社でコンシューマーヘルスケア事業、クリニック事…
決済・金融領域での共創型コンサルティング事業など展開の「インフキュリオン」が24億円調達
2021年3月5日、株式会社インフキュリオンは、総額24億円超の資金調達を実施したことを発表しました。 決済・金融領域での共創型コンサルティング事業や、QRコード決済に対応したウォレット・プラットフォ…
クラウド受発注プラットフォーム「CONNECT」運営の「ハイドアウトクラブ」が1.2億円調達
2019年11月22日、株式会社ハイドアウトクラブは、総額1億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 飲食・小売店向けの受発注プラットフォーム「CONNECT」を運営しています。 FA…
マイナンバーカードに特化したデジタルIDソリューション「xID」提供の「xID」が2億円調達
2022年1月19日、xID株式会社は、総額約2億円の資金調達を実施したことを発表しました。 マイナンバーカードに特化したデジタルIDソリューション「xID(クロスアイディ)」を展開しています。 エン…
「カカクコム」が実店舗の情報サイト「Pathee.com」などを運営する「Pathee」の株式を取得し子会社化
2022年9月21日、株式会社カカクコムは、株式会社Patheeの株式取得により子会社とすることと、第三者割当増資を引き受けることについて決議したことを発表しました。 カカクコムは、価格比較サイト「価…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集