注目のスタートアップ

車両の最適配置アルゴリズムを開発・運用する「Pathfinder」が資金調達

company

2024年11月20日、Pathfinder株式会社、資金調達を実施したことを発表しました。

Pathfinderは、車両の車両の最適配置アルゴリズムを開発・運用しています。

このアルゴリズムは、自動運転時代を見据えた車両の最適な回遊を実現するものです。

その一環として、片道レンタカーサービス「カタレン」を展開しています。

このサービスは、レンタカー/カーシェア事業者と提携し、回送車両やレンタカーの上り片道利用ユーザーと下り片道利用ユーザーをマッチングすることで、レンタカーの片道乗り捨て利用を低価格で実現するレンタカーのマッチングプラットフォームです。

また、宇都宮市のスタートアップ支援プログラム「宇都宮アクセラレーター 2024」の採択に伴い、「カタレン」の宇都宮・東京間における実証実験を2024年11月22日から開始します。

今回の資金は、既存の展開地域におけるサービスの強化、宇都宮エリアの基盤づくりに充当します。


通常のレンタカーサービスでは、車両を借りた事業所に返却する必要があります。この仕組みは一般的な利用法、たとえば行き先でも継続的に車を利用する場合には問題ありません。しかし、中長期の旅行や都市部での旅行では、利用しない時間が長くなるためレンタカーサービスは割高に感じられ、結果としてレンタカーが選択肢から外れるケースもあります。

こうした背景から、行き先の事業所に返却したり、任意の場所で車を乗り捨てできるサービスへのニーズが高まっています。一部のレンタカー事業者は乗り捨てオプションを提供していますが、その際の回収や回送コストが利用者負担として上乗せされるため、利用料金が高額になるという課題を抱えています。これがレンタカーの乗り捨てサービス利用の妨げとなっています。

Pathfinderが提供する「カタレン」は、この課題に対して新しい解決策を提案しています。上り利用や下り利用のユーザーと車両をマッチングすることで、事業者側の回収・回送コストを大幅に削減し、利用者が気軽に利用できる乗り捨てサービスを実現しています。

さらに、この事業は「最適配置アルゴリズム」の実証実験としても展開されています。このアルゴリズムは、車両の適切な配置や効率的な運用を目指すものであり、自動運転車の運用において重要な技術になると考えられています。

Pathfinder株式会社のコメント

このニュースを受けまして、Pathfinder株式会社よりコメントが届きました。

今回の資金調達の目的は何ですか?

今回の資金調達は、既存エリアでのサービスをさらに強化するとともに、新たに宇都宮エリアでの基盤づくりを進めることを目的としています。

片道レンタカーをより多くの方に移動手段の選択肢として利用していただけるよう、サービスの拡充に取り組んでまいります。

今後の展望を教えてください。

まずは、宇都宮で実施する路線の実証実験を通じて成果を出し、地域に根差した新しい移動モデルを確立していきたいと考えています。

この実証実験では、片道レンタカーの利用に関するデータを収集・分析し、宇都宮エリアでのMaaS(Mobility as a Service)やスマートシティの実現に向けた可能性を探ります。

この取り組みを他地域にも展開し、「カタレン」を活用した新しい移動モデルの普及を目指していきます。

読者へのメッセージをお願いします。

移動手段が多様化する中で、カタレンはお得かつ始発や終電も気にしなくていい「自由な移動」を支える新しい選択肢として存在しています。

旅行や日常の移動手段の一つとして、ぜひカタレンを皆さまの選択肢に加えていただければ嬉しいです。

これからも利便性の高いサービスの提供に努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

企業の成長には戦略的な資金調達や、シナジーの見込める企業との提携が重要です。シリーズ累計発行部数250万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウや、融資を受けるためのノウハウなど詳しく解説しています。

読んで頂きありがとうございます。より詳しい内容は今月の創業手帳冊子版が無料でもらえますので、合わせて読んでみてください。
カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB MaaS Pathfinder アルゴリズム カーシェア マッチング レンタカー 乗り捨て 最適配置 最適配置アルゴリズム 株式会社 片道 片道乗り捨て 自動車 自動運転 資金調達 車両
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

LTEゲートウェイや映像マネジメントソリューションなどを提供する「アムニモ」が「アイテック阪急阪神」と資本業務提携
2023年4月6日、アムニモ株式会社は、アイテック阪急阪神株式会社と資本業務提携を締結したことを発表しました。 アムニモは、産業用LTEゲートウェイや、ビデオマネジメントシステム(VMS)、IoTルー…
会計研修サービス「カズサポ」を運営する「スキルアップサポート」が資金調達
2023年9月20日、株式会社スキルアップサポートは、資金調達を実施したことを発表しました。 引受先は、XTech Venturesです。 スキルアップサポートは、従業員の会計スキル習得にコミットする…
デジタル保険代理店「コのほけん!」の運営やInsurtech事業を展開する「Sasuke Financial Lab」が2.5億円調達
2022年11月8日、Sasuke Financial Lab株式会社は、総額2億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 また直近では、2022年9月6日に総額11億2,000万円の資…
次世代型不動産エージェントファーム「TERASS」が10億円調達
2022年7月27日、株式会社TERASSは、総額10億円の資金調達を実施したことを発表しました。 次世代型不動産エージェントファーム「Terass」、エージェント提案型家探しサイト「Terass O…
独自の「UCDI水素菌」を核にCO2の資源化に取り組む「CO2資源化研究所」が28億円調達
2024年5月29日、株式会社CO2資源化研究所は、総額約28億円の資金調達を実施したことを発表しました。 CO2資源化研究所は、独自の「UCDI水素菌」を核にCO2を資源化する研究と事業化に向けた取…

大久保の視点

日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
「JX Live! 2024」JX Awards大賞はNYでイチゴが大ヒットの古賀大貴さん(Oishii Farm 代表)
2024年10月9日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて、「JX Live! 2024」が新経済連盟主催で行われました。 「JX Live!」は、「JX(Japan…
(2024/10/9)
創業手帳 代表取締役 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集