注目のスタートアップ

小型人工衛星打上げロケット「ZERO」を開発する「インターステラテクノロジズ」が8億円調達

company

2024年10月24日、インターステラテクノロジズ株式会社は、総額約8億円の資金調達を実施したことを発表しました。

これによりシリーズEラウンドとして総額約39億円の資金調達を完了しました。また、補助金などを含めた累計調達額は約227億円となりました。

インターステラテクノロジズは、ロケット事業と人工衛星事業の垂直統合を目指しています。

ロケット事業では小型人工衛星打上げロケットZERO開発を行っています。2023年9月には、文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)」に採択されています。

人工衛星事業では、衛星通信事業への参入を目指しています。スマートフォンなどの地上端末などと直接接続が可能であり、地上通信網と同等の高速・大容量の次世代通信である「衛星通信3.0」を掲げています。2023年9月から国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同研究を開始し、2024年6月には総務省の研究開発事業を受託しています。

今回の資金は、ロケット事業と人工衛星事業の加速に充当します。


2010年に約27兆円だった世界の宇宙ビジネス市場は、2023年には約54兆円にまで拡大し、さらに2040年には140兆円を超えると予測されています。この急成長の背景には、超小型衛星技術の進化と、それに伴う打ち上げコストの低下が大きな要因として挙げられます。このため、数多くのスタートアップ企業が宇宙ビジネス市場に参入しています。

人工衛星の打ち上げ数も急激に増加しており、経済産業省のデータによると、2011年には世界で129機だった打ち上げ数が、2022年には2,368機にまで増加しました。

一方で、日本国内では小型ロケットの供給が不足しており、人工衛星の打ち上げに関しては海外の打ち上げサービスに依存しているのが現状です。

こうした状況を受けて、国内でも安価で効率的な打ち上げを実現するための国産小型ロケットや打ち上げサービスが強く求められています。

インターステラテクノロジズは、低コストかつ利便性の高い宇宙輸送サービスを目指し、ロケット事業を展開しています。また、ロケット事業の強みを生かし、衛星通信事業の開発にも取り組んでいます。

ビジネスの大きな成長のためには戦略的な資金調達が必要です。起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるための方法など、資金調達のノウハウについて詳しく解説しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB ZERO インターステラテクノロジズ ロケット 人工衛星 宇宙 宇宙ビジネス 小型 株式会社 次世代通信 衛星 衛星通信 衛星通信3.0 製造 観測 資金調達 開発
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
一人会社と個人事業主の違いとは。一人でも法人にするメリット・デメリット
起業の仕方サムネイル
起業の6ステップ。素人でも失敗しない起業の仕方を大解剖。起業の専門家が体験とデータで解説。
合同会社の設立方法を徹底解説|費用・手続き・必要書類まで分かりやすく解説!
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
有限会社とは?なぜもう設立できないのか?
【2025年版】会社設立のやること・流れ・費用をチェックリストで完全解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

迷走神経刺激デバイス「ARIS」開発の「アドリアカイム」が5.5億円調達
2021年9月13日、アドリアカイム株式会社は、総額5億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 急性心筋梗塞患者の慢性心不全への移行を軽減するための迷走神経刺激デバイス「ARIS」を開…
お金の悩みを無料で相談できる「おかねアンサー」運営の「セオリア」が1.6億円調達
2020年2月26日、株式会社セオリアは、総額1億6,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 お金の悩みを専門家に無料で相談できるサービス「おかねアンサー」を運営しています。 ファイナンシ…
「TGオクトパスエナジーグループ」が5.5億米ドル調達
2022年8月5日、TGオクトパスエナジー株式会社は、オクトパスエナジーグループ(本社:ロンドン)が、総額5億5,000万米ドルの資金調達を完了したことを発表しました。 オクトパスエナジーグループは、…
仕込み済み商品を発注できるレストラン向けアプリ「シコメル」提供の「シコメルフードテック」が8.2億円調達
2022年9月7日、株式会社シコメルフードテックは、総額8億2,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 シコメルフードテックは、仕込み済み商品を発注できるレストラン向けアプリ「シコメル」を…
オールインワン基幹システムを提供する「hacomono」が38.5億円調達
2023年4月19日、株式会社hacomonoは、総額38億5,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 hacomonoは、オールインワン基幹システム「hacomono」を提供しています。…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集