注目のスタートアップ

金属インクジェット印刷による低炭素プリント基板を開発・製造する「エレファンテック」が30億円調達

company

2024年3月30日、エレファンテック株式会社は、総額約30億円の資金調達を実施したことを発表しました。

エラファンテックは、金属インクジェット印刷による低炭素プリント基板を開発・製造しています。

今回の資金調達により、プリント基板によるサステナブルなエレクトロニクス産業の実現に向け、事業化を推進していきます。


電子機器において不可欠な部品のひとつであるプリント基板は、絶縁体の板やシートに銅箔などの配線を施したものです。これに電子部品をはんだ付けし、電子機器に必要な機能を実装します。

一般的な基板製造方法は、基板全体を銅箔で覆い、印刷する部分を硬化させ、残りを洗い流すものです。しかし、この方法は環境負荷が高いという課題があります。

エレファンテックは、独自の金属インクジェット印刷技術を用いて、環境負荷の低いフレキシブル基板を製造・販売しています。

この金属インクジェット印刷技術により、従来の製造方法と比較して、CO2排出量を75%、水消費量を95%削減しています。また、製造工程がシンプルであるため、迅速かつコスト効率の高い製造を可能としています。

エレファンテック株式会社のコメント

このニュースを受けまして、エレファンテック株式会社よりコメントが届きました。

エレファンテック株式会社
エレファンテックは、世界中の電子回路に革命をもたらす可能性を秘めた、まったく新しい持続可能なプリント基板の製造方法を提供しています。
金属インクジェット技術を活用した独自の製法でプリント基板を生産し、CO2排出量を75%、水消費量を95%削減しました。
さらに、名古屋に設立した量産拠点では、これらの回路が既にディスプレイやセンサーなど、さまざまな用途で活用されています。

清水信哉(しみず・しんや)
エレファンテック株式会社 代表取締役社長
2014年、エレファンテック株式会社(当時社名AgIC株式会社)創業、代表取締役社長就任。
当社創業前は、2012年より、McKinsey&Companyにて製造業を中心としたコンサルティングに従事。
東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 修士課程修了

・今回の資金調達の目的は何ですか?

当社製法の環境に優しいプリント基板の普及に向け、組織拡大・量産体制構築・研究開発などへの投資を継続することです。

・今後の展望を教えてください。

量産製造するプリント基板の種類を拡大し、また生産量を拡大することで、身の回りのエレクトロニクス製品への普及・採用を進めて参ります。

・読者へのメッセージをお願いします。

エレファンテック社は、今後もプリンテッド・エレクトロニクスの革新的な取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

事業のさらなる成長のためには戦略的な資金調達が重要です。シリーズ発行累計200万部を突破した起業ノウハウ集「冊子版創業手帳」の別冊「資金調達手帳」では、VCから出資を受けるためのノウハウなど、資金調達に関する情報を提供しています。

カテゴリ 有望企業
関連タグ BtoB プリント ものづくり 技術 株式会社 製造 製造業 資金調達 量産化
資金調達手帳
この記事を読んだ方が興味をもっている記事
起業するには何から始める?誰でもできる起業の仕方や手続き【5ステップで解説】
【2025年最新】起業・開業の強い味方!補助金・助成金おすすめ15選
小規模企業共済サムネイル
小規模企業共済とは?危ない?潰れる?加入手続きから解約方法、メリット・デメリットまで徹底解説!
クラウド会計ソフト「freee(フリー)会計」を実際に使ってみた
企業組合とは?設立方法とメリット・デメリットを紹介
【2025年最新版】合同会社と株式会社の違いを徹底比較!メリット・デメリットや選び方をわかりやすく解説

有望企業の創業手帳ニュース

関連するタグのニュース

ファッション業界特化SNS型採用プラットフォームの「READY TO FASHION」に「ディノス・セシール」が出資
株式会社ディノス・セシールは、株式会社READY TO FASHIONに出資することを発表しました。 READY TO FASHIONは、ファッション業界向けのSNS型の採用プラットフォーム「READ…
本人認証と権利移転のプラットフォーム運営の「ビットキー」が39億円調達
2020年1月23日、株式会社ビットキーは、総額39億300万円の資金調達を実施したことを発表しました。 本人認証と権利移転のプラットフォーム「bitkey platform(ビットキープラットフォー…
ARグラス用ディスプレイや空間認識エンジンを開発する「Cellid」が11億円調達
2025年4月15日、Cellid株式会社は、総額11億円の資金調達を発表しました。 Cellidは、ARグラス用ディスプレイと空間認識エンジンの開発を主軸とした事業を展開しています。 世界最大級の広…
ブロックチェーン開発プラットフォーム「blockchainBASE」など提供の「Ginco」が5.7億円調達
2021年11月30日、株式会社Gincoは、総額約5億7,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 ブロックチェーン開発プラットフォーム「blockchainBASE」や、オールインワンの…
手術支援ロボットを開発する「F.MED」が1.8億円調達
2022年12月15日、F.MED株式会社は、総額1億8,000万円の資金調達を実施したことを発表しました。 F.MEDは、九州大学先端医療オープンイノベーションセンターで実施されてきた、マイクロサー…

大久保の視点

明治大学ビジコンで優勝&100万円獲得はゼファーさん明治大学2年「NEUROGICA」メンタルIoT
2025年3月14日(金)に明治大学・御茶ノ水キャンパスで第3回明治ビジネスチャレンジ(明治ビジチャレ)が明治大学経営学部主催で行われました。 明治大学の各…
(2025/3/14)
日本サブスク大賞2024グランプリはAI英会話スピークバディが受賞!
日本国内で唯一のサブスクリプション特化型イベント「日本サブスクリプションビジネス大賞2024」が、2024年12月4日(水)にベルサール六本木で開催されまし…
(2024/12/4)
国際団体エンデバージャパン「EndeavorJapanSummit 2024」を現地レポート!
パネルセッション例:中村幸一郎(Sozo Ventures ファウンダー・著名な投資家)、ヴァシリエフ・ソフィア市副市長(ブルガリアの首都) 「Endeav…
(2024/10/9)
創業手帳 ファウンダー 大久保幸世のプロフィールはこちら

注目のニュース

最新の創業手帳ニュース

創業時に役立つサービス特集