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2025年7月8日エンディングプラットフォーム「SouSou」を運営する「そうそう」が1.8億円調達

2025年7月4日、株式会社そうそうは、総額1億8000万円の資金調達を発表しました。
今回の資金調達により、累計調達額は約3億円となりました。
そうそうは、ライフエンディングプラットフォーム「SouSou」を運営しています。
マイナンバーカードを活用したデジタル終活サービスです。エンディングノートや、タイムカプセルレター、メモリアルページなど、終活に必要な機能を一括で提供しています。
本人性・真正性の担保、逝去判定のデジタル化、外部サービス(データ)連携を特徴としています。
外部連携では、保険の受け取り通知、加入している互助会の案内、携帯電話の解約・引き継ぎ、SNSアカウントの削除、サブスクの解約などに順次対応していく予定とのことです。
今回調達した資金は、「SouSou」の機能拡充、マーケティング、事業連携による新サービスの開発、採用・組織強化に活用します。
日本における高齢化の進展に伴い、「終活」への関心が高まっています。終活とは、自身の最期を見据えて生前に準備を行う活動のことです。
一方、終活にはいくつかの課題が存在します。たとえば、家族とのコミュニケーション不足による意思の伝達不全、財産情報の整理の煩雑さ、デジタル機器やオンラインサービスの扱いに不慣れな高齢者が、情報管理に苦労するケースなどが挙げられます。
このような課題を解決するため、終活関連サービスが年々多様化しています。代表的な例としては、遺言書の作成支援、エンディングノートの提供、葬儀の事前契約、デジタル遺品の整理代行、墓じまいや永代供養の相談サービスなどが挙げられます。
とくにデジタル技術は新たな解決の糸口を示しています。オンライン上で終活を支援するプラットフォームの登場により、エンディングノートのクラウド管理や、家族への自動通知、相続財産の可視化といった機能が整備され、利便性が飛躍的に向上しています。
終活関連市場は今後さらに成長が期待され、高齢者本人のみならず、その家族や企業にとっても重要な分野となっていくでしょう。
株式会社そうそうのコメント
このニュースを受けまして、株式会社そうそうよりコメントが届きました。

株式会社そうそう 代表取締役
慶應義塾大学総合政策学部卒。新卒で大手コンサルティングファームに入社。政府公共セクターを中心にデジタル技術を活用した街づくりであるスマートシティを中心に多くのプロジェクトを手掛ける。父の死を契機に、エンディングにまつわる新しいデジタルサービスを提供することを目的として「株式会社そうそう」を設立、代表取締役に就任。 一般社団法人終活協議会認定終活ガイド1級(上級)保持者。
・今回の資金調達の目的は何ですか?
高齢化社会の進展とともに、人生の終わりをどう迎えるかは多くの人にとって現実的な課題になっています。一方で、遺族による手続き負担や情報の分断、個人の意思が適切に残されないなど、既存の仕組みでは対応しきれない課題が山積しています。
「SouSou」はこうした課題に対し、法的根拠のある電子署名や、データの安全な保管・開示、そして逝去疑義の自動検知などのテクノロジーの力により、安心・確実にその人の想いを未来に届ける基盤の構築を進めていますが、「誰もが安心して人生を終えられる社会」を実現するためには、多くの事業者様との連携が不可欠です。
今回の資金調達は単なる資金確保ではなく、各出資元との具体的なサービス連携を通じた事業連携型資金調達を実施いたしました。ライフエンディング領域における先端技術の活用と、事業連携を通じて新たな価値創出を目指すことを目的としています。
・今後の展望を教えてください。
「SouSou」では、「誰もが安心して人生を終えられる社会」の実現に向け、意思登録から逝去後の通知・手続きまでを、完全オンラインで完結する次世代型のエンディングプラットフォームを目指しています。
今回の資金調達は、当社のビジョン実現に向けた第一歩として、以下のような効果を見込んでいます。
・当社の有するライフエンディングデータ(意向・逝去情報)と出資企業のアセットを連携させることで、新たな付加価値を創出
・業界内外のパートナー企業と連携したユースケースの開発と社会実装の加速
本年8月末にはセカンドクローズでの資金調達を予定しており、「誰もが安心して人生を終えられる社会」の実現に向けて、今後も多様なパートナーとともに取り組んでまいります。
・読者へのメッセージをお願いします。
「SouSou」は大切な人とのメモリアルな体験と、ご遺族の負担軽減を同時に実現することを目指すサービスです。この実現に向けて、私たちは世界で初めてとなる公的個人認証を活用したデジタルライフエンディングサービスを提供します。
残す側は、エンディングに関する意思が、確かに自身によるものであることを証明できる。さらに、残される側には、外部サービスへの連携を通じた手続きの自動化・簡略化機能も提供していく予定です。
みなさまにとって、SouSouがいつか訪れる旅の支度を整えて、家族に笑顔を残し、同時に負担を最小化するための準備を始めるきっかけになれば幸いです。
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