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2024年10月15日中性子線育種技術を展開する「クォンタムフラワーズ&フーズ」が3億円調達
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2024年10月4日、株式会社クォンタムフラワーズ&フーズは、
総額3億円の資金調達を実施したことを発表しました。
クォンタムフラワーズ&フーズは、中性子線による放射線育種サービスを展開しています。
日本発の中性子線育種技術の実用化に成功し、特許を取得しています。この技術を用い、スピーディな育種サービスを手がけているほか、オープンイノベーションの形で中性子線を用いた植物や農作物の研究を行っています。
今回の資金は、国内の実証・サービス体制の拡大、海外での加速器の利用とサービス拠点の構築に充当する予定です。
育種(品種改良)とは、植物の遺伝子の変化を利用して、人類の目的に適した品種を選び出したり新たに作りだす作業を指します。この過程では、植物の性質を改良するためにさまざまな技術が使われます。
古くは、自然界で発生した突然変異による性質の変化を利用し、その中から望ましい特性を持つ植物を選んで育てていました。これにより、より収量が高い、病気に強い、あるいは食味が良いといった特性を持つ品種が選ばれてきました。
現代では、さらに技術が発展し、異なる品種を交配することで、特定の性質を持つ新しい品種を作る手法が主流となっています。このようにして、農業の効率向上や作物の品質向上が図られており、育種は現代の農業において欠かせない技術のひとつとなっています。
しかしながら、育種は短くても5年から10年ほどの年月がかかることが課題となっています。近年は、気候変動によって高温に強い品種などが求められるなど、育種に対するニーズが増加・多様化しており、よりスピーディな育種技術が求められています。
こうした背景のもと、ゲノム編集技術や放射線を用いた育種技術・サービスの実用化が進められています。
クォンタムフラワーズ&フーズは、中性子線を用いた育種技術を展開しています。この技術は、1度の照射で大きな突然変異を高効率で得やすい速中性子線を用い、新系統を作りだす期間を大幅に短縮します。
また、速中性子線は従来の放射線とは引き起こすDNA損傷の種類が異なり、働く修復系も異なることから、これまで獲得できなかった未知の変異体取得が期待できるという特徴もあります。
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